beatitude

好きなことだらけさ…

『グスコーブドリの伝記』

2012年07月26日 | 映画 アニメ

イーハトーヴの森の木樵の息子として両親と妹と穏やかに暮らしていたブドリ(小栗旬)は、
森を襲った冷害のため家族を失くし、ひとりぼっちになってしまった。
それでもブドリは、生きるために一生懸命働き、やがて成長し火山局に勤めるようになる。
そこに再び大きな冷害が襲ったが、悲劇を繰り返さないため、ブドリは決心する。
(goo映画より)

あ~これはダメだ…。
『銀河鉄道の夜』の足元にも及ばない。

確かに画的には当然格段の進歩が見えます。実に美しい映像作品になってました。
自然も、アナクロな感じの機械も雰囲気十分。
『銀河~』に続き、宮沢賢治の作品にますむらひろしの猫たちもピッタリだと思う。
しかしこれは…。
まず出だしの幸せなブドリ一家の食卓風景にどん引きしました。
もちろん画はいい。
でも、「トマトのスープ大好き!」やり取りのステレオタイプ表現、陳腐極まりない。

そしてコトリ。
この映画では死神になっちゃってませんか?
ブドリはネリがさらわれたと思ってるけど、本当はもう死んでしまってるって感じですよね。

最後、響き渡る小田和正の声。
なぜこの歌?
映画のテーマにマッチしてるのはわかるけど、これはないでしょ。
言っておくけど自分、小田和正も
「生まれ来る子供たちのために」っていうこの曲も好きです。
でもこの曲はこれ自体で感情も感動も完結してるっていうか、
ここで使っちゃズルイでしょ。
作品中に使ってるバンドネオンの音楽はすごく良かったのに…。

観終わって映像が良かった分、なんとも残念な感じがしました。