花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

花友と行く袈裟丸山・5月16日

2010年05月20日 | 登山
花友から14日の夕方にメールが来て、16日に袈裟丸山に行くという。
連絡が無かったら、安達太良山の山開きに行くつもりだったが、喜んで参加する
と返信した。

16日、日曜日、花友の情報では、袈裟丸山の駐車場は凄いことになっているらしい
と言うので、いつもより早く集合して、北関東から日光有料道路を抜けて清滝から
国道122号線で行くことになった。

沢入(そうり)から林道小中西山線を走り、折場登山口に着いたら、本当に凄い事
になっていた。

登山口の駐車スペースはもちろんのこと、遙か彼方の路上までズラリと車が駐まっている
私たちも数百メートル先の路肩スペースに駐めた。
念のため車止めの石を置いて、登山の準備をした。


東屋のある登山口に行くと、一個しかないトイレに長い行列が出来ていた。
花友が出てくるまでの間、辺りを廻ると、群馬ナンバーの車が二台、無線の
運用中だった。
後で花友から聞いたところ、普段からここは無線のメッカだから、駐車スペースも
共有して使うのがマナーだそうである。
無線の資格を持っている自分より、花友の見識の高さに敬服する。


階段を上ると、すぐ明るい樹林帯となり、コースは二つに分かれるが、程なく
また一つのコースに合流する。
トウゴクミツバツツジが林の中に咲いている。


登山道の脇に、小さなフデリンドウが咲いていた
この花も陽が当たらないと開かない花で、早朝などは閉じている事が多い。

面白いのは高山に咲くタテヤマリンドウで、花が終わり果穂になると
雨空の時にしか開かない。
種を雨に流して頒布するからである。
見た事がない人の為に、タテヤマリンドウの果穂の写真をお目に掛けます


タテヤマリンドウの果穂・2008年7月28日尾瀬の悪沢岳にて撮影
右の二つに開いたものがタテヤマリンドウの果穂、初めて見たときは突然変異かと思った。
この時もにわか雨が降るような悪天候だったので、果穂が開いたと思われる。
何が幸いするか判らないものである。


やがて尾根道に出ると、これから登る袈裟丸山の稜線が見えてくる。


左側に前袈裟丸山から伸びる尾根の一つが、笹原となっている様子が見えて
それが昨年登った郡界尾根の八重蒲原かと誤解してしまった。
花友も誤解していたようですが、後でカシミールで俯瞰図を作って確かめた。


やがて左てが開けた笹尾根になると、袈裟丸山から連なる尾根に赤くアカヤシオが
咲いているのが遠望出来た。
前を見ても、後ろを振り返っても、大勢の団体登山者が列をなしている。


一見歩きやすそうに見えるが、結構な勾配である。
以前はこの辺にも野草が有ったらしいが、笹原に占領されて減少したらしい。


再び樹林帯に入り、やや平坦な道になると、賽の河原0.5kmの案内があり、ベンチ
らしいものも有った。
休むのかと思いきや、少し先に展望の良い岩山があるから行きましょうと
花友がどんどん登っていく。
こんな時は、流石に年を感じる瞬間である(苦笑)


右手の小高い岩山に登ると、年配の男性が一人コーヒーを飲んでいた。
確かにそこは展望が良く、赤城山が見えるのだった。
花友に言わせると「この目の前の山がアカヤシオで真っ赤になるのよ」との
事であったが、今年はわずかに花が咲いているだけだった。


山が赤くなると言う山、しかし今年はチラホラと赤いだけ


展望地から見る赤城山


展望地から見る袈裟丸山、前袈裟、後袈裟、中袈裟、奥袈裟が並ぶ


花友が「手で触れる距離で満開のアカヤシオが見られるのよ」と私に見せたくて
誘ってくれた袈裟丸山だったが、行く先々で見えるのは、茶色に変色した花と
蕾を沢山つけていながら咲かないアカヤシオの群落だった。
「きっと霜と寒さにやられたのよ」
桐生市役所に電話で聞いたら、今年は花数が少ないと言われたそうですが
「小丸山には蕾が沢山あるから、これからでも見られますよ」とも言われたとか
しかし綺麗な花は無かった。

続く

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望遠で見る筑波山の藤の花





日本の原風景の様な棚田の石岡市吾国山録

日本の農政は、大規模集約型に転換して、棚田のような小規模水田は今や風前の
灯火である。
利益至上主義の農政は、儲からない物はただうち捨てられる運命である。
やがて雑草の生い茂る山へと変わってしまうのだろうか。

あぜ道を歩くと、無数のオタマジャクシが、蜘蛛の子を散らすように逃げて行き
青々とした棚田に、蛙たちの合唱がこだまし、あっちの棚田とこっちの棚田で
掛け合いのように鳴き交わしているのだった。

私はこの美しい棚田を写真にとって残したいのである。

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