その昔、河内国と大和国(大阪・奈良)間の街道は 生駒山の暗峠(くらがりとうげ)を通っていました。 現在、狭くて車の行き来はほとんどできませんが 国道(308号線)です。 ほとんど民家の無い生駒山中で、この暗峠付近には民家があり、棚田もあります。大阪・奈良間を結ぶ近鉄電車や阪奈道路、第2阪奈道路などが出来る以前はかなり賑わったと思われます。
暗峠のことは 享保年間に出版された「河内名所図会」の河内郡の中に紹介されています。図会によると国境の峠の手前(大阪側)に20軒以上の茶店、旅館が軒を並べています。 今はそれほどの賑わいはありません。 茶店と言えるのは1軒です。ここを松尾芭蕉が通って俳句を残しています。
「菊の香にくらがりのぼる節句かな」 芭蕉
「匂ふ名の石ともなりて菊の露」 籬島(りとう) 籬島は河内名所図会の著者・秋里籬島です。
【写真は昨日、生駒山系のつつじ園を見た後、暗峠を廻って帰ってきました。その時の写真です。 (上左)大阪・奈良の県境、裏側には「大阪府・東大阪市」と表示されています。 旗のぼりの立っている店は峠に一軒だけ残る茶店です。向こうに見えるガードレールは信貴生駒スカイラインです。 (上右)峠付近の民家です。もしかしたら空き家かも知れません。 (下左)峠付近から北方向へ向かう道。数百メートルで慈光寺があります。 (下右)付近には水田、もちろん棚田があります。早くも水が入っています。一つの田で苗代作りをしていました。】
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こんなとこまで来てたのか!って驚きました。
暗峠へ連れて行かれた・・・・どこからでしょうか。
生駒市側に「生駒山麓公園」というきれいな公園があります。生駒市の施設ですが、風呂もあり、温水プールもあります。桜、紅葉が美しい公園です。今度はそちらの方へ行ってみてください。