大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

穴埋め

2014年08月26日 | 政治
とうとう国と地方の借金を合わせて1000兆円を優に超えてしまい1100兆円も時間の問題だ。
人口は減少し高齢化も進むが、このままではどうしても福祉にお金が回らない。
だから消費税を上げさせて欲しい!国会議員も身を切る覚悟だから!
そう言われて、増税されるのは嫌だが、こんな莫大な借金を孫子の代に押し付けてはいけないからと、多くの国民は涙を飲んだ。
そして5%の消費税は8%に増税され、近い将来の10%に向かっている。
(消費税3%はおよそ8兆円の増税となる勘定だ)

国民に増税を押し付けながら、日本の法人税は高いのでなんとしても20%にまで引き下げたいと安倍政権。
そうしないと国際競争に負けてしまうからと言い、下げれば景気は回復し税収は自然に増えるとも言い放った。
現在は国と地方の法人税を合わせると35.64%。
1%が4700億円相当であるから5%で2兆3500億円、10%で4兆7000億円、15%で7兆円だ。
この減税分をどこかで穴埋めしなくては日本の国は完全にパンクする。


この15%の減税分をどう穴埋めしようとしているのか、マスコミ情報から拾ってみた。
1、景気回復による「税収の上ぶれ」効果
2、中小企業への特例措置「15%の軽減税率を本則の19%に戻す」
3、中小企業や協同組合の法人税19%を廃し、いずれは大企業と同率にする。
4、中小の赤字企業にも課税できるよう「外形標準課税」適用枠の拡大(現在は資本金1億円以上)。
現在は約7割の中小企業が赤字だとして法人税は免除されている。
5、法人への各種減税措置「租税特別措置」の見直し
6、「パチンコ税」創設
7、「携帯電話取得税」創設
今日の朝日新聞には「パチンコ税」についての記事があった。

パチンコ玉は本来換金できないが、本来無いはずの換金時に徴税しようというから揉めるはず、しかし合法化すればどうなるか?
ひょっとしたらカジノ解禁も視野に入れているのかもしれない。
携帯電話もいまや契約件数1億4401万件(2013年度末)、1台につき100円徴収しても144億円だ。
薄くてもいいから文句も言わぬところから取るのがお上の鉄則だ。

一方、恩恵を受ける大企業はどうか?
東日本大震災で受けた大きな傷跡は日本全体の力で復興しようと特別税を定めた。
しかし企業にかかる復興特別法人税10%は2015年にいち早く終了したが、個人にかかる復興特別住民税2.1%や復興特別住民税年間1000円はそのままだ。
企業の内部留保は2013年度末304兆円で過去最高を記録し、財務省企業法人統計をみても企業の業績回復には目覚しいものがある。
異次元の金融緩和で円安に振れたが一旦海外移転した産業は戻ってきそうもないし、国内に大型投資したという企業もあまり聞かない。
どこか国家の大きな歯車が外れてはいないだろうか?
どう考えても間尺に合わない。