最近、とても気になる小説家がいます。
まさきとしか。
二か月前からなんとなく読みはじめた『祝福の子供』。
母親は、何をおいても自分を犠牲にしてまでも子どもの事を最優先に、自分の事を二の次にするのでしょうか。
ここのところ、寝る前の読書時間が充分に取れなくて、断続的にダラダラと読み進めていました。
しかし終盤になってくると、ミステリアスな展開にどんどん引き寄せられ、一気に読み終わりました。
それぞれの事情を抱えながら、我が子を愛してもなぜかうまく相手に伝わらない人、行動に繋がらない人、あるいは根から子どもを育てられない人。現実からかけ離れたような人物像ばかりとはいえ、案外身近にいそうな人と事柄。親としての自分を省みながら読み進めました。小説家が訴えたい主旨に共鳴を覚えました。
いい小説って、やはり作品を俯瞰した構図、それから見事なキャラクター設定が欠かせませんね。小説家の腕に改めて感心した作品でした。
まさきとしかのほかの作品も調べてみました。
『完璧な母親』
『熊金家のひとり娘』
『ある女の証明』
『おとなになれない』
なぜ親子関係の作品がこれだけ並ぶのか、ご本人の生い立ちもとても気になりました。
今日、娘が第一志望の学部への入学が決まりました。
子育ては、教育より大切な事、ほかにたくさんあります。まだまだ課題の多い子育てに悩む母です。