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森の空想ブログ

キノコの大王ニオウシメジを食べた


草むらの中に、白い塊を見つけた時、一瞬、白骨化した鹿または猪の死体かと思った。
この地方は、昨年、羊蹄類の伝染病「口蹄疫」が発生し、大量の牛や豚が殺処分されたのである。
野生の大型獣の感染も皆無とはいえない状況であった。
だが、その連想は一瞬の幻像で、近づいてみると、それは巨大なシメジであることがわかった。
大げさにいえば、センボンシメジと呼ばれる株シメジ(シャカシメジ)
を100倍ぐらいに拡大したような物凄いキノコである。
しかも、直径1メートルに及ぶ株が二株並立している。
がんじいは山の村で育ったから、子供の頃からキノコ採りも名人級で、祖母から教わった
センボンシメジの群生地などは誰にも教えず、お気に入りの女の子を連れて行く時だけの
秘密の場所にしておいたり、気まぐれに籠一杯のシメジを採って来て
大人を驚かせたりしていたものである。
そのがんじいもこんな大きなキノコを見たのは初めてのことである。
まずは、一枝(その一本だけでも傘は20センチを越え、茎の高さは30センチ以上もあるのだ)
だけ持ち帰り、煮付けにして、恐る恐る食べてみた。

キノコを食べる時は、まずは茄子と一緒に煮付けて一切れか二切れ、食べてみる。
そして30分ぐらい様子を見る。吐き気や腹痛、痺れなどの異常がない時は、
少し量を増やして食べる。また30分ほど様子をみる。
それで異変がなければ、大丈夫。食べてよろしい。
念を入れるならば、少量食べた時点からなお一晩(1日)間を置いて、次の日からは存分に食べる。
これが、がんじいが育った村の「毒見」手法であった。



さて、このキノコの大王とも呼ぶべき巨大キノコは、ニオウシメジ(仁王占地)であった。
どうやらアジア方面から入ってきた新種らしい。
以下はインターネット検索の要約。
「このきのこはきわめて大型で, 6~10月頃,有機質に富んだ畑地や草原に群をなして発生する。初めはホンシメジのようであるが,成長すると巨大となり人々を驚かせる。日本では1974年,熊本県下益城郡松橋町で初めて発見されニオウシメジ(仁王占地)と命名された。アジア・アフリカの熱帯に分布し,日本では沖縄・鹿児島・宮崎・大分・熊本・山口・神奈川・群馬県からも採集され,北は群馬県まで分布することがわかっている。
このきのこは,巨大でとても気味悪くて食べられそうもないと思われがちだが,全体に肉質がしっかりしているので,てんぷらやフライによく合い,和風,洋風,中華風といずれの料理にもこくのあるうま味を発揮する。ただし,生で食べない方がよいといわれている。」

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コメント一覧

Unknown
>これが、がんじいが育った村の「毒見」手法であった。

いや・・・これって、乱暴極まりない毒見手法ですが。

致死量が少ない毒キノコや、解毒できない毒キノコもあるので、とりあえず食べてみるというのは、ヘタすると死にます・・・。
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