【無農薬野菜くるりんふぁ~む】~畑と元野犬たち~

愛知県の知多半島で、農薬・化学肥料・除草剤を使わず、丁寧に育てたお野菜を販売。ひとり農業と元野犬たちの日記。

あるトンボの話

2022-10-11 | 日記

先日、畑で苗を定植していたら

トンボが一匹飛んで来て

私の目の前に降り立ちました。

見ると、羽がボロボロに欠けていて

もう最期の時を迎えようとしている様でした。

もうすぐ体を脱ぐんだね。

良い虫生だったかい?

地球は楽しかった?

と、いろいろ話しかけてみましたが

こちらを向いたまま、じっとして動きません。

いま、この子の目には何十人もの私が映っているのかな。(←トンボの眼)

虫生最後に見る映像が私になるのかな。

最期の時を一緒に過ごそうって来てくれたの?ありがとうね。

などと話しながら作業を進め

畝を一周して元の場所に戻って来ると

トンボは、まだ同じ場所にいました。

苗の定植が終わったので、畝にネットをかけるため

トンボをどかそうと、手ですくい上げようとしたら

体が固まったように動かないので

あ、もう逝ったのかな…

と思ったら、少しだけ足を動かしたので

手にのせて、隣のサツマイモのつるの茂みに乗せました。

体の機能が少しずつゆっくりと止まっていくのを

ただ静かに穏やかに感じている様でした。

死というものは、悲しんだり、怖がったり、絶望するようなことではなくて

すごく自然なこと、穏やかな日常みたいなことなんだよ。

と、トンボが伝えてくれている気がしました。

「ゆっくりしてね。おやすみ」と言って

作業を終え、畑を後にしました。

 

トンボとは正反対の世界のふたり🐾⇩