【無農薬野菜くるりんふぁ~む】~畑と元野犬たち~

愛知県の知多半島で、農薬・化学肥料・除草剤を使わず、丁寧に育てたお野菜を販売。ひとり農業と元野犬たちの日記。

保護記念日。 野良犬/野犬を保護した時のこと。

2020-11-28 | 野犬から家庭犬へ 空の話

一年前の11月29日、野良犬/野犬だった空を保護しました。

昨日のことのような気もするし、遠い昔のような気もします。

もし、私と同じように野良犬/野犬と接している方がいたら

どうしたらいいか悩んで「野良犬/野犬の保護」でネット検索しまくっている方がいたら

もしかしたら、私の経験を参考にしてもらえるかもしれないと思い

その時のことを、詳しく記しておこうと思います。

<注意>

野良犬/野犬にむやみに近づくことは危険を伴います。

対象となる犬の行動・心理が読めない方は、絶対に真似をしないでください。

また、保護をする際は、自己責任でお願いします。

毎日のように畑に遊びに来る野良犬の空は、とても警戒心の強い子でしたが

保護する半年ほど前から、私がビニールハウスの中にいると、「何してるの?」と覗きに来ることがありました。

そのうち、おやつを持って呼ぶと、ちょっとだけ入ってくるようになり

ある時、突然の大雨に、ハウスの中で一緒に雨宿りするまでになりました。

でも私が動くとすぐに出て行こうとするので、ヘタに動けず

そろそろ保護できるかな…

でもやり方を間違えたら、そのあと一生近づいて来なくなるかも…

絶対に失敗は出来ない…

悩んでいるうちに、空が隣の畑を踏んで通る、という苦情で役場に通報されてしまい

ポチパパさんに相談のメッセージを送りました。

二日後にポチパパさんから電話があり、これまでの経緯を話すと

「そこまで懐いているなら、もう勝負に出てもいいと思う」と背中を押され

空を保護する決心がつきました。

方法としては

食べ物でビニールハウスの中に誘導し、何度も出たり入ったりして慣れてきたら

次にクレートの中に誘導し、同じく何度も出入りさせて、安全を確認させてから保護。

初めて入った時に焦って捕獲すると、罠にはめられた!とパニックになり、その後の扱いがとても難しくなる。

焦らないこと。

常にリラックスしていること。

とアドバイスをいただき、何度も頭の中で唱えながら、チャンスが来るのを待っていました。

そして一週間後、その時が来ました。

朝10時ごろ、いつものように、空に焼いた砂肝を見せると、喜んでハウスの中まで着いてきて、お皿に入れたフードと砂肝を食べ始めました。

コウを連れてハウスに入ろうとすると、空が食べるのを止め、ハウスから出ようとするので、入口で待っていました。

ハウスの中は、空にとってまだ少し【警戒エリア】だったので、いつもなら食欲より安全を選び、私が動くとすぐに出て行くのですが

この時に限っては「コウにごはんを取られちゃう!」と思ったのか、Uターンして、またご飯を食べ始めました。

「あれ?・・・あ、今だ!」と思い、静かに戸を閉め、コウを車に入れました。

まさか、こんなに早くチャンスが来るとは思わなかったので、必死に自分を落ちつかせました。

空は「出口をふさがれた!」と動揺し、中をウロウロ歩き回って、ハウスのビニールをひっかき、外へ出ようとしました。


(空が開けた穴)

すぐに外に回り込んで、破れたビニールの穴から出た空の鼻を手で優しく押さえ「ダメだよ」と言うと

空はすぐにあきらめ、座りこんでしょんぼりしていました。

ハウスに入って空の側に行くと、すごく悲しそうに震えていました。

「信じてたのに…この人は自分を捕まえたりしないって信じてたのに…」

そう思っているようで、苦しくなりました。

ハウスの中からポチパパさんに電話をして、これからどうすれば良いかアドバイスを受けました。

注意点としては

・「無理やり」クレートにいれるのは絶対にダメ

・ できるだけ犬が自ら動くように誘導すること。

・ 絶対に焦らない 自分は常にリラックス。

とにかく、クレートに入ってくれれば、ポチパパさんに空を託せる。

何時間かかってもいい。と覚悟を決めました。

その後、空はじっとしたまま、食べ物も水も、一切なにも口にしませんでした。

とりあえず、リードを反対にして首にかけ、支柱につなぎましたが

少しでも空から目を離したら、暴れて、今度こそビニールを破って逃げてしまいそうだったので

ずっと隣に座って震える空を撫で続けました。

撫でながら、そっと首輪とリードを着けると、抵抗せず受け入れてくれました。

あらかじめハウスの中に置いていたクレートに入れるため、周りにコンテナを置き、徐々にスペースを狭めていきました。

が、一度も入ったことのない物体に、そう簡単に入るはずもなく…

途方に暮れる私の足元で、ウトウトする空。

クレートまであと一歩なのに…

でも、ここで無理やりクレートに押し込もうとすれば、信頼関係が壊れるだけでなく

それがトラウマになって、二度とクレートに入らず、飼育がとても困難になってしまう。

そもそも、空は私より力が強いので、無理やり入れることは不可能でした。

食べ物にも興味を示さないので、ひたすら待つしかない…

ハウスに入って8時間が経過。

周りが真っ暗になり、今夜はこのまま泊まりかな…コウも夕飯無しで車で寝てもらおう。と思い始めたころ

ぼんやりと寝ぼけたまま、体勢を変えるため立ち上がった空を、膝で押すと、それほど抵抗せずクレートに入ってくれました。

クレートの扉を閉めて、しばし放心状態の私。

その場でポチパパさんに電話をすると、翌朝一番で空を受け入れてくださるということで、空を車に積んで、助手席のコウと大阪に向かいました。

この日を境に、空の犬生はひっくり返り

その後の約半年間、空の心の中はジェットコースターの様だったと思います。

本当に良く頑張ってくれました。

空との出会いから、保護し、うちの子になるまでのお話しはこちら

家庭犬としての生活に馴染むまで、その後の記事はカテゴリー「野良犬から家庭犬へ 空の話」でご覧いただけます。

うちの子になって、だんだん甘えん坊になり、いまやすっかり母ちゃん子ですが

あの時、ハウスの中で悲しそうに目を閉じて、小さく震えていた空の姿を思い出すと、まだ涙が出ます。

でも、フィラリアが強陽性だったことから、あのタイミングで空を保護できていなければ、夏を超えて今ごろは、体内の成虫が増えて、病状が悪化していただろうし

症状が出ても病院に連れて行けず、どんどん弱っていく空を、ただ見ていることしか出来ずにいたかもしれない。

病院に連れていけるほど弱ったらすでに手遅れ。

まだ十分な体力と回復力があるうちに保護できて良かった。

そして何より、ポチパパさんにたどり着けて本当に良かった。

施設での二ヶ月間で、空はクレートが安全に眠れる場所だということ・人間に規制された生活・リードでつながれる散歩というものを学んでくれました。

その大きな土台が空の中に作られたからこそ、私たちの生活に馴染むことができたのだと思います。

ポチパパさんのご協力がなければ、独りでは到底無理だったなと、いま改めて思います。

空が家庭に馴染むまでとても大変だったけれど

目の前で安心して寝息を立てる空とコウを見ていると

全てが報われた気持ちになります。

これからもずっと、おじいちゃんになっても仲良しで元気でいてね

 

ちなみに、空はよくこうして「招き猫」スタイルで寝ます。

コウは「両手でハート」スタイル。

ふたり共すっごい可愛い ←親バカ

わんこの前足の関節は意外とやわらかい🐾


『指名手配』卒業なるか?

2020-11-13 | 野犬から家庭犬へ 空の話

一年前まで野良犬/野犬だった空。


(2019年7月)

町役場や動物愛護センターには、町をまたいで広範囲から、空に関する多くの目撃情報(被害はない)があったらしく、役場のホームページには『野犬にご注意ください!』というタイトルで、空の写真と特徴が掲載されていました。⇩

 

掲載日を見ると2017年2月付なので、私たちの前に姿を現す前のことです。

ただ、いくら檻を設置しても絶対に入らないし、人に近づかないので、役場や愛護センターとしては、もはや捕獲不可能と思っていたようです。


(2019年秋)

そして昨年末、私が空を保護した際に、愛護センターと役場に報告したので、「野犬に注意!」のページは訂正されると思っていたのですが、一年たった今もそのまま…

そこで先日、役場の環境課に電話して、そろそろ、空の写真と特徴を削除してもらえませんか、とお願いしました。

なんだか、我が子が『指名手配』されているような気分…

その後毎日、役場のホームページをチェックしていますが、まだ『指名手配』のままです。

いつ訂正してくれるのかな~

そういえば

空がまだ野良のとき、隣の畑の方から苦情を受け、動物愛護センター(知多支部)に電話して相談したのですが、その時、電話に出られた方(Fさん)がとても良い方で、私が空を保護しようとしている旨を伝えると、親身になって相談にのって下さいました。

電話をする前は、愛護センターなんて名ばかりで、きっと犬を駆除する事しか考えていないのだろうと、勝手に思い込んでいたので、犬のことを思いやっている言葉を聞いて、相談しながら涙が出ました。

その後、保護したことを報告すると、とても喜んでくださって「良かった!ありがとうございます!」とお礼を言われました。

空を保護し、良い報告という形でFさんにお礼ができて良かったです

 

お散歩行こうか?って言うと

こうなります\(≧▽≦)/

 


わんプロ ~ ニワトリさん

2020-10-01 | 野犬から家庭犬へ 空の話

涼しくなったので、わんプロが激しいです。

空が野良の時は、夜に活動していたので

昼間、私たちと居るときは、たいてい眠そうで

コウの誘いに乗らないことが多かったのですが

今は空も、夜ぐっすり寝ているし、狩りもしないので

しっかりコウの相手をしてくれます。

空が下になったり、お腹を見せることが多いのは

空がコウの倍くらい力が強いので、手加減しているからです。

だからコウは、自分が勝っているみたいで楽しくって仕方ないみたい

おかげで空の体は、コウのヨダレと土まみれ…

一日の終わりに体を拭くと、タオルが茶色に染まります。

本当に空は、賢くて優しい、コウの最高の兄貴です。

こうして、ふたりで取っ組み合いながら

なぜかいつも、段々こっちに近づいてきて私にぶつかってきます。

ふたり合わせて40kgオーバーで

しかもゴリマッチョと細マッチョのペアですから

勢いよくぶつかると、めちゃくちゃ痛いです。

よく私が休憩に戻ると、喜んでわんプロを始めるので

私も加わって欲しいんだろうか・・・無理ですよ

以前、私が立っているところに、後ろからドーンと体当たりされ

ふくらはぎが肉離れになりました…

教訓: わんプロに背を向けてはいけない。

 

お散歩中、ニワトリさん(放牧中)に遭遇。

空くん、しっぽ振ってます。

はい、完全に「ごはん」だと思っております。

1年前までは、キジ等の野鳥を狩って食べていましたから。

でも今はもう「ごはん」じゃないんだよ。と教えています。

それほど腹ペコでないので、興奮せず、ちゃんと言う事を聞いてくれます。

 

おうち用の首輪。名前入り

これを買ったのは、空がまだ野良の時。

どうしても首輪をつけられなかったけど、うちの子になって欲しいと

半分、願掛けのつもりで買いました。

その1年2か月後、空を保護することができ、願いが叶いました。

 

彼岸花があちらこちらで咲いています。

 

 


朝のわちゃわちゃタイム

2020-09-13 | 野犬から家庭犬へ 空の話

いつもの風景。

コウはよく空にプレイバウしますが

最近たま~に、空がコウにそれっぽい仕草をするようになりました。

空は滅多に吠えないので、よっぽど楽しかったのかな

そして急に冷めたりする…特にカメラ回していると…

やたらと動き回るコウと、隣で静かにたたずむ空はいつもの光景


真夏の日課 ~ 空くん初シャンプー

2020-08-08 | 野犬から家庭犬へ 空の話

暑い・・・

「暑い」という言葉で脳が埋めつくされて

思考がストップしてしまう

作業中は没頭して「無」の状態なので

あまり暑さは感じないのですが(←危ない)

作業が終わると暑い・・・ひたすら暑い

そして「えっと・・・次なにするんだっけ・・・」と

しばし畑に立ち尽くす。

 

コウと空は、畑の木陰で一日を過ごし

お家に帰って、夕散歩の前にシャワシャワ~

夏の日課です。

空は水は大丈夫だけど、シャワーが初めてだったので

初めは少し嫌がりましたが

しばらくすると、冷たくて気持ちいいと分かって

大人しく浴びるようになりました。

シャワー気持ちいいけど、お顔は苦手なコウ。

イーーってなっちゃう

空は意外と大丈夫?

気持ちいいね~

シャワーに慣れたところで

空の前でコウをシャンプーすると

クンクン匂いを嗅ぎに来たので「これはイケル!」と

試しに、空にシャンプーをつけて洗ってみたところ

意外と大丈夫でした

ちなみに、毎日のブラッシングと水拭きで

汚れはとれているので、シャンプー前後の違いはあまりなく・・・

若干しっぽがフワフワになったかな~

一応、いざという時のためにシャンプー経験させていますが

うちの場合、ひどい汚れがない限り

ブラッシングで毛と皮膚のケアは十分だと考えています。

空も、野良時代に溜めた汚れ(毛の奥にたまったアカや、死んだダニなど)は

全てブラッシングで除去できました。

毎日正しくブラッシングをすれば

皮膚の新陳代謝が良くなって、健康な皮膚を維持できます。

更に、ひば油スプレーをしてブラッシングすると

雑菌の繁殖を抑えて、皮膚を健康に保ってくれます。

ひば油には、トリートメント効果もあるのか

ゴッチゴチの剛毛だった空の毛も

だんだん柔らかくなってきました。

というわけで

コウも空も、ほとんどシャンプーしなくても

ピンク色のきれいな皮膚をしています。

毎日ブラッシング&水拭きするのは手間だけれど

毎日こどもをお風呂に入れることを思えば

同じようなものかな。(着替えをさせなくて良いからもっと楽か)

スッキリしたところで、そのままお散歩へ~自然乾燥。

濡れた体に風が気持ちいいみたい。

これで暑がりの空くんも、なんとか猛暑を乗り切れそうです。

お散歩から帰ったら

体を拭き拭きして、ごはん食べて

くーすかぴー

 


空くん~懐かしの場所~

2020-07-25 | 野犬から家庭犬へ 空の話

連日のように雷が鳴っています。

コウも空も、雷でパニックになることはないのですが

最近は近くに落雷して、地響きのような音がするので

昨夜はふたりで私のベッドに避難しに来ました。

私を頼ってくれて、ちょっと嬉しい。

 

なかなか梅雨が明けず、野菜たちは日照不足。

畑が乾く間がなく、度たび豪雨にみまわれ

その度に溝を掘り直しています。

早く梅雨が明けます様に

 

先日、お散歩でポポちゃんの家の前を通ったら

ちょうどママさんが帰ってきて、お庭に入れてくれました。

(以下写真はポポちゃんママさんから)

ここは、空が野良時代によく立ち寄っていたところ。

ポポちゃんのお散歩中に遭遇すると

そのまま一緒にお散歩して、お家までついて来て

時には、ごはんまでご馳走になっていたそうな。

空、嬉しそう

ここに来るのは、たぶん10ヶ月ぶりくらいだから

空にとっては何年ぶりにも感じるんだろうな。

ポポちゃんは自分のお庭に、1人&2ワンが ワヤワヤ入って来たので

初めはご機嫌ななめでしたが

少しすると、空に近づいて尻尾を振ってくれました。

やっぱり仲良しだったんだね

コウは相変わらずワチャワチャして

ポポちゃんに「教育的指導」を受け、静かになりました。

ポポちゃん小さいけどやっぱりお姉さん。

これからも時どき、ご指導のほどよろしくお願いします。

でもポポちゃん、私に対しては、とっても大人しい可愛い子ちゃんです

ママさんともパチリ!

ここでなにげなく、空とコウのリードを持ってもらっていますが

リードを持たれるということは、拘束されることなので

空の場合は、かなり信頼関係がないと難しいと思います。

他の人だったら、たぶん暴れて逃げようとする (その前に持たせないけど)

今まで、少なからず人間から危害を加えられたり

危険を感じた事は、空の心の中から消えることはないと思うけれど

これ以上、人間と嫌な経験をすることがない様に

空を守りながら、少しずつ

空が「安心できる人」が増えてくれると良いなと思います。

ちなみにコウは、以前、私がちょっと家を離れた間

玄関の手すりにつないでいた散歩ひもを食いちぎって

その辺をウロウロしているところを

近所のおじちゃんが連れ戻して

元の場所に繋いでくれた事があります

家の近所は、わんちゃんを飼っている人も多くて

立ち話をしていても、コウや空に触ろうとせず

いつも穏やかに側に立っていてくれるので

ふたりとも安心しているし

対人間ビビリ症の克服には、良い経験の積み重ねになっています。

空が野良時代、うちの畑にいない時は一体どう過ごしているのか…

人に可愛がってもらった経験はあるのか…

只々、想像するしかなかったので

「私が知らなかった空の世界」を見させてもらえたことが

すごく嬉しいです。

ポポちゃん&ママさん、ありがとうございました

いつかうちの畑にも遊びに来てくれたら嬉しいです

 

 


職質?

2020-07-18 | 野犬から家庭犬へ 空の話

さっき散歩中、家の近くで

顔面血だらけで道路に座っているおじさんに遭遇!

びっくりして救急車を呼ぼうとする私に

おじさん「大丈夫、転んだだけだから、よくあるんだよ」って

大丈夫じゃないでしょ!

顔からダラダラ血が流れてるのに!

その血を拭うので、手も服も血まみれ!

犬を二匹連れて手を貸すことも出来ず

どどどどうしよう!!

見ると近所の方がいたので、大声で助けを呼んで

持っていたありったけのティッシュを渡すと、流血が止まって

傷は唇を切っただけ(深いけど)のようなので

助けに来た方が、車で家まで送ってくれることになりました。

血をぬぐったティッシュは、触ることなく、ビニール袋で回収。

持っててよかった、うんち袋&ティッシュ!

はぁーびっくりした

予期せぬことに遭遇するとパニックになりますね。

事故現場などに居合わせて、速やかに救助できる人ってすごいな

と思いました。

 

さて、本題です。(前置きがインパクトあり過ぎ

空とコウのお散歩中、声を掛けられること度々

少し前のこと

「その子、空くんですか?」と声を掛けられました。

(ポポちゃんママとは別の方です)

話を聴くと、その方もわんちゃんを飼っていて

空が野良時代に、よくお家に遊びに来ていたそうですが

空を触ったことはないと言っていました。

私と空のことは人づてに聞いていたので

声をかけてくれたそうです。

お家の場所を聞いて、その時は別れました。

その方のお家がある地区は行ったことがないけれど

うちから歩いて10分ほどの所でした。

野良時代の空とは、畑でしか会ったことがなかったけど

うちのすぐ近くまで来ていたんだな~

先日散歩中に、ふと思い出して、そのお家に行ってみました。

すると、お家の中から沢山のワンちゃんの声が。

仲の良いわんちゃんに会いたかったけれど

他のわんちゃんを混乱させちゃうかもしれないし

お家の人も見当たらなかったので、訪問は諦めました。

すると隣の家から、こちらを見ているおじさんが。

挨拶をして、通り過ぎると

そのおじさん(だと思う)が自転車で追いかけてきました。

おじさん「その犬、放し飼いだな」

私「半年前まで野良犬でした。私が保護したの」

そして、私が隣町で畑をしていて、野良犬だった空が遊びに来ていたこと、

空を捕獲し、ドッグスクールに預け、家族に迎え入れた経緯を話しました。

すると、

家はどこ?

いつから住んでる?

なんでそこに居ついた?(←私のこと)

どこから来た?(←私の出身地)

名前は?

など、職務質問か?ってくらい質問するおじさん。

職質の方がもっと丁寧かも。(受けたことはないですけど)

それに

「あの家(お隣の家の方のこと)、よくその犬を連れ込んでたな」とか

なんというか、言葉のチョイスが、かなり・・・酷い。

思わず眉をひそめてしまう私。

しかも、初対面の人に対して、自らを名乗ることもなく質問攻め・・・

決して友好的とは言えない笑みと

言葉のチョイスをするおじさんとの会話は

気分の良いものではなかったけれど

努めて明るく対応しました。

まあそんなことは、空と関わった時点で覚悟のうえだし

聞かれて困ることは何もないわけで

今までの経緯を説明できたのは良かったかなと思います。

全ての質問に答え、補足説明し

「もっとあれば何でも聞いて、何でも答えるから」

と言うと、暫し黙り

「ありがとう」といって帰って行こうとするので

呼び止めて、一応、名前を聞きました。

Iさん。

会話は、Iさんの「ありがとう」で締めくくられたことで

かろうじて「和」が保たれたようです。

空と出会ってから、小説が書けるんじゃないか?ってくらい

(実際、母や周りから書けと言われます。笑)

色々なことがあるけれど

空とコウが健康で、楽しそうにしていると

嫌な事や辛い事なんかどうでもよくなって

ふたりの笑顔を見れば幸せ

 

ドッグライフの極みのような動画を見ました。

警備会社でモニター監視の仕事をする飼い主さん。
わんこが椅子を押して、飼い主さんの隣に持っていき
椅子に飛び乗って、飼い主さんの近くに!
飼い主さん思わず砕ける
嬉しそうにしっぽフリフリしてチュッって
相思相愛


Adorable Dog Drags Chair And Sits Close To Owner - 1089731

同じ部屋にいても、もっと近くに居たかったんだね~
こんなことされたらたまらんな~

 

 

 

 

 


ポポちゃんと一緒

2020-07-17 | 野犬から家庭犬へ 空の話

先日の記事「空が会いたかった人」のポポちゃんママと

久しぶりに遭遇したので、写真を撮らせてもらいました。

毎度のこと、空はしっぽフリフリで嬉しそう

ママさん「空ちゃん、久しぶりね

空「お久しぶりです

空「えへへ

ママさんのナデナデを満喫中~

すると、コウが乱入

コウ「コウもコウもコウも

ママさん「あらあらコウちゃん」

ポポちゃん「相変わらず忙しない子ね」

空「あ、ママさん、オレここにいるんだけど…」

空、ずっとママさんのこと見てる

空はいつも、ポポちゃんに絡むことなく

付かず離れず、ポポちゃんが心地よい距離を保っています。

コウはそんなことお構いなしにワチャワチャ

というか、バタバタして私に足を踏まれ

「ギャイーン」と大げさに悲鳴をあげて

またポポちゃんに「遊ぼ遊ぼ」しておりました。

やっと落ち着いたところでパチリ!

ポポちゃんには、ちょっと迷惑そうな顔をされつつ

結果的に仲良くしてもらってました。

ポポちゃん「もう、ホントに落ち着きないんだから」

コウ「えへ

ポポちゃん「あんまりウルさいと怒るわよ」

コウ「あ、気をつけます

 

空もコウも、会ってこんなに喜ぶ人は初めてです。

ポポちゃんママさん、これからも末永くよろしくお願いします

 

ママさんが私たちの写真も撮ってくれました。

ポポちゃんと一緒

ちなみに、私の格好は機能性を追求したものです(笑)

吸水速乾性の上下に、頭に手ぬぐいを巻き、その上に麦わら帽子。

若かりし頃は、こんな格好で外を歩くなんて考えられませんでしたよ。

今なんか平気でブログにも載せちゃう

 

 

 

 

 

 

 

 

 


空が会いたかった人

2020-06-27 | 野犬から家庭犬へ 空の話

人に対して警戒心の強い空くんですが

最近は、散歩で顔見知りの人も増えて

私が立ち話をしていても

リラックスして静かに待っています。

ただ、人に興味を持って近づいていったり

体を触らせることは、ほとんどありません。

が、ある日、犬を連れた方から

「その子、空くんですか?」と声を掛けられました。

空は、興奮して走り寄って行こうとしましたが

訳が分からず、引き留めながら話を聴くと

空がとても懐いている、ポポちゃんママだと分かりました。

以前から、人づてに話は聞いていましたが

会うのはそれが初めてでした。

ポポちゃんママは、私と同じように

お散歩中に空と知り合って

少しずつ信頼関係を築き

空を家族に迎えようと考えて下さった方。

ただ、可愛がっている猫ちゃんと空の相性が悪く

実際には難しかったようですが

空をとても可愛がって下さったのだと分かりました。

ママさんも、人づてに空と私の事を聞いていたそうで

ポチパパさんの所から戻ったら

会いに行きたいと思っていたそうです。

半年ぶりに空と再会したママさんは

涙を流して喜んでくれました。

そして何より、空のママさんを見る嬉しそうな表情が

これまでの、空とママさんの関係すべてを物語っていました。

その後、散歩中によく会うようになり

会うたびに、空はしっぽをブンブン振って駆け寄っていきます。

空は普段、しっぽを激しく振ることはありません。

嬉しくても、ゆさゆさ~っと軽く振る程度なので

ブンブン振るのは初めて見ました。

そして、ママさんが空を平気で撫でまわしている

私以外にそんなに空を撫でられる人がいるとは

とても警戒心が強い空と、そこまで信頼関係を築くのに

どれだけの歳月を費やしたことか。

どれだけ空に愛情を注いでくれたか。

空は人の心が読めるので

何か意図があって近づくと、すぐに察知して警戒します。

そして、真っすぐな心にだけ応えてくれます。

空はママさんの純粋な思いをとっても良く理解していて

それだけママさんの事が好きなのだな

と、胸が熱くなりました。

ママさんから、私が知らない空の話を聴けたことも

とても嬉しかった。

これからまた、お散歩の楽しみが増えたね

ちなみに、一緒にいるコウは、というと

空が嬉しいので、自分もなんだかすごく嬉しくなっちゃって

隣でワチャワチャするもんだから

毎度、ポポちゃんにウザがられています。

しかし、それに気づかず、ワチャワチャし続けて

私に止められる、という。

コウ「だって、嬉しいんだもん!

いつも、カメラを持っていない時に限って会うので

まだ写真がありませんが

いつか空と一緒に撮らせてもらおうと思います。

 

話は変わって

空くん、頭のてっぺんに怪我しました。

先日、頭を撫でたら、ボコっと手にあたったので

草の種か何かがついているのかと思って

取ったら、周辺の毛ごとゴソッとかさぶたが取れてしまいました

頭のてっぺんなので、足も届かないし

そのままそっとしておいたら

また新しいかさぶたが出来ていたので

このまま治ってくれると思います。

それにしても、いつの間に・・・

いろいろ考えた結果、おそらく

運転席のドアを開けたままにしていたので

近くにいた空に、コウがちょっかいをかけ

暴れた拍子に、ドアの角に頭をぶつけたのではないか

と思われます。

ごめんね、空…

早く治ります様に

 

 

 

 

 


家庭犬になって3ヶ月 ~成犬の元野犬・野良犬を迎えるということ~

2020-05-10 | 野犬から家庭犬へ 空の話

毎日のように畑に遊びに来る野良犬だった

空を保護したのが、昨年11月末。


(保護当日。ビニールハウスで少しウトウト)

ドッグスクールポチパパさんで2か月の合宿を経て

1月末に正式にうちの子になって、ちょうど3ヶ月が経ちました。

保護するまでの1年半~2年間で

信頼関係は、かなりのレベルまで築けてはいたけれど

ポチパパさんの所から帰ってきて

お家での新しい生活になってから

また新たに信頼関係を築く必要がありました。


(うちの子初日)

人工物や、聞いたことのない音に溢れた生活は

空にとって、とてもストレスフルで怖い事だらけ。

なぜ、そんな環境に自分がいなければいけないのか?

なぜ私が空を、嫌な事にばかり誘導するのか?

この人は、本当に信頼できる人間なのか?

空の中で、信頼と警戒と疑惑がぐるぐるしていたと思います。

車に乗る事、掃除機、ガス湯沸かし器、戸が閉まる音、台所の音…etc.

ありとあらゆる生活音や、未知のものと対面し、恐怖を感じ

それら一つ一つが、危険でないと理解し、慣れる、という過程を

ゆっくり時間をかけてクリアしていき

それと同時に、私との新たな信頼関係が築かれていきました。

途中で途方に暮れることもあったし

もうウンザリして、気が遠くなることもあったけれど

でも、やっぱり可愛いな、と思えたことが

空の中で「何があっても、この人は自分を嫌いにならない」

という安心感と信頼につながっていったように思います。

野良時代に近づいた私との距離は

うちの子になってから一旦遠くなり

その後また少しずつ縮まって

最近、更にググっと縮まってきました。

近い近い

コウも(頭とんがってる)

畑作業から戻ると、嬉しくて鼻先でツンツンしたり

以前のように「へそ天」するようにもなりました。

お散歩中に固まることもほぼなくなり

様々な生活音に慣れ、車での移動にも慣れて

お家に入るのに時間がかからなくなり

ブラッシングや、体を拭かれることが好きになり

「家庭犬」としての生活スタイルに馴染むまでに

3ヶ月かかりました。

ちなみに、シャンプーはまだしていません。

毎日、ブラッシング&水拭きをしていて

汚れたら、お湯のシャワーで軽く流す程度。

いつか、どうしても必要になったらやればいいか~

くらいに思ってます。

でもこの3か月というのは、空を保護する前から

空と、私や先住犬であるコウとの間に

すでに、しっかりとした信頼関係があった上で

そして、コウのサポートがあった上での事です。

犬によって個体差もあるとは思うけれど

そして、子犬なら良いのだけれど

もし「成犬」で、全く初めましての野犬や野良犬を迎えるとなると

並大抵じゃないなと感じます。

犬を飼った経験がない人や

保護犬を扱ったことのない人は、まず無理だと思うし

おそらく、逃走して戻ってこなくなるという可能性大。

そうなると、その犬を保護し、世話をし、譲渡するまでの

多くの人々の苦労が水の泡になります。

だから、保護犬を譲渡する際の審査(譲渡先の条件)が

場合によって、とても厳しく、時間がかかるのは納得です。

譲渡された先の生活環境も大切ですが

なによりも、飼い主が

「何があっても、その犬を愛せるか」ということが

犬を迎える際の一番の条件かなと思います。 

保護犬に限らず、犬を家族に迎え入れるには

楽しい、嬉しいことだけではなく

いろんな苦労があるかと思いますが

一つ言えることは

「犬と飼い主の間に、ゆるぎない信頼関係が築ければ

どんな問題もクリアできる」

と私は強く感じます。

なので

「犬と飼い主はこうあるべき」とか

「主従関係」とか

「犬はこうやってしつけるものだ」とか

そういう事よりも、まず飼い主が

犬を愛し、信頼し、何があってもお前を守るよ、という気持ちが

一番大切なことだと感じます。

そうすれば、犬も飼い主を愛し、信頼します。

しつけや主従関係は、その後、自然とついてくるような気がします。

私を含め人間は

多かれ少なかれ病んでいる生き物なので

本来、どこまでも健やかな犬たちの心を

汚すことなく、のびのびと

共に健やかに生きていきたいと思う

今日この頃です。

 

☆今までの経緯は

カテゴリー「野良犬から家庭犬へ 空の話」でご覧いただけます。

<注意>

野良犬/野犬にむやみに近づくことは危険を伴います。

対象となる犬の行動・心理が読めない方は、絶対に真似をしないでください。

また、保護をする際は、自己責任でお願いします。