花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

遙かな尾瀬に行って来ました・その二

2010年05月31日 | 登山
鳩待峠から山の鼻の間で見た花達

エンレイソウ


オオバキスミレ、天気が悪くて開いていなかった。
もしかするとこれは、オオバキスミレの変種で高山に咲くミヤマキスミレかも。
JTBパブリッシング発行の「尾瀬の植物手帳」では、著者の「猪狩 貴史」さんも
明確な区別が出来ないと書いている。

一方、ネイチャーネットワークから出版されている自然ウォッチングガイドシリーズの
「尾瀬の花 探索ウォークガイド」では、ミヤマキスミレとして紹介されている。
念のため山渓から出されている「花の山旅」シリーズの「尾瀬」を見てみると
「オオバキスミレ」と書かれている。

著者は「尾瀬の仙人」と親しまれている写真家の「花畑日尚」さんである。
この人はなかなか面白い人で、元々は山岳などの風景写真を撮っていたらしいが
尾瀬の山小屋の主人に「名前に花がついているのに、花を撮らないのですか」と
尋ねられたことが、尾瀬の花を撮るきっかけになったと言う逸話がある。


ショウジョウバカマの咲きはじめ
尾瀬ヶ原では綺麗に咲いていたが、この区間では咲きはじめだった。


フキノトウ 平地ではとっくの昔に咲き終わっているが、ここでは今が盛りである。


イワナシ これも場所によって色々な咲き具合だった。蕾からピーク過ぎまで有り
どれを見ても飽きることは無かった。


水芭蕉 湿地でもない所に咲いていたので、思わず撮影
肩を寄せ合う家族のようだ。

花の名前について
私のブログに出てくる花の名前は、正しいとは言い切れません。
鵜呑みせず、必ずご自身で確認されるように御願いします。
私は植物学も学んだ事のない全くの素人です。
誤解や思い込みが有るかも知れませんので、あらかじめおことわりしておきます。

尾瀬のルートを公開しました

2010年05月30日 | 登山
28日に歩いた尾瀬のルートを、ルートラボに公開しました。

ルートラボはこちらです


鳩待峠の様子・左の建物が「鳩待山荘」、右の休憩所で帰りの切符を買います。


尾瀬ヶ原への入り口、登山者をカウントするために右側通行になっている。


最初はぬかるみと石を敷いた階段道


ここの石畳と木製の階段道が、この区間の最も傾斜のきつい場所になっています。


木製の階段道の所々にベンチがもうけられています、帰りの疲れた階段登りでは助かる。


山の鼻まで2.2Kmの表示があるヨセ沢を越えると


なにやら、おいしそうな水が流れています。
しかし何の表示も無いので、飲んで良いのか 疑ってしまう私です。


今年は5月になっても雪が降る日が有ったりして、残雪が豊富です。


テンマ沢を越えた先に、このコースの最初の湿原テンマ沢湿原には水芭蕉が
咲いています。


この大岩を越すと、まもなく平坦な木道になる。
その先で清冽な水が流れる川上川を渡れば、山の鼻ビジターセンターは
目と鼻の先である。
川上川橋から川面を見下ろすと、イワナが泳ぐ姿が見える事もあるそうです。


続く

遙かな尾瀬に行って来ました

2010年05月29日 | 登山

尾瀬ヶ原から見る至仏山

5月28日、鳩待峠から尾瀬ヶ原、三条の滝、段吉新道廻りで見晴から竜宮十字路
を通り鳩待峠まで一周する超ロングコースを歩いてきました。
GPSの距離を見たら27.65Kmでした。
もちろん各コースの合計距離よりも多いです。
それは私の場合、寄り道したり、行ったり来たりしているからですが、流石に
今回はくたびれ果てました。
私の一日で歩いた最高記録になりました。

最新のルートマップは
尾瀬保護財団のホームページをご覧下さい。
こちらのトップページから、「尾瀬に行くには?」→「ルート紹介」を見ていただければ
ルートが判ります。
またそこには、下の方に各ルートの詳しい案内も出ています。
標高、距離、およその歩行時間、ルートの見所も紹介されています。


古い地図には「中田代三叉路」というのが牛首の先に有りましたが
現在は「牛首分岐」になって、そこから左に「ヨッピ橋」に向かいます。

尾瀬に行ったのは、私が尾瀬保護財団の「友の会」に参加しているので
時々様子を見に行くことにしています。

昨年は6月8日に燧裏林道から段吉新道を歩いてトガクシショウマを見に行った。
そのことは12月25日のブログ「思い出の登山」に書いています。

登山記は後回しにして、今日は花の写真の紹介から始めます。
と言うか疲れすぎて書く気になれないのが真相 


まずは最新の花情報から、段吉新道の「トガクシショウマ」です。
まだ咲きはじめで、有名な群生地「大橇沢(オオソリザワ)」の斜面では有りません。
大橇沢はこれからで、この写真は別な沢で撮りました。
全体の様子はこんなです。

昨年は斜面に無数の足跡がありましたが、崩れたら花も無くなります。
斜面には入らないように御願いしますね。

尾瀬と言えば「江間章子」さんの「夏の思い出」にうたわれた「水芭蕉」ですね。

どなたか「夏が来なくても思い出す」と言ったとか言わなかったとか(笑)


場所によってはピークを過ぎかかっている所も有りました。


天気が良ければ見えるはずの山がすっぽり雲に隠れて、言わなくても判りますよね。
昨日の尾瀬は一日中曇り空、朝の気温は持参の温度計で7度でした。


リュウキンカの花も見頃を向かえ始めています。
この花、蕾も可愛いですよ。


リュウキンカと水芭蕉


鳩待から山の鼻に向かって行く時に多かった「イワナシ」の花
ピンクの筒型の花が愛らしい、大好きな花の一つ


何じゃこりゃ って思わず思った写真、自分で撮影して言うのも何ですが
平滑の滝です。
たぶん上が下流です。
展望台から下流側を向いて撮った為にこんな事に。

とにかく雪解けの水量が多くて、平滑の滝も三条の滝も半端では有りません。
轟音と水煙が上がって迫力満点、この時期のお薦めです。
但し、平滑から三条の滝にかけては、悪路の連続です。


ヨッピ橋の手前で見かけた小鳥、近寄っても飛ばずチョコチョコ逃げるだけ。
写っている木は「ヤチヤナギ」

近く尾瀬に行かれる方、現在の尾瀬は、残雪が非常に多いです。
木道が隠れている場所も有ります。木道のない場所はぬかるみです。
登山靴の防水対策が必要です。
防水スプレーで靴とスパッツを防水してからお出かけ下さい。

それと寒さ対策を考えて温度調節の出来る着替えを準備して行きましょう。

マイカーでお出かけする場合の費用は
戸倉第一駐車場は一日千円、鳩待峠までのシャトルバスは片道900円です。
日帰りでは合計2800円が必要です。
尾瀬の交通規制情報も尾瀬保護財団のホームページに載っていますし
花の情報も載っています。



筑波山のブナ調査が新聞に載りました

2010年05月26日 | 日記
私も参加している筑波山のブナ調査の事が新聞に載りました。
本日の朝日新聞茨城版にカラー写真入りの記事が出ています。
ネットでもご覧いただけます。
朝日新聞のサイトはこちらです。

新聞にも載ったので、どんなふうに調査しているか写真でご紹介します。

基本的には3人一組で、割り当てられた区域をブナを一本一本探して、上下あるいは
左右に何十回となく往復して移動しながら、漏れの無いように調査します。
写真でお判りのように、背丈ほどの笹藪をかき分けての調査で、笹のホコリが
凄いのです。


笹藪の斜面を行く調査員


こんな形のブナにも出逢いました。
大人が入れるような空間が出来て、途中まで二つに分かれているブナでした。
これでもちゃんと生きているから凄いです。

今回の調査の凄いところは、一本一本のブナの位置をGPSで記録している事。
これと打ち付けたナンバー入りのタグを調べれば、たちどころに木が特定出来て
しまうこと。
いわばブナの戸籍簿と言えることです。

何十年後かに再調査したとき、どんな変化が有ったか比較出来ます。
しかしその頃は、「私たちは生きていないね」とみんなで大笑い。
何しろみんな現役を卒業した人ばかりですから。


調査の中で、貴重な発見も有ります。
この木は、筑波山の植生記録に載っていない木でした。


これは珍しい訳では有りませんが、色が綺麗だったので撮影した「フモトスミレ」


調査のきつさを癒してくれたのが、今が盛りの若葉。
陽をすかして見上げる若葉は何物にも代え難い。

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筑波実験植物園のクレマチス展のご案内
ただいま筑波実験植物園でクレマチス展を開催中とのことです。
お花の好きな方、是非いらしてください。
次のようなイベントも企画されています。

◆セミナー「クレマチスの多様な花を探る」※予約不要
《5月30日(日) 13時30分~15時》

◆セミナー「絶滅危惧種カザグルマの変異と保全」※予約不要
《5月30日(日) 15時~16時》

◆天体観望
《6月12日(土) 19時30分~》※要電話予約

筑波実験植物園のクレマチス展

写真で綴る那須岳登山

2010年05月25日 | 登山
5月22日に歩いた「残雪の那須岳を歩く」で撮った写真を紹介します。
目新しいコースでも無いので、登山記は省略しますね。


まずは駐車場から朝日岳を、下の建物はトイレ


登山口の鳥居の先に有る狛犬?かな、にご挨拶して登山開始


朝日岳の工事用の車道が登山道の脇に造られていて、その上に咲いていた桜
ミネザクラと思ったのだが、遠くで確認出来ない。


こちらは登山道の脇に咲いていたミネザクラ


桜に喜んでいたらいきなりこれだもの


5月中旬過ぎでこんなに残雪が有るなんて、やっぱり今年は変な天候ですね。


残雪帯を過ぎて、見上げる茶臼岳


心配していた剣が峰の残雪帯が見えてきました。


峰の茶屋が遠くに見えて、あそこで一休みと思うと元気になる。


茶臼岳の斜面にコメバツガザクラと思われる花が咲いています。
でも近寄れないのが残念


剣が峰の2つの残雪がよく見える位置から、少しズームすると
残雪を慎重に渡っている登山者が見えました。


ところが何と峰の茶屋の直前にも残雪が有りました。


峰の茶屋から振り返ると、こんな状態の残雪です。


登ってきた道を見下ろすと、左下に工事用の道路が沢に沿って造られています。
登山道は、その右上にかすかに見えます。
登山道の下に、崖が続いているのが判ります。


峰の茶屋の脇から避難小屋を見下ろす。


峰の茶屋の脇から避難小屋の上の方に見えるのが隠居倉のピーク


でも何と言っても素晴らしかったのは、峰の茶屋から剣が峰に寄って見たこの雪山
どうやら会津駒ヶ岳の様です。


剣が峰の登山道から振り返ってみる峰の茶屋避難小屋
登山者が次から次へと集まって来ています。


剣が峰の最初の残雪、こちらはあまり怖さは感じなかったが
次の雪渓は急斜面で、バランスを崩すとヤバイので全部ザックにしまい込んで
写真も無し、左手を雪面について山側に身体を倒すようにして渡った
高所恐怖症の自分が良く渡ったと思う。


雪渓を渡った先で見上げると、朝日岳の稜線を登っていく登山者が見えた


地蔵岳のオベリスクは有名だが、この剣が峰の奇岩もオベリスクに負けない
迫力がある。
何でも大黒様と恵比寿様の名前が付いているとか言うけれど、その名前じゃ
迫力が無いよなー。


朝日岳の岩もなかなか迫力有りますね。


朝日岳の第一の鎖場


第二の鎖場



難所を上り詰めるとベンチのある朝日の肩に着く
皆さんこの朝日の肩にザックをデポして、朝日岳まで往復します。

岡田ジャパンにがっかり・日韓戦を見て

2010年05月24日 | スポーツ
以前のブログにも書いたけど、なんともはや酷い試合だったね。
チームとして何がしたいのか良く判らない試合だった。

大口と言われる本田君も、やっぱり大口だったし、サッカーは一人では
出来ないと言うこと。

中村に至っては、どこにいるのかさえ判らないような動き。
そもそもケームをリードする中心選手がいないのが最悪。
本田も中村も遠藤も、中心選手になりたかったら、もっと他の選手に
指示を出せよ。

選手同士のミーティングが足らないのでは。
みんなバラバラでは、パスサッカーなんか無理、無理

しかし歴代の日本人監督は、指導が下手だね。
岡田さんはどんな指導をしていたのかな。
これではベストフォーどころか一次リーグ突破も難しい。

ラモスさんも怒ってるね
ラモスさんのブログ紹介記事

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残雪の那須岳を歩く

2010年05月22日 | 登山
昨夜NHKの天気予報を見ていたら、23日の日曜日から雨だという。
22日は天気が良さそうなので、草刈りはやめにして那須岳に行くことにした。

朝4時過ぎに自宅を出て、7時過ぎに峠の茶屋まえの駐車場に着いた。
こんな時間でも駐車場はすでに7割ぐらい埋まっていた。

夏日も有ったくらい暖かだったので、登り始めてびっくりした。
登山道に残雪がある。(でも歩けない程では無い。)

と言うことで、残雪の那須岳登山になってしまいました。

コースは峠の茶屋→峰の茶屋→朝日岳→隠居倉→三斗小屋温泉→沼原分岐→延命水
→避難小屋→峰の茶屋→牛ヶ首→日の出平→牛ヶ首→峰の茶屋→峠の茶屋

詳しい登山記は後で書くかも知れませんが、本日はお疲れモードなので
花の写真のみにします。


咲きはじめのサンカヨウ
サンカヨウの群生地に行ったら、ほとんどが蕾でした。
でも咲きはじめを見たかったので、一輪だけでも大満足。
また行くぞ。


これも咲きはじめのオオバキスミレ
三斗小屋温泉神社の近くで
私がヒメイチゲを撮っていたら、「良いの撮れました」と声を掛けてきた女性
「オオバキスミレが一輪咲いてました」と言ったら「二輪有りましたよ」と
言うので「流石!!」と言ったら、にっこり笑って立ち去りました。
貴女の笑顔も素敵でしたよ。


ショウジョウバカマ
三斗小屋温泉付近に沢山咲いていた。


ミネザクラ (背景は日の出平の尾根)
牛ヶ首付近にて撮影、ミネザクラの群生地の日の出平はまだつぼみが堅いこれから

その他には、ムシカリ、コメバツガザクラ、ヒメイチゲ、エンレイソウなどでした。

面白かったのはサンカヨウの蕾

なんだかバットマンに抱かれた蕾みたいですね
お隣はどさくさ紛れのエンレイソウ(笑)

花友と行く袈裟丸山・5月16日・その2

2010年05月21日 | 登山

展望岩から傷んだアカヤシオの花を眺めつつ歩むと、やがて木製の展望台が
見えてきた。
ザックを降ろして早速垂直のハシゴを登った。


展望台からの袈裟丸連峰


盟主黒檜山が聳える赤城山が大きい、惜しむらくは雲がかかりはじめ、その右に連なる
浅間や本白根は霞の中であった。


展望台の近くに建つ、袈裟丸山の由来が書かれた看板


こんな案内板も有ったが、痛みが酷くてあまり役に立たないと思うが。
群馬県さん何とかしたら。


展望台からわずかの距離で賽の河原に着いた。


賽の河原のいわれが書いてあるが、弘法大師がここに着いたら日が暮れて夜になり
子供の泣き声がした、、、、ってオイオイ背筋が寒くなるよな話だよ。
死んだ子供に会いたい人が、ここに来て石を積むと子供に会えるという。


上の碑は読みにくいので、群馬県が出している説明板です。
いずれにしても夜はここを通りたくないね。


新芽のカラマツの林や


石の多い笹の道を登って行く


数は多いが、いずれも何とも寂しいアカヤシオを見ながら花友が嘆く
最高の時に来合わせた花友が、私に見せるために誘って、こんな結果になって
残念がっているのが伝わってくる。


やがてロボット雨量計が有るところに着いた。
「ここもアカヤシオが目の前で見られる場所なのよ」と花友は口をそろえて言う。


柱の銘板に緯度経度が表記されていたので、GPSで位置を探す場合に役立つとパチリ。
標高は1595m


雨量計の先は、軽いアップダウンを繰り返して小丸山方面に向かうと、再び賽の河原の
様な場所があり、前方の山に登るのかと思っていたら、花友は左の山腹の踏み跡に
入って行く。
ここへ何度か来ている花友だから、ルートを知っているのかと思い、後を付いて
行ったら、どうも少し違ったらしい。
「前はもう少し上だったんじゃない」とかIさんが言い出した。
まばらな樹林帯で足下は笹である。
踏み跡はしっかり付いているが、Iさんは見覚えが無いという。
先頭を行くKさんも「もう少し上だったかも知れない」と言い出した。

そうしているところへ、上の尾根からおりてくるグループが有り「そこに道がありますか」
と遙か上から声を掛けてきた。
上と下でルート情報の交換をしていたら、反対側から中年の登山者が来て「このまま
進めば避難小屋の前に出ますよ。」という
どうやらここが小丸山の山頂を通らずに避難小屋に抜ける巻き道だったらしい。
しかし地図には載っていなかった。


尾根を越えてやや平坦な場所に避難小屋があった。
丸いドーム型の黄色い避難小屋だった。
シラカンバが多い峠の感じで、小さいトイレがポツンと建っていた。
付近では先客達が三々五々お弁当を広げている。


避難小屋の前に平らな木材が敷いてあり、少し早いがそこで食事にした。


付近に建つ説明板
この説明板にも書いてあるように、袈裟丸山はシャクナゲの群生地なので、花友は
咲いているようならシャクナゲも私に見せたかったらしい。
だが、袈裟丸山から下りてきたご夫婦によると、シャクナゲは全然咲いていませんよ
との事だった。


付近に建つトイレ


若いシラカンバも有るが、シラカンバは陽樹で日陰では生きられない。
廻りの木が高くなり陽が当たらなくなると枯れて倒れてしまう。
林の中でシラカンバが倒れているのは、そのせいである事が多いという。


当てにしていたシャクナゲが咲いていないと言うので、花友は前袈裟丸山には行かない
といい、どこにしますかと聞くので「展望が良いという小丸山に行きませんか」と
言うと、じゃ小丸山にしましょうと小丸山に登ることになった。

食事が終わったばかりの身体には、登りがきつい。
妙に足が重く感じるのだ。
それに空が黒い雲に覆われて青空が減っている。


小丸山・山頂から日光男体山方面


前袈裟丸山とその手前にある小ピークが目前に見える


中央の雪山が日光白根山


小丸山山頂は、大勢の登山者で賑わっていたので、そそくさと下山。
賽の河原まで戻ったら、寝釈迦の方に少し下った所がアカヤシオが綺麗ですよ
と他の登山者に聞いた。
おりてみると確かに林の中に綺麗なアカヤシオが咲いていた。
しかしいずれも遠い。
そこで途中で寄り道して撮影したのがこの写真


どんどん下山して笹原の尾根から樹林帯に入って見つけたのがこのヒメイチゲ
早くも実になりかけている。


帰りだからと健脚向きコースを歩いて見つけたのがフデリンドウ
かなりの数が有ったが、誰も見向きもしない。
小さいながらもけなげである。


午後2時14分、登山口に着いてわき水で手を洗うと気持ちが良い。

花友が大滝に寄って行こうというので、来た道を帰らずそのまま林道を走って
大滝に抜けた。


大滝の遊歩道入り口にクワガタソウが咲いていた。


そのまま遊歩道を上っていくと、トンネルがあり、トンネルを抜けると
高所恐怖症の私が恐いかもしれないよと花友が笑う


勾配のきつい階段付きの吊り橋が有った。
「手すりが有るからまだ大丈夫だよ」と吊り橋をおりていった。


展望台の岩に登ると「大滝」と呼ばれる滝が豪快に流れ落ちていた。
頭の上には、早くもシロヤシオが咲いている。


吊り橋の脇にはシャクナゲの花も咲き、花友が夢中で写真を撮っていた。

東屋のある渓谷に戻ったら、何と言うことだ今年二度目の「カジカ蛙」の声がした。
しばらく立ち止まり、濁り無き声に聞き惚れた。

終わり

花友と行く袈裟丸山・5月16日

2010年05月20日 | 登山
花友から14日の夕方にメールが来て、16日に袈裟丸山に行くという。
連絡が無かったら、安達太良山の山開きに行くつもりだったが、喜んで参加する
と返信した。

16日、日曜日、花友の情報では、袈裟丸山の駐車場は凄いことになっているらしい
と言うので、いつもより早く集合して、北関東から日光有料道路を抜けて清滝から
国道122号線で行くことになった。

沢入(そうり)から林道小中西山線を走り、折場登山口に着いたら、本当に凄い事
になっていた。

登山口の駐車スペースはもちろんのこと、遙か彼方の路上までズラリと車が駐まっている
私たちも数百メートル先の路肩スペースに駐めた。
念のため車止めの石を置いて、登山の準備をした。


東屋のある登山口に行くと、一個しかないトイレに長い行列が出来ていた。
花友が出てくるまでの間、辺りを廻ると、群馬ナンバーの車が二台、無線の
運用中だった。
後で花友から聞いたところ、普段からここは無線のメッカだから、駐車スペースも
共有して使うのがマナーだそうである。
無線の資格を持っている自分より、花友の見識の高さに敬服する。


階段を上ると、すぐ明るい樹林帯となり、コースは二つに分かれるが、程なく
また一つのコースに合流する。
トウゴクミツバツツジが林の中に咲いている。


登山道の脇に、小さなフデリンドウが咲いていた
この花も陽が当たらないと開かない花で、早朝などは閉じている事が多い。

面白いのは高山に咲くタテヤマリンドウで、花が終わり果穂になると
雨空の時にしか開かない。
種を雨に流して頒布するからである。
見た事がない人の為に、タテヤマリンドウの果穂の写真をお目に掛けます


タテヤマリンドウの果穂・2008年7月28日尾瀬の悪沢岳にて撮影
右の二つに開いたものがタテヤマリンドウの果穂、初めて見たときは突然変異かと思った。
この時もにわか雨が降るような悪天候だったので、果穂が開いたと思われる。
何が幸いするか判らないものである。


やがて尾根道に出ると、これから登る袈裟丸山の稜線が見えてくる。


左側に前袈裟丸山から伸びる尾根の一つが、笹原となっている様子が見えて
それが昨年登った郡界尾根の八重蒲原かと誤解してしまった。
花友も誤解していたようですが、後でカシミールで俯瞰図を作って確かめた。


やがて左てが開けた笹尾根になると、袈裟丸山から連なる尾根に赤くアカヤシオが
咲いているのが遠望出来た。
前を見ても、後ろを振り返っても、大勢の団体登山者が列をなしている。


一見歩きやすそうに見えるが、結構な勾配である。
以前はこの辺にも野草が有ったらしいが、笹原に占領されて減少したらしい。


再び樹林帯に入り、やや平坦な道になると、賽の河原0.5kmの案内があり、ベンチ
らしいものも有った。
休むのかと思いきや、少し先に展望の良い岩山があるから行きましょうと
花友がどんどん登っていく。
こんな時は、流石に年を感じる瞬間である(苦笑)


右手の小高い岩山に登ると、年配の男性が一人コーヒーを飲んでいた。
確かにそこは展望が良く、赤城山が見えるのだった。
花友に言わせると「この目の前の山がアカヤシオで真っ赤になるのよ」との
事であったが、今年はわずかに花が咲いているだけだった。


山が赤くなると言う山、しかし今年はチラホラと赤いだけ


展望地から見る赤城山


展望地から見る袈裟丸山、前袈裟、後袈裟、中袈裟、奥袈裟が並ぶ


花友が「手で触れる距離で満開のアカヤシオが見られるのよ」と私に見せたくて
誘ってくれた袈裟丸山だったが、行く先々で見えるのは、茶色に変色した花と
蕾を沢山つけていながら咲かないアカヤシオの群落だった。
「きっと霜と寒さにやられたのよ」
桐生市役所に電話で聞いたら、今年は花数が少ないと言われたそうですが
「小丸山には蕾が沢山あるから、これからでも見られますよ」とも言われたとか
しかし綺麗な花は無かった。

続く

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望遠で見る筑波山の藤の花





日本の原風景の様な棚田の石岡市吾国山録

日本の農政は、大規模集約型に転換して、棚田のような小規模水田は今や風前の
灯火である。
利益至上主義の農政は、儲からない物はただうち捨てられる運命である。
やがて雑草の生い茂る山へと変わってしまうのだろうか。

あぜ道を歩くと、無数のオタマジャクシが、蜘蛛の子を散らすように逃げて行き
青々とした棚田に、蛙たちの合唱がこだまし、あっちの棚田とこっちの棚田で
掛け合いのように鳴き交わしているのだった。

私はこの美しい棚田を写真にとって残したいのである。

古峰神社から夕日岳・禅頂行者道を歩く・その3

2010年05月18日 | 登山
お詫び
二日間もブログをお休みしていたにも関わらず、たくさんの方が訪問してくださり
ありがとうこざいました。
急遽、花友と16日に「袈裟丸山」に行き、昨日は、「筑波山のブナ調査」に参加して
ヘトヘトに疲れてしまい、ブログをお休みしてしまいました。
続編を読みに来られた方にはお詫び申し上げます。

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ハガタテ平の分岐には、修験の道らしく、立木にまでこんな札がつけられていた。


木々の間からは、男体山などの日光連山がすかして見えた。


右手の地蔵岳への道は、笹原の雑木林の道で、最初こそ山桜を眺めたりして
良い気分で歩き始めたのだが


そのうち勾配もきつくなったと思ったら、ロープの張ってある崩落地を渡り
カラマツなどの針葉樹林帯を歩く。
近くでツツドリが鳴いた。
やがて急勾配の山腹をジクザクに曲がりくねって登る。


急勾配のため、人が一人やっと通れるような踏み跡の登山道を登る。
滑ったらどこまでも転げ落ちそうな斜面である。
ただカラマツの新芽が清々しく、心をいやしてくれるのだ。


やがて尾根に到達してホッと一息ついた。
左の尾根を登っていけば、地蔵岳の山頂である。
だが疲れた足には山頂が遠く感じる。
ふと見た左の斜面にアカヤシオの花が有った。
とたんに足取りが軽くなる私である。


石の祠(ほこら)が見えてきた。
近寄って見ると


小さなお地蔵様がまつってあった。
この地蔵尊が地蔵岳の由来なのかは不明であるが、帽子を取って安全祈願をした。


地蔵岳の山頂は、ほこらのすぐ上に有った。
標高1483メートルの山頂は、周りを樹林に囲まれて展望は無い。
時計を見たら12時42分である。
ザックをおろして昼食にした。
あれほど晴れていた空が、雲に覆われ夕方のようにかげってきた。
赤ヤシオの季節なので、もっと大勢の人が来ていると思っていたが
誰もいないし、誰も来ない。聞こえるのは小鳥のさえずりと梢をわたる風
のみである。
樹林の向こうに、これから向かう夕日岳のシルエットが三角形に見えた。


夕日岳への道は、多少のアップダウンは有るが、歩きやすい道である。
立ち枯れの大木が、まるで弁慶の立ち往生のようにそびえていた。
枝がまるで体に刺さった矢のようである。


平坦な尾根道は、知らず知らずに早足になる。


時々、林の切れ目から男体山の勇姿が見えて、夕日岳に早くおいでと誘っている。


やっと昨年歩いた「三ツ目」まで到着した。ここが夕日岳への分岐で、ここから
右にいったん下って登り返すと夕日岳である。


少し先に綺麗なアカヤシオが有ったので、思わず近寄って写真を撮った。


アカヤシオのアップ、これで陽が当たっていればなー。


夕日岳への道に入ると、大石のある中岩あたりからアカヤシオが多くなるのだが
かげっているせいで、アカヤシオも目立たない。


途中で本日二人目の登山者とすれ違った。
山頂についたら誰もいない。
夕日岳山頂を独り占めした。
誰も来ないうちに記念写真を撮った。


山頂は、日光連山側が刈り払われていて、そちらの展望はいい。


こちらは日光白根山方面の写真、残念ながら白根山は雲の中


アカヤシオと男体山、むりやり撮ったコラボ写真


三角点から奥に進むと、割と綺麗なアカヤシオが有った。


午後二時を回ったので、花のトンネルを抜けて下山開始
中岩の当たりで数人の登山者とすれ違った。
そのうちの一人が「どちらへ降りますか」と聞くので、思わず「こみねじんじゃ」
と答えてしまった。
後で「ふるみねじんじゃ」だったと気がついたが、相手もこみねで判ったらしい。

午後四時二七分、古峰神社前に無地下山。
まだ明るかったので、鹿沼に抜けずに日光に抜けて、霧降から大笹牧場に下って
ツツジを堪能して帰ってきた。

終わり。

古峰神社から夕日岳・禅頂行者道を歩く・その2

2010年05月15日 | 登山

9時過ぎに古峰神社の前に着いた。
神社の入り口の反対側にある道路脇の駐車場に車を駐めた。
丁度、林道前日光線のトンネル入り口のすぐ下である。
上には立派なトイレも有る。
トイレに行ったら、和式で少々汚れていた。


9時25分頃、支度を終えて出発、腰痛なので重い三脚はやめて、ミニ三脚にした。
左側に古峰神社の広大な駐車場が有り、奥に八重桜が咲いていた。
右側にはツツジが咲いていて、見上げると抜けるような青空だった。


その先の「カーブ14」と書かれたカーブを曲がると、古峰園があり、うす緑色の
若葉に包まれて、盛んに野鳥がさえずっていた。
門が開かれていたが、関係者以外出入り禁ずと書かれている。



道ばたにチゴユリが咲いてうなだれている
腰が痛くてのぞけない。情けない登山である。


古峰園の門を過ぎて、カーブを曲がるとすぐ、三枚石新道の入り口がある。
健脚者に限ると書かれているのが面白い。
直登かと思っていたが、よく見ると左に巻くようにして登山道が有るようだ。


車道歩きの単調さを救ってくれるのは、身も心も若葉に染まりそうな木々の葉と
色鮮やかなヤマブキの花である。


やがて車道の路肩に数台の車が駐めてあった。
何だろうと思ったら、そこが地蔵岳への登山道の入り口だった。
熊に注意の札も張ってある。サックから北海道で買ってきたヒグマ用の熊鈴
を取り出して結びつける。
これはかなりうるさいが、熊さんとはお会いしたくないものだ。


右に下るようにして林道を歩き、左に曲がると作業小屋のような建物が見えた。
近づいても誰も居らず、締め切られていた。


この小屋の前から見上げる山と空が実に清々しい景色であった。


小屋の脇では、砂防ダムの間の橋を建築中と見え、橋桁が出来ていた。
登山者は、その脇の仮道を通っていく。


林道には、モミジイチゴとスミレが無数に咲いている。
苺がなったら食い放題だなーとか考えながら歩く。


石ころ道の林道に嫌気がさしたとき、作業用の道が有った。
どうやらジクザクの林道をショートカットしていそうな気がして、思い切って
その道に踏み込んで行った。
初めての道で、しかも腰痛の身で、こんな事をするのは無謀と言われるだろう。


最初は踏み跡もしっかりしていたが、いくつかの沢を渡ったりしているうちに


段々倒木も多くなり、倒木の下をくぐり抜ける時、腰がギクッとして
思わずひやりとした。
携帯電話を見ると電波の柱が二本立っている。
万が一のために、娘の携帯にメールを入れた。

そのうち荒れた沢を渡ったら、踏み跡が無くなっている。
右は地図にも載っているハガタテ平から流れている渓谷であろう。
とすれば左の尾根すじを登れば林道に合流する筈と見当をつけて
少し登ると、林道のカーブミラーが見えた。


やはり予想通りの林道であった。
しかもここに出たのは正解で、その先の砂防ダムのある角を曲がると


広い空き地のような場所に出た。
そしてそこから先は、細い林道に変わっている。


林道の一角に、宇都宮営林署のプレートが有り、昭和58年5月にスギ、ヒノキ、カラマツ
を植林したと記されている樹林帯を登る。


やがて何本もの倒木が林道に覆い被さっている場所が見えた。


近寄ってみると、倒木に左方向の矢印と地蔵岳と書かれたプレートがつけられていた。


左によじ登ると、樹林帯の中を登山道が続いている。


やがてやや平坦な道になり、山腹を巻いて沢に出たら驚いた。
砂防ダムがものの見事に壊れている。
土砂崩れでも有ったのか、まるで大岩が転がっているように突堤が壊れていた。

その壊れた突堤の上を慎重に渡って対岸に抜ける。
少し水が上を流れているから、増水したら渡れないであろう。


きつい登りの樹林帯を抜けると、沢沿いの道になりエンゴサクとか


両側にニリンソウの咲く登山道があり、再び樹林帯を行くと


あちらこちらにバイケイソウと思われる葉っぱが、無数に生えている湿地が有る。

ハガタテ平の手前はかなりの急登で、しかも曇り空になって薄暗い。
ヒイヒイ良いながら登っていたら、上から年配の登山者がおりてきた。
(自分も年配者なのだが、それは置いといて 笑)

脇によって道を譲り挨拶した。
すると「どちらまで行かれます?」と聞かれたので「とりあえず地蔵岳まで」
と言うと「それなら夕日岳まで行かれた方が良いですよ。夕日岳はアカヤシオが
満開ですよ。」という。
「地蔵岳にはアカヤシオが無いので、頑張って夕日岳まで行ってください。」
と言う
「ありがとうこざいます。」お礼を言って別れた。

満開と聞いてにわかに元気が出た。
我ながら現金な物である。


やっとハガタテ平にたどり着いた。
時計を見たら、11時56分である。相変わらず鈍足である。

その3に続く

古峰神社から夕日岳・禅頂行者道を歩く

2010年05月14日 | 登山
奥日光の明智平から前日光県立自然公園の中心部にある古峰神社を結び
薬師岳、夕日岳、地蔵岳等の峰峰をたどる、嘗ての修験道の跡をたどる
禅頂行者道(ぜんちょうぎょうじゃどう)と呼ばれるコースがある。


夕日岳からの日光連山


夕日岳からの白根山方向

本来は明智平からの縦走コースなのだが、マイカー登山の場合、ピストン登山で
出発地点に戻るしかないので、私はコースを三分割して二年前から歩き始めた。

2008年6月2日は、明智平から細尾峠まで往復した。
2009年4月29日は、細尾峠から夕日岳まで往復した。
そして今年5月13日、最終目的地の古峰神社(ふるみねじんじゃ)から逆回りで
地蔵岳、夕日岳と往復した。

逆回りにしたのは、単に車を駐める場所がコース上ではそこしか無かったからである。
今年の2月20日にも、一度チャレンジしに行ったが、残雪と林道の通行禁止の
誤解から諦めて、古峰ヶ原峠から三枚石までの往復となってしまった。
(そのことは2月のブログに書いている)

最近、自宅のある廻りの草刈りを連日しているのだが、そのせいか12日夜から
腰痛が起きてしまい、13日に目が覚めたのは5時30分であった。
山登りとしては失格だが、腰痛で早寝出来なかったから仕方がない。

「腰痛で山に行くなんて!」と家内もあきれていた。
6時過ぎに自宅を飛び出して、北関東道を走って鹿沼でおりた。
それが間違いの元で、通勤時間帯にぶつかって、結局古峰神社に着いたのは
9時過ぎであった。

続く
参考までに、往復距離 14.46Km 歩数27,000歩あまりでした 腰痛い!!
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夕日岳のアカヤシオ情報
満開でしたが、一部散り始めています。

夕日岳の帰りに、霧降高原から大笹牧場までドライブしましたが
霧降高原は、トウゴクミツバツツジが満開でヤマツツジもだいぶ咲いて
色とりどりのツツシが楽しめます。
土日の行楽にはうってつけです。

また六方沢ではアカヤシオが見頃でしたが、近寄れないのが残念。
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浅間高原 しゃくなげ園
15万株のしゃくなげが開花中 大人200円の協力金、子供100円
浅間高原観光協会ホームページ







再びカッコソウ咲く鳴神山へ・

2010年05月10日 | 登山


桐生市の鳴神山で「カッコソウ」が咲き始めたと言うので、9日早朝
花友の2人と、花友の運転する車に同乗して再び鳴神山に向かった。

田植えの済んだ、緑色の田んぼに写る風景の何と素晴らしいことか。


今回は鳴神山の東側、木品登山口から登り、肩の広場→山頂→椚田峠(裏の肩)
→カッコソウ保護地→鍋足登山口と廻り鍋足から林道を歩いて木品に戻った。



樹徳高校山荘のある登山口から登ると、しばらくは薄暗い樹林帯の中を
渓流の音を聞きながら登る。
途中に枯れ木を横たえている場所で、沢を渡って左側の作業用の道路を
登ってゆくと、不動様の祭ってある大滝に出る。





ガイドブックには、かなり荒れた道と書かれているのだが、作業用の道に
拡張されて、荒れた感じはしない。




オマケにコンクリートで舗装された急坂も有る。
そのせいでこちらの登山道で見られる花の数が減ったと言う。



たぶんオオルリであろうか、小鳥の優しい鳴き声が谷間を
渡って響き、ひとしきり耳を澄ます。


カッコソウの保護地に咲くヒトツバエゾ

こちらはエイザンスミレのシロバナ

肩の広場の直下には、ロープで囲まれたカッコソウ保護地が有るが、こちら
にはカッコソウの花が咲いておらず、カッコソウの株の葉がわずかに数株
見えるのみであった。



肩の広場に出ると、早くもトウゴクミツバツツジが咲いて風に揺れていた。
温度計を見ると、18度もあった。
汗だくの身体に、吹き上げる風が心地良い。
神社の庭で早めの昼食タイムにした。






アカヤシオの花が散っている登山道を登ると、桐生嶽の山頂は相変わらず
賑わっていた。
ひととき展望を楽しみ、長居は無用とばかりお隣の仁田嶽に向かう

こちらの赤城山展望地で赤城の雄大な山塊を眺めていると
「浅間が見えますね」と中年の男性が声をかけてきた。
目をこらすと、霞に包まれた浅間山がかろうじて見分けられた。



コイワカガミの群生地を覗くと、まだ咲きはじめの状態で、蕾が多い。
それでも白くて可愛いコイワカガミの、うつむき加減の花姿を
跪いて眺める

仁田嶽から椚田峠に下る急な坂道をおりていくと、見覚えのある
ご夫婦が登ってきた。
前回の登山の時、椚田峠でお会いしてシロバナエンレイソウが咲いている
とお話してくださったご夫婦である。
挨拶して「ブログの記事を見ましたよ、素晴らしいお写真ですね」
と言うと、「いやいや」と謙遜なさる。

「えっブログを書いているの」と隣で奥様が怪訝な顔をした。
どうやら奥様には内緒だったらしい。まずかったか
でもこんな事では夫婦げんかにはならないと思うが、済みませんでした。

ひとしきりブログの写真で盛り上がった。
今回も下山路の途中にヤマブキソウが咲いていますよと教えてくださった。

またお会いしましょうと挨拶してお別れした。
花友が前回お会いしたとき、13回目の登山と言っていた事から「今回は15回目
の登山ね」という。
ブログには、あの後も一回登った記事が出ていたからである。

椚田峠の下のカッコソウ自生地に行くと、たくさんのカッコウソウが咲いていた。
杉の樹林帯の斜面に、時々木漏れ日が差し、カッコソウがスポットライトを浴びる。
今年は色の薄いカッコソウも咲いていた。






残念なのは、身近な位置から撮れない事である。いずれも花の位置は遠い。
盗掘されて絶滅寸前になったのだから、しょうがないのであるが。



カッコソウの下の斜面には、ルイヨウボタンの大群生が広がり、花が咲き始めていた。
風に揺れる花に、花友が悪戦苦闘して撮影している。
ルイヨウボタンのこれほどの群生地は見たことがない。



山葵(わさび)田の跡の脇にヒイラギソウの群生地があり、蕾が出来ていた。
前回撮影したシロバナエンレイソウは終わりかけであったが、その後も
たくさんのシロバナエンレイソウを見た。



教えられたとおりにヤマブキソウが咲いていた。
時折、ツツドリの鳴き声がした。ポポポポ、ポポッポポッポポッ
早くも夏鳥の季節になりつつあるのか。
この鳥は、自分の卵をセンダイムシクイなどの巣に産み付けて、いわゆる
托卵と呼ばれる仕方で繁殖すると花友が言う。

この下山路は、何度か反対側に沢を渡るが、渡る地点に案内がないので
ふみ跡をたどっていると渡渉地点を通り過ぎてしまう。
木に巻き付けられたテープが目印である。
私たちも、一度ふみ跡が無くなる所まで歩いて気がついた。


ウラシマソウ 名前のごとく釣り糸をたれている。

鍋足登山口から木品に向けて林道を歩き始めたら、渓流の水音に混じって
涼やかな「カジカ蛙」の鳴き声がした。
まさかこんな所でカジカ蛙の鳴き声を聞こうとは、想像もしていなかった。

終わり