茶語花香

人生は旅なり。
中国茶をはじめ、花のある暮らし、読書、旅などを中心に、日常の出来事を綴ります。

塩田千春展 魂がふるえる

2019-10-29 07:07:23 | 展示会・イベント

会期終了間際に、現在ベルリンを拠点に、グローバルに活躍されるアーティスト塩田千春展に、行ってきました。

黒や赤の糸に張り巡らせた世界は、写真よりも、ずっと迫力がありました。

それでいて、微妙に振動する糸の動きが、繊細に表現され、バランスがなんとも絶妙です。観る人の心を引き寄せていき、展覧会の副タイトル「魂がふるえる」のように。

一つ一つの作品の横に、彼女自身の言葉で綴られたキャプションも、一枚ずつ吟味しました。

それによって、塩田千春の人物像が浮かび上がりました。

繊細、不安、孤独、無口でいて、どこか病んでいるのではないか、と思わせる部分すら感じてしまいました。しかし、そのおかげと言ったら失礼かもしれませんが、ものすごく、厚みのある創作に繋がったと思います。

厚みのあるモノに感動した日でした。


ベルリンの壁を破壊することによって壊された窓枠をかき集めて作った作品。