二条河原の楽書

京都サンガF.C.を中心にJリーグを楽な感じで綴るサッカー忘備録(予定)

2014 J2第24節 東京Vvs京都

2014-07-30 | 蹴球

東京ヴェルディ○1-0●京都サンガF.C.
38'田村直也

■相手の出来次第
 まずは川勝監督がチームを率いてからの成績(リーグ戦)を振り返ってみよう。磐田の精度の高い攻撃を止められず失点を重ねてまずは黒星。愛媛の集中力高い守備を最後まで崩せずスコアレスドロー。動きが悪かった福岡には終盤3得点して白星。そして今日はヴェルディの運動量と速いパス回しの前に良いとこなしで黒星。とてもとてもわかりやすくて、要は成績は相手の出来次第なチーム…でございます。
 この試合についていえば、終わってみれば愛媛戦の焼き直しのようなもので、相手の強いプレスとハードワークに晒されて敵陣で前を向くことができず、攻撃は不発。守りを固めた愛媛相手には京都の守備もそこそこ機能した(終盤は危なかった)が、ヴェルディは奪ってからが極めて能動的で、裏に出したパスに対して必ず走り込むという機動力に対しては大抵の勝負で遅れを取った。田森大己を引き連れた南秀仁のムービングから一発のパスで駒井善成の裏を衝かれ、田村直也に入り込まれた失点シーンは、そりゃもう完全に崩されたもの。完敗でござる。

■自分たちのサッカー
 サッカーには必ず相手がいる訳で、そりゃ相手次第になるのは致し方ないのだけれども、こうも相手の調子や実力がダイレクトに反映されてしまうと、あえて2014年のサッカー界禁じられたフレーズNO.1の「自分たちのサッカー」はー?と言いたくなってしまう。
 そもそも川勝監督のサッカーは色がハッキリしない。たぶん守備的でセーフティなサッカーだ。攻撃面はドウグラスを獲ったのでそろそろ色を付けていくのかと思いきや、相変わらずトップ下は攻撃で存在感希薄な中山博貴のままだったり。こっちに色がないから、向こうの色に染まってしまう。特に今後問題なのは今日のような機動力+ハイプレスを仕掛けてくるチームとの対戦。プレスの応酬になれば、ベテラン中心の京都はやっぱり分が悪いし、エース大黒将志を封じられれば何もできないのは前監督の時と同じ。
 相手が崩れるのを待つのではなく、自分たちから仕掛けて戦わないと、「自分たちのサッカー」を確立しないと、観る方にとっちゃ厳しい。いいじゃない「自分たちのサッカー」。持ってないより絶対持っている方がいいよ、うん。


〈京右衛門的採点〉
オ  5.5 …失点シーンはやや遅れた。後半常磐の抜け出しシュートをビッグセーブ。
石櫃 4.5 …裏を緩めて背後を散々衝かれる。攻撃に出てもまともなクロスは1本だけ。
酒井 5.5 …唯一スピード勝負で杉本ら速い攻撃陣とわたりあったが、所々で集中力を欠く。
バヤリッツァ 5.0 …締める所は締めたが、機動力勝負では分が悪く、敵の侵入を捕まえ切れず。
駒井 5.0 …攻撃では果敢な突破を見せたが、守備ではゾーンを守れずあっさり突破許す。
田森 5.5 …相手に付いて潰す守備は効いていたが、プレスは連動せず。パス精度もイマイチ。
工藤 5.0 …スペースをよく詰るバランサーとして機能したが、激しい寄せには脆さを露呈。
伊藤 5.5 …中に切れ込んでからの左足は可能性を感じたもののワンパターン。細かいミスも散見。
山瀬 5.5 …敵陣内で前に向いてボールを動かす怖さを持っていた。チャンスは作ったが、守備面は△。
中山 4.5 …ワンタッチでボールを捌こうとしてミス連発。よく走ったが視野が狭い上にプレーも雑。
大黒 4.5 …動き出しが味方とまったく合わず。引いてきてボールに触ることで遅攻の原因に。
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ドウグラス 5.0 …相手の速い寄せにボール収められず。唯一のチャンスの石櫃クロスにもヒットできず。
田村 4.5 …持ち味である速さを生かす以前にボールの扱いの精度悪く、守備も置いてけぼり。
横谷 5.0 …中盤の起点になってボールを散らしたが、敵陣深くに自ら入り込むプレーは出せず。
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川勝監督 4.5 …安定していた守備も若い機動力に翻弄され、攻撃も交代もサッパリ。