![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/b5/7c0cab4575c23a6f9302ff4147cd3d8d.jpg)
今回のコース図、沼原の駐車場を起点にして、JAふれあいの森、白笹山
南月山、日の出平と一週するコースとした。
地図によっては、JAふれあいの森から、日の出平分岐に抜けられるような
コースを書いてあるものも有るが、
実際は抜けられないので注意
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5d/59/af218e0c14f7430761a58b76e7ce48a0.jpg)
カシミールのグラフ機能で、コースの高低と距離を表示する。
但し距離は、戻った距離も加算されるので、コースの距離とは一致しない
あくまでも歩いた距離である。GPSの距離は、たとえば10メートル進んで
5メートル戻れば、10メートルから5メートルが引かれる訳ではなく
加算されるので、この場合15メートルになる。
「 この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000(地図画像)
数値地図50000(地図画像)、数値地図25000(地図画像)、数値地図25000(地名・公共施設)
数値地図50mメッシュ(標高) 及び数値地図10mメッシュ(火山標高) を使用した。
(承認番号 平22業使、第446号) 」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/b1/d737687b308711a926c1bee03976e589.jpg)
沼原の駐車場には、一台の車もなく、朝の光が降り注いでいた。
入口近くの空き地に、キャンピングカーが一台、駐まっていて
静かに朝のひとときをテーブルで楽しんで居るようだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/3d/ced6ea792083384bd1b3e7c5e99f89a1.jpg)
白笹山の登山道から、JAふれあいの森へ抜ける道は、草が
のび放題で、藪こぎをすると朝露でズボンがびしょ濡れになった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/c6/a2894bbff505bcf294bcadaaf97a35a4.jpg)
ふれあいの森に咲くヤマハハコ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/ac/bb7b7c17c849d1d6bcdabe1603d853dc.jpg)
奥に入ると小さい水たまりの池が有り、大倉山が影を
落としていた。
このふれあいの森は、
私の以前のブログで紹介した沼原の調整池を作るとき、掘った土を運んでできた平地に
JAが植林などをして作った草原の広がる森である。
場所は、昭文社の「山と高原地図」の「那須・塩原」の地図にも
載っている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/4d/257b24a9d4970ce0e7a62e8c7ad69f2a.jpg)
ウツボグサ(空穂草)・シソ科ウツボグサ属 別名夏枯草
昔、矢を雨で濡らさない為に、木や竹で筒を作り、その中に
矢を入れた武具の靫(うつぼ)に、花後の姿が似ていることに
より空穂という名前がついたと言われる。
近くの流石山には、タテヤマウツボグサが咲くという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/62/4f082eca8d45f641e83d63cb546e99a9.jpg)
ヨツバヒヨドリの花で吸蜜するアサギマダラ
白笹山の登山道では、食草のヨツバヒヨドリで吸蜜する
アサギマダラが沢山群がっていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/f2/cc1701d4ddcffc7fc874750f826d7294.jpg)
望遠に交換する暇が無かったので、標準レンズで撮影し
トリミングで拡大したジャコウアゲハ(たぶん)、白笹山登山道
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/11/9a943e7e77280f0a8417986108b9a2a0.jpg)
途中にある橋、パイプを建てて板を渡した簡易なもの
手すりにつかまって渡る方が無難。
白笹山の登山道は、ほとんど樹林帯の中なので、涼しい
かと思ったら、とんでもない蒸し暑さで参った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/d5/3df240a13487f9a48918230056b14afd.jpg)
やがて作業道と交差する分岐になる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/04/cb5d6a82c287efb1544b29e1ac3cf8e4.jpg)
木につけられた目印プレート
あとわずか1Kmと思うのだが、暑さでバテテいる身には
地獄の登り道であった。
そこかしこに、ホツツジの花が咲いていたが、写真を撮る
意欲もなくなっていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/bf/1832fa9b973f6e0eb23229ea14913b62.jpg)
白笹山から南月山にかけて、至る所に咲いている「ツルリンドウ」
ツルリンドウには、「天狗の小槌」と呼ばれる変種が有るという
それを探すつもりだったが、もはや気力が萎えていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6f/83/061018a4a0952d23d0e76d6b96aec4c4.jpg)
ずいぶん登ったつもりだったのに、まだ500メートルも
残っている。
ザックを降ろして、行動食のバナナとウイダーインのエネルギーを
2本も飲んだ。
それでも足りなくて、ポットに詰めてきた冷たいコーヒーを飲んだ
汗が体中から噴き出した。
防臭加工のタオルが汗臭くなるほどだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/21/1c/4fdd5a8e62e37fcb3f74837427db6d6f.jpg)
後ろを振り向くと、いつの間にか霧と雲が日の出平の尾根を
覆うように広がっていた。
何年か前も、このコースを歩き、雷で逃げ帰った記憶がよみがえった
やばい、疲れた体にムチ打って、歩いては立ち止まり、歩いては
立ち止まりして、ジグザグの道を登った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/92/a9420de80006a25df9885fee08de2720.jpg)
ようやく白笹山の頂上に近づくと、満開のホツツジの花が有った
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/cd/3f00444ace30dc896e00ded965308a26.jpg)
白笹山の山頂、まるで山頂の感じがない山頂で、樹木に囲まれて
展望はない。
石の上にザックを降ろして、昼食にした。
まだ10時46分だったが、疲れていたのと、雷に備えて
早めの昼食とした。
日曜日だと言うのに、ふれあいの森で会った人以外
誰にも会わないコースだった。
やはり那須は、放射能汚染の影響で、来る人が少ないの
だろうか。
ゴーツと音がしたので、ビクッとしたが、上空を飛ぶ
ジェット機の音だった。
ポットのコーヒーを飲み干して気がついた。
残りの飲み物は、アクエリアスが2本あるだけだった。
コンビニで買ってきたキュウリの浅漬けがうまい。
汗を流した塩分補給に持ってこいである。
誰に気兼ねすることなくバリバリ食べた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/21/015e0a9ab18e9e80958e5172b3055ffb.jpg)
白笹山から南月山に続く尾根道は、笹原に覆われた
尾根が続き、緩やかに下ってまた登り返す道が続く
右前方に見えるはずの黒尾谷岳は、霧に隠れて見ることもできない
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/bf/638daf64334a05941d6b7d72617eef2e.jpg)
白笹山からの下り道に、根っこごと倒れている木があった
根の厚みが無い、地層が薄いのか、岩盤が固くて根が張れないのか
豪雪と風の強さに支えきれなかったのだろう。
那須は強風の通り道で知られている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/bf/a275f31396dd1bc86ec827164f85c8a3.jpg)
倒れた笹の茎に、何かのサナギだろうか、丸々として
しっかりと茎についていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/24/19178d312497723cde259bffac19b13d.jpg)
笹とツツジのトンネルを抜けると、ようやく南月山の山頂に出た
南月山は、茶臼岳が別名「月山」と呼ばれるので、その南に
連なる山と言うことで「南月山」と呼ばれると言う。
おそらく出羽三山の山岳信仰の影響だろうという。
ザックを降ろして祠に頭を下げた。
祠の向こうに、登山者が3人、休んでいるのが見えた。
自分の体が汗臭いのが判っているから、近寄るのはやめた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/f9/94d3246b50b742f1614fa6e6a01ea6dd.jpg)
近くに南月山の三角点があるが、笹に埋もれて見えなくなりそうだ
残っていたあんパンと、ウイダーインのマルチビタミンを飲んで
喉の渇きを潤した。
どこかで名も知らぬ小鳥がさえずっている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/23/fcccca3314dd3db32f3877b967b80e9d.jpg)
休んでいる3人に挨拶して、日の出平の分岐を目指す。
黒い火山礫の多い南月山の一角に、姥神みたいな石像が
まつられている。
以前は、この辺にコマクサを植えた石の花壇が有ったが
いつの間にか無くなった。
元々無いものを植えるのは、外来種を持ち込むようなもので
在来種を脅かす愚かな行為である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/1c/4a6b26ebad2665ba878fcd015450e2fc.jpg)
すでにピークは過ぎかかっていたが、コキンレイカが
沢山咲いている。
私の今日のお目当ての一つであった。
コキンレイカを撮っていると、山頂で休んでいた登山者の
ご婦人が降りてきた。
何とかパトロールという腕章をつけている。
花の話しや放射能汚染の話しをすると、放射能汚染の勉強と
計測もやっているという。地元の方のようだった。
短時間の登山では、影響は出ないと言って笑っていた。
飲み水は、延命水の様なわき水なら大丈夫よと言われる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/40/f33ec315c6079d0c083ac8824934399e.jpg)
まだ蕾のイワインチン
コキンレイカが咲き終わる頃、このイワインチンの花が
火山礫の裾を彩る。
さながら黄色い花のリレーで有る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/a1/f558535c30c836722591ff1f07f693f3.jpg)
南月山のもう一つの特徴は、標高が低いのにハイマツが
有る事である。
普通ハイマツ帯は高山帯と言われる場所なのだが、南月山は
高山帯には入らない標高なのだからおもしろい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/f3/ee46911d91d56adddfb249487a50938e.jpg)
トモエシオガマの咲く尾根道を日の出平の分岐を
目指して歩く。
相変わらずどんよりと雲は立ちこめ、那須岳は霧の中であった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/b8/21a1adcaf11b534f37b27c77f9cf46b3.jpg)
日の出平に続く尾根も霧が流れて幻想の世界だった
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/75/cf7d3fe4161b48b51c7e30becb45654f.jpg)
日の出平の分岐に着いたら、若い二人連れが休んでいた。
見ると傍らにオヤマリンドウの蕾が有った。
カメラを三脚にセットして、静かに撮る。
このあたりは、6月始めに峰桜が一面に咲く花園である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/51/49/f27fcb833db9a69c7afe0f84761c2c02.jpg)
峰桜などの灌木の間を沼原目指して歩く。
この道は、草刈りが施されて、以外と歩きやすいが
滅多に人に会わない寂しい道である。
熊鈴をつけて歩いた。
尾根の先端までは、ほとんど平坦な道だせが、残念なことに
展望がない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/23/8452d0a7584d63d08605bfd7e96c7341.jpg)
この笹の先が尾根の先端で、南月山や白笹の展望がある。
惜しむらくは霧で遮られている事だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/50/d4f9491a2c5aed8f699db775c0b1e699.jpg)
南月山に連なる尾根の砂礫地に人影が見えた
もしかしたら、先ほど日の出平分岐でお会いした二人かもしれない。
手を振って見たが、果たして気がついたろうか。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/3b/496ee947aee05c2a2f8b69ef738f7b8f.jpg)
尾根の先端からは、山腹の笹原を下って、登り返して
隣の尾根を超えていく道である。
沢を越えたところで、いきなり声をかけられて驚いた。
見ると、先ほど話しをしたご婦人だった。
このコースに、何か花があるかと思って寄り道したという。
これから日の出平まで戻って、峠の茶屋の駐車場に下るという
たくましい女性パワーに圧倒されそうだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/22/906d4660509f0fb46b9997763661a842.jpg)
ずいぶん歩いたと思ったのに、沼原まで3Kmのプレートが有った
残り少なくなったアクエリアスを飲んで気を取り直す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/9c/dece5ecbbc7a2249c5f341b1e180f5bf.jpg)
揺るかな坂道をしばらく歩むと
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/d9/36c7534473de3f04ffb9971424aee8bd.jpg)
畏敬池と傍らの木にプレートの下がった小池がある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/1d/9e4515de0e4f78d6a99e6e4afe0e5bd5.jpg)
小枝がジャマではっきり見えないが「畏敬池」と書いてあるようだ
なんて読むのか判らない。「イケイイケ」?
行け行けと言っているのか(笑)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/f0/bca866db7b7058dd63de3e7723c6252d.jpg)
その先は樹林帯の中を延々と下る道で、薄暗い樹林帯の中を
熊鈴の音だけが響き渡り、寂しいことこの上ない。
時折、ツルリンドウの花が、私の足を引き留めた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/57/cd/ea369c423977e1c87b72240c81866390.jpg)
沼原と姥ヶ平を結ぶ登山道に合流する分岐にようやく着いた時は
やれやれ今日も無事だったとホットした。
ここまで来れば、後はほとんど平坦な道である。
途中で左に分岐すれば、駐車場への道である。
終わり
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/a4/fee667eb3c461ee467afc562ece94d0c.jpg)
写真追加、日の出平の尾根の小池の名前プレート
トリミングして拡大表示、漢字の意味はおそれ うやまう いけ
と言う意味なのですが、読み方は不明です