花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

棚田の草刈りで見た花と昆虫

2013年07月30日 | 写真

ミズオオバコの花


ミズオオバコの花・トリミングで拡大
トチカガミ科ミズオオバコ属 (水大葉子と書く)
花は両性で、雄しべは3~6個、花柱は6個あるが
両方とも黄色なので写真では見分けがつかない。

葉の形がオオバコに似ていることによる。
水田や底の浅い池に生える一年草。葉は水中にあり
葉身は長さ10~30センチ、幅2~15センチの
広披針形で長い柄があり、ふちは波状に縮れる。
葉の間から花茎をのばし、水面に直径2~3センチの
白色または淡紅紫色を帯びた花を開く。
花の下には筒状の包があり、数本の翼が波状に縮れて
つく。

棚田の穂が出始めたので、猪除けの柵の回りの草刈りを
するから手伝ってと言うので、棚田の回りの草刈りに
行った。
筑波山の男体も女体も雲がかかって、山頂は見えなかった
曇り空なのに蒸し暑い。
どこかで暑苦しい蝉の鳴き声がしている。
私が棚田に行くと、すでに草刈りは始まっていた。

草むらにはコバギボウシが咲き、橙色のカンゾウが
刈り残されている。誰かの心優しい気配りだ。
水源の池にはジュンサイがびっしり浮かんでいる。

草刈りは暑いので午前中で終わった。
全身汗だらけで、下着まで濡れた。
参加者の一人は、長靴にも汗がたまったと逆さにして
流していたので、全員びっくりした。
これだけ汗かいても痩せないんだよと笑っている。
私も持参した着替えに取り替えて、やっと一息

責任者のNTさんが、ミズオオバコが咲いているから
写真を撮って行ったらと言う。
それでいったん家に帰ってから、写真を撮りに行ったのだった。
池の水面に点々と咲くミズオオバコは、わずかにピンクで
清楚な花だった。


浮き草にイトトンボの仲間がとまっていた。
昆虫には詳しくないので確信は無いが、アオモンイトトンボと
呼ばれるものに似ている気がする。


ゲッ! 他のトンボの尻尾を首につけている変な奴もいた。
羽の様子も変だよね。


こちらではシオカラちゃんが愛の語らい中かな


草むらに咲くコバギボウシ

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記憶にとどめたい夏山の事故

昭和42年8月1日13時40分頃、西穂高岳・独標(どっぴょう)付近を
登山中の長野県松本深志高校生が雷の直撃を受け生徒11名が死亡。
教師二人を含む13名が重軽傷を負った。
死亡した11名はすべて男子生徒で、そのうち二人は衝撃で転落して
死亡したのだった。
世界でも例を見ない大規模な山岳落雷遭難事件だった。

松本深志高校は毎年、上高地でのキャンプを恒例にしていたという
この年の参加者は、2年生男子36名、女子14名、引率の教師は
5名で、総勢55名だったという。
8月1日朝7時、小梨平を出発、雷なぞ予想もできない晴天だったという
西穂山荘を経て独標に10時45分について昼食を摂った。
このとき疲労した男子生徒二人と女生徒7名が下山した。

残りの男子生徒34名と女生徒7名、教師5名の46名は西穂高を
目指して、独標から高曇りの岩稜地帯を大小13ものピークを登降
して12時25分に西穂高岳に登頂した。
この頃から霧が立ちこめ、大粒の雨も降り出したという。
大急ぎで雨具をつけ下山、独標付近まで戻ってきたとき、ひょうが
降り始め、雷鳴が聞こえ始めたという。

13時40分頃、46名中、18名は独標の南斜面に、28名は
北斜面にいた。
互いに視野に入らない位置にいた。
その時、突然北斜面で青白い火柱が立ち、同時に爆発音の様な轟音が
鳴り響き、南斜面も地震のように激しく揺れたという。
一億ボルトの電撃を受けて死亡した男子生徒9名のうち、7名は
稜線上に、一人は岳沢側に300メートル、一人は飛騨側に
100メートルも飛ばされていたのだった。

今でも松本深志高校同窓会室には、事故の遺品と共に追悼文集
「独標に祈る」が展示されているという。

(この記事は、
集英社の週刊ふるさと百名山の記事から引用・加筆した)
この事故については、次のウイキペディアの記事も参考に
なります。
西穂高落雷遭難事故

追記 一度の落雷で何故にこうも多数の被害者が出たのか
ネットで関連記事を調べていたら、高エネルギー加速研究
機構の次のようなPDFを見つけた。
低い接地インピーダンスが得にくい場所での避雷方法
どうやら山岳の固い岩盤上では、接地抵抗が高いため、放電点が
移動するらしい。
接地抵抗が高いため、一地点で放電が終わらず、高電位のまま
放電点が岩盤上を移動し、一列に並んでいた高校生に沿って
移動したと思われる。
40年以上経ったのに、「腹へったー」と言う犠牲になった息子の
声に飛び起きるというお母さんの話、胸をつかれますね。
ただただ合掌。



至仏山のクモイイカリソウの話

2013年07月27日 | 写真

先日の至仏山のクモイイカリソウの記事で、同定のポイントとして
葉の縁の赤褐色の縁取りをあげた。

だから上の二つの写真は、クモイイカリソウと判断しているのだが
実を言えば、同定のポイントは他にも有ったのだ。
たとえば2008年5月に出版された偕成社の「新・尾瀬の植物図鑑」
には、147ページに「キバナイカリソウ」の写真と説明が載っていて
観察の要点として「花は淡黄色で錨形をしています。葉の下面に微毛が
あって、ふちにはとげ状の毛が有ります。」
と書かれている。
そして「近似種」として、クモイイカリソウが書かれていて「小葉のふちに
とげ状の毛のないものを言います。」と書かれている。
これから判断すれば、同定のポイントは次のようになる。

キバナイカリソウ→ふちにとげ状の毛が有る
クモイイカリソウ→ふちにとげ状の毛が無い

それから言えば

この写真の葉は、とげ状の毛が有るのでキバナイカリソウ


こちらはとげ状の毛が無いのでクモイイカリソウと判断
しても良いと思うのだが、ところがどっこい事はそう簡単では
無かったのである。

2006年4月に発行されたJTBパブリッシングの大人遠足BOOK
「尾瀬植物手帳」(猪狩貴史著)の52ページにクモイイカリソウの
写真と説明が載っている。
そこには次のように記載されている。
「至仏山塊や谷川連峰の蛇紋岩地のほか岩手県にも産する。
葉の縁に刺状毛があり赤褐色の縁取りが有るタイプと
刺状毛と縁取りの無いタイプがある。」
まさしく「はあ?!」である。

ついでにもう一冊図鑑を紹介する。
メイツ出版から2007年6月に出版されたネイチャーガイド
「尾瀬の自然図鑑」(前田信二著)には、クモイイカリソウについて
次のような説明がなされている。
「蛇紋岩変形植物の一つで、キバナイカリソウが変形したもの。
草丈30~40cmほどになる多年草。葉のふちが赤褐色になるのが
特徴。花は淡い黄緑色で錨の形に似ている。」

以上を参考にして考えると、とげ状の毛のない物と縁取りの有る物は
クモイイカリソウと考えて良いと思うが、とげ状の毛は遠くからは
判別しにくいので、縁取りのある物を同定のポイントとしたのである





那須山麓クモキリソウのみだれ咲き

2013年07月26日 | 写真

クモキリソウの群生1


クモキリソウの群生2


クモキリソウの群生3


クモキリソウの群生4

7月22日那須山麓にツチアケビの写真を撮りに行った日
ついでに南月山に登るつもりだったが、ロープウェイの山麓駅で
悪天候と雷が予想されると放送していたので、登山はやめて
沼原から白笹にかけての山麓を歩き回った。
その時に某所で見つけたクモキリソウの群生地には驚いた
あっちにもこっちにもクモキリソウが密集して咲いていた。

JAふれあいの森は、沼原の調整池を掘ったときの残土を捨てた
場所で、広大な草原が広がっている。
7月の中旬にもなると、フランスギクの花が草原を埋め尽くす

このときはすでにピークは過ぎていたが、真っ白な花の絨毯が
広がっていた。
天気が良ければ、流石山から大倉山の好展望地で、花と山の
コラボ写真もとれる場所だ。


あまり手入れは良くないと見えて、ふれあいの森の看板も
倒れたままである。


振り返ると白笹山の優美な曲線が美しく見える場所だ




フランス菊の中に、ひっそりたたずむのはミズチドリの
白い花だった。


悪天候の至仏山は花だらけ2

2013年07月25日 | 登山

登山道の脇に咲くヒメシャクナゲ・至仏山

続くなんて書きながら、無理な登山と草刈りで暑さに負け
とうとうダウン状態になって、書く気力も起きず、あっという間に
一週間が過ぎてしまった。
と言うわけで、今回も簡単な写真説明だけで申し訳ない。


イワシモツケ・バラ科シモツケ属 日本固有で近畿地方以北の
石灰岩や蛇紋岩の岩場に多い落葉低木、基準標本は日光、富士山ほか


エゾウサギギク・キク科ウサギギク属 基準標本ウナラスカ島
エゾウサギギクとただのウサギギクとの違いは、頭花の中心に
有る筒状花の筒部に軟毛が有るか無いかで同定する。
エゾウサギギク→軟毛が無い
ウサギギク  →軟毛がある
と言うことで外見上の違いが無いので、普通の人には同定が
困難。
以前、自然保護財団に問い合わせしたところ、至仏山では
エゾウサギギクと判断して良いと言う返事を貰っている。
山と渓谷の「花の山旅4 尾瀬」では、花畑日尚さんが
ウサギギクとして紹介しているので、厳密にこだわらなければ
ウサギギクでもかまわないかも。


ムシトリスミレ・タヌキモ科ムシトリスミレ属 基準標本はヨーロッパ
食虫植物の多年草で、スミレの名前が付いているがスミレの仲間ではない
葉で虫を捕らえて養分とする(高山では土壌の栄養条件が悪いので虫を
捕らえて養分とする)

ムシトリスミレの葉の部分を見ると、葉が内側に曲がっている
左の葉の中になにやら昆虫の死骸のような物があった


ハクサンイチゲ・キンポウゲ科イチリンソウ属 基準標本は白山
これはおなじみの花なので説明は省略するが、イチゲは一花の事で
普通なら一輪咲く花をさすが、この花は2~6輪も咲く。
ところが夕張岳には一輪しか咲かないものが有るので、特別に
「イチリンハクサンイチゲ」と呼ぶらしい、何じゃソレ!!(笑)


東面登山道の最初のクサリ場


登山道の岩に止まるトンボ


タカネシオガマ・ゴマノハグサ科シオガマギク属 基準標本ヨーロッパ
シオガマは塩竈と書き、昔浜辺で海水を竈で沸かして塩を
作っていた事に由来する。
砂浜で海水を沸かして塩を作る風景は絵になっていたと思われ
「浜で美しいのは塩竈」という言葉が生まれた。
ここに{葉まで美しい植物}が有ったので,それに「塩竈」という
名前をつけたという由来は、粋な言葉遊びといえる。
「浜で美しい塩竈」から「葉まで美しい塩竈」を連想した日本人
尚シオガマギクの仲間には、ヨツバシオガマ、ミヤマシオガマ
トモエシオガマ、エゾシオガマなどがある


ハクサンシャクナゲ・ツツジ科ツツジ属 基準標本日本
別名シロバナハクサンシャクナゲ
至仏山から小至仏山の稜線にかけて多い


ハクサンチドリ・ラン科ハクサンチドリ属 基準標本東シベリア
ピークを過ぎていたのか少し色が薄いタイプ


マルバヘビノボラズ・メギ科メギ属 別名マルバメギ
「群馬の高山植物」で、堀正一さんは、群馬県特産の
蛇紋岩変形植物で、谷川連峰、至仏山、笠ヶ岳の蛇紋岩
地帯に生えると紹介している貴重な植物


オオバツツジ・ツツジ科ツツジ属 基準標本立山、谷川岳、月山
つつじの仲間では珍しく筒型の花をつける
今回は蕾が多く、枝の陰にかろうじて咲いていた花を
のぞくようにして撮影した。


アカミノイヌツゲの実

アカミノイヌツゲの花


オオレイジンソウの花


コバイケイソウ

長くなったので、この辺で至仏山は終了

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那須山麓のツチアケビの花


ツチアケビ・ラン科ツチアケビ属 7月22日撮影
少しピークが過ぎて花が散りかかっていたものも有る
蕾の時から何度か見に行っていたが、ようやく花が開いた
この花を初めて見たので嬉しい。
名前の元になった実も見てみたいものだ。
8月の下旬かな-
葉緑素を持たない腐生植物のため、ナラタケ菌と共生して
養分を得ている。
そのため盗掘すると共生出来ないため枯れるので盗掘厳禁



悪天候の至仏山は花だらけ

2013年07月19日 | 登山

山の鼻の近くで咲くショウキラン


植物研究見本園にて撮影したミズチドリ


東面登山道の蛇紋岩とシブツアサツキ

山の鼻の小屋に一泊して登った至仏山は、数年ぶりの花の当たり年で
雪田に出来る湿地は、どこもかしこも花一面の斜面だった。

それなのに、3連休は悪天候続きで、私たちが登った15日は
朝から雨降りで、登山道は川のように水が流れ、時折雲が流れて
日が差したりと、ままならぬ天候に振り回された一日だった。

特にお花畑で有名な「高天ヶ原」に着いた頃から強風と横殴りの
雨で、沢山の花を見ながら撮影がままならない状況だった。

悪天の尾瀬で、連日の救助隊出動が続いています
14日には、燧ヶ岳で怪我人が出て、ヘリコプターも出ましたが
悪天で着陸できず、ビジタヘーセンターの人も応援に出て、人力の
タンカで運びおろし、ヘリで搬送したと言う。
その後も、雨の尾瀬では、体調を崩したりしてヘリで運ばれた方が
出ています。
観光地化した尾瀬と言えども、1400メートルから2千メートル
を超す山です。しっかりした装備と体調を整えて登りましょうね

私はカメラにもレインカバーをつけていたが、横殴りの雨には
勝てず、レンズが濡れてピントが合わなかったり、電源が入らない
事態になったり、もう散々な状態だった。

なので、ここに載せる写真は、15日に撮影したもの以外も使用
している事をお断りしておきます。

天気が良ければ、高天ヶ原付近からは、こんな風に山の鼻と
上田代の湿原が見える筈なのですが、霧と雨で何にも見えず
残念な一日でした。
ちなみに右上が牛首と呼ばれる尾瀬ヶ原に突き出した小山
右下に見える建物がビジターセンターと山小屋が有る山の鼻
その左側に広がる湿原が植物研究見本園で、この中を突っ切って
至仏山の東面登山道の登山口に出る。
登山口には、登山届けのポストが有るので、必ず出すように
しましょう。


クモイイカリソウ・氷河期に栄えた花が、蛇紋岩地に取り残された
植物と考えられ、蛇紋岩残存植物と呼ばれる
この植物は、キバナイカリソウの変種と言われているが、その違いは
どこにあるのか、なかなか理解しがたい図鑑の説明が多い。
その詳しいことは、後で説明するが、私が同定のポイントにしているのは
葉っぱの赤褐色の縁取りで有る。
なので、あえて縁取りの有る葉も一緒に撮影している。


ホソバヒナウスユキソウ・他の地域から蛇紋岩地に入り込み
蛇紋岩の土壌に適応して変形したと考えられる蛇紋岩変形植物
と呼ばれている。背景に蛇紋岩を入れて撮影


オゼソウ・尾瀬の名前が付いている至仏山の名花、これも
蛇紋岩地に取り残された蛇紋岩残存植物と呼ばれている


お花畑1


お花畑2


お花畑3


咲き残りのユキワリソウ

続く






オニノヤガラが咲き出した筑波山

2013年07月10日 | 写真

オニノヤガラ


オニノヤガラ・ラン科オニノヤガラ属 和名は鬼の矢柄
ヤガラとは、弓矢の直線部分の事を言う。花を矢羽に見立て
あたかも地面に突き刺さった弓矢のように見えで、人間の
使う弓矢より長いので、鬼が使う弓矢に見立てた名前
茎の所々に鱗片葉が有るが、葉緑素を持たない暗茶色
腐生ラン・葉緑素を持たないので、地下の菌根がナラタケ菌と
共生して養分を作っている。


本日の道案内は、がまの油売りで有名な筑波のガマさん
いきなり登山道に飛び出してきたのでびっくりした。


ウツボグサの群生が見事だ


咲き残りのオカトラノオ

筑波山にウチョウランを見に行ったら、すでにピークは過ぎて
しおれていた。
気を取り直して、昨年見つけたオニノヤガラの生育地に行くと
そこには姿がなく、がっかりしていたらすぐ近くの場所に
数株生えていた。登山道のすぐ脇である。
そのうちの1本が咲き始めていたのである。

途中で知り合った3人グループの方から、今年筑波山のカタクリに
緑色のカタクリが有ったと教えられた。
ウーン奥が深いぞ筑波山。

晴天なのに猛暑日なので、御幸ヶ原にも人影が少ない
一番売れていたのはソフトクリーム、私もたまらず買った
300円也。

中腹の渓流の側の林で、岩の上に寝ている若者がいた
涼しい風が吹き抜けて、大自然に抱かれている
これほどの贅沢は有るまい。






霧のカーテンが開くと一面の日光キスゲだった雄国沼

2013年07月08日 | 登山

霧が晴れて、一面のニッコウキスゲが広がる雄国沼(おぐにぬま)





太平洋高気圧が張り出して、梅雨前線が北上し、関東地方は
梅雨明けして猛暑の予想なのに、まるで北上した梅雨前線を
追いかけるようにして福島県の雄国沼に出かけていった。

そして予想通りに、登山口の雄子沢(おしざわ)に着いたら
雨が降り出したのだった。
9時頃に着いたが、20台ばかりの小さな 雄子沢川駐車場は
すでに満車で、遙か彼方まで路上駐車が並んでいた。
駐車場が満車の時は「ラビスパ裏磐梯」に駐車するように注意書き
が有ったのだが、最短の雄子沢ルートを登りたいので、路駐をしたのだった
それが帰りの時に、フロントガラスに警察の注意書きが張られる原因に
なったのだった。

雨でぬかるんだ樹林帯の登山道は、それほどの急登は無いが、滑るので
ペースはあがらない。
しかも花を探しながら歩くので、何組もの登山者に追い抜かれて
しまうのだった。
そして後半は、早くも下山してくる登山者やツアーの団体さんと
すれ違うのだった。


湿原にはトキソウが沢山咲いていて、本来のニッコウキスゲの
観察を忘れてしまいそうだった







やがて色鮮やかな「サワラン」も沢山咲いていて、「サワラン」には
「触らん」などと冗談が出るのだった。



サワランの群生も有った


秋には真っ赤な実を付ける「ツルコケモモ」の花も
競うようにして咲いていたが、駒止湿原のように身近に
撮る事が出来ないのが残念だ。




登った登った1445段霧降高原キスゲ平園地

2013年07月06日 | 登山





霧降高原のキスゲ平園地のニッコウキスゲ


ニッコウキスゲ・ユリ科ワスレグサ属
1896年故牧野富太郎博士が、和名を「ぜんていくわ」とし
別名を「ニッコウキスゲ」としたのが始まりと言われるが
今では和名の「ゼンテイカ」よりも別名の「ニッコウキスゲ」で
呼ばれる方が多い。
和名のゼンテイカの由来は不明、戦場ヶ原を中禅寺の庭に見立てた
と言う説も有るが、咲いている場所が霧降高原なので無理がある
と思う。
ニッコウキスゲの基準標本はどこかと思ったが、手持ちの図鑑には
載っていなかった。
7月16日追記 山と渓谷の「高山に咲く花」に、ニッコウキスゲの
基準標本は「浅間山」と掲載されていました

花色が黄色で葉っぱが菅のようなのでキスゲ、日光に咲く群生が
有名だったので「ニッコウキスゲ」になったと言うのが通説。
ホントカ?(笑)

ニッコウキスゲは、よく一日花と言われるが、最近の調査では
朝咲いて翌日の夕方にしぼむ二日花だといわれているようだ。


霧降高原キスゲ平園地の霧降高原レストハウス
ビジターセンターの職員がいる
カウンターで「天空回廊のルートマップ」や
丸山ハイキングコースの地図がもらえるので寄ってね


天空回廊と名付けられた1445段の階段入口


最初の一段


最後の1445段目


最後の1445段目の脇に立つ小丸山展望台










最後はちょいと足をのばして1689メートルの丸山山頂へ


オマケの写真、右奥高原山、その手前の右が日光月山、左が夫婦山
間が栗山ダム

それにしても朝の7時40分過ぎには、レストハウス前の駐車場は満車で
登山者用の第3駐車場も7割かた埋まっていた。
新聞に霧降高原のニッコウキスゲが満開などと出たらしいので、とんだ
とばっちりを食ってしまった。
まあニッコウキスゲの名前の元になったところだから、しょうがないけど
有名な観光地は、どこもかしこも人だらけ。うーん。

日光市霧降高原キスゲ平園地の詳しい案内はこちらをご覧くださ

悪質メールが届きました

2013年07月03日 | 日記
いきなり悪質メールが大量に届きました。
メールの最後に書いてある社名らしき物には
2013 DREAM LAND と記載されてました。
3日づけで65通も届きましたが、面白いのは
差出人の名前と件名
名前には、頼戸内寂聴とか美しき輪 明宏とか
土御門 忠晴【陰陽師】とか【徳川・子孫】松平義孝
など、一見誤解しそうな名前がずらり。

輪をかけて面白いのが件名
札束【1億円】分を準備して待っております。貴方に寄付したいのです
とか
何も言わず私の7万PTをもらってくれませんか?

無償で3億円を貴方に支援します

【3000万】突然ですが貰ってくれませんか?

とか、いやはや驚き桃の木山椒の木ですね。

これで私も一夜にして億万長者かな? (笑)

こういうメールに書いてあるアドレスには絶対アクセスしちゃダメ
なんですよね。

しかるべき所に届けるのが一番
皆様も気をつけてね

那須岳の花巡り登山

2013年07月03日 | 登山

ベニバナイチヤクソウが満開だったお花畑(2日)


ハクサンチドリ・ピークが過ぎている


オノエランは見頃・唇弁内側の模様が「W」なので
私は早稲田卒業のオノエランちゃんと言っている。
有る尾根には群生地も有った。


アカモノ、別名イワハゼとも言う
元はアカモモと言われていたが、なまってアカモノに
なったという
赤い実を付けるが、それは萼が肥大したものという
まれに白い実のものが有り、「シロミノアカモノ」と
呼ばれるらしい。何じゃそれっ

剣が峰のアカモノの群生地


シラタマノキ、別名シロモノという(アカモノを意識している?)
葉の脇から一本だけの花序を出し、総状に
花が数個つく。(一個しか付いていない物も有るけどね。(笑))

シラタマノキを失礼してのぞくとこんな壺型


この時期、那須岳のどのコースにも沢山有るウラジロヨウラク
ピークは過ぎて、かなり落花している。

よく見ると形や色に変化が多いので楽しい。

ツートンカラーのウラジロヨウラク


コケモモ、


ニョホウチドリ


ネバリノギランと吸蜜する蜂

珍客集団来襲


花の撮影していたら、妙なかけ声様な音がする
思わず振り返ったら、霧の中にご先祖様が多数
どうやら威嚇のうなり声だったのかも




この中に8頭のサルが写っていますが、そのほかにも
いたので、おそらく10頭以上の集団だと思います。
子猿が多かったので、可愛いのですが


お花畑を荒らされたら大変なので、拍手しながら
近寄ると、慌てて逃げていった。


ちょっと判りづらいのですが、上の方の葉が無い木
もしかしたら猿に食べられたのかも。

6月29日に那須の沼原に行き、湿原のニッコウキスゲや
コバイケイソウを撮影して、沼原の調整池を作ったときの
残土を捨てた「JAふれあいの森」に一面のマーガレット畑を
見に行った。
白笹山の登山道から入っていくと、雨と朝露でぬれた草で
靴もスボンもびしょ濡れになった。
ほぼ平坦な残土の捨て場は、何ヘクタールもの広さであるが
一部は笹に覆われ、一部は湿地になっている。
最近は手入れがされていないらしく、遊歩道も立木に邪魔
されてまともに歩けない。
マーガレットは咲いていたが、霧に邪魔されて大倉山が
見えない。
道すがら「クモキリソウ」を何株も見かけた。
雨が降ってきたので、早めに切り上げ那須の峠の茶屋に向かった
この日は、ここで車中泊するつもりだった。

夕方、ロープウェイから雷予報のアナウンスが聞こえ、ロープ
ウェイが運行停止になったらしい。
しばらくして雷鳴が鳴り響き、激しい雨になった。
夜中にトイレに行きたくなり、洋式トイレの有る殺生石の
駐車場に行くと、硫黄のにおいが風に乗ってきた。

峠の茶屋には、10台近くの車が止まっていた。
全部が車中泊かどうかは判らない。
寒くて何度か目が覚めた。駐車場の南にある東屋に行き
保温タイツを履いた。ついでに隣の展望台に登ると、雲の
切れ間に星が無数にきらめいている。
雲が流れると半月が顔を出した。

6月30日朝4時、四角いベンチの上でコーヒーを沸かし
北の朝日岳が明けていく様子を眺めていた。
私はあの山の笹の緑が好きだ。
だが寝不足の頭が思わぬトラブルを招く結果になった。
登山準備をしているとき、カメラをバックごと落として
しまったのだった。
緩衝材が入っているバックだったから安心していたのだが
いざ朝日岳を撮ろうとして、キャッブを開けようとしたが
開かないのだ。
無理矢理こじ開けたら、パラパラとガラスの破片がこぼれた。
カメラが壊れた!! 一瞬頭が真っ白になった。

よく見るとレンズ保護用のフィルターが粉々に割れている
破片を丁寧に取り除き、レンズを確かめるとレンズに傷は
無かった。

落ち着いているつもりだったが、その時に余計なボタンに
さわっていたらしい。
30日に苦労して撮った写真が、ことごとくエフェクトが
かかって、使い物にならなかった。
SONYのカメラには、余計な機能が付いている。
ピクチャーエフェクトと呼ばれる、私には無用な機能だ。

と言うわけで、あまりにも残念なので7月2日早朝、再び
那須に飛んでいった。
相変わらず霧がかかったり、青空が出たりとめまぐるしく
天候は変化する一日だった。
檜枝岐の疲労が回復しないうちに2回も山に行ったので
足に自信が無かったから、花のある所にまとを絞って行ったのだった
一応証拠の為に朝日岳には登って写真を撮った。



登山道の至る所に咲いているマルバシモツケ


一輪のみ咲いていたヤマオダマギ


剣が峰の奇岩、大黒岩と恵比寿岩
帰りに見上げるとイワツバメが群れ飛んでいた。

あっという間に7月になってしまった。
このところ体調がいまいちなのだが、いよいよ中旬には
至仏山に登る計画だ
至仏山の登山道は、湿原保護のため大幅に変更される予定で
変更される前に、もう一度じっくり湿原の花を見る予定なのだ

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那須岳の登山道の整備が進んでいる。
剣が峰から朝日岳に登るクサリ場の手前に、石を並べた
階段が出来ていた。
今年の6月にできあがったと言う。
今は、熊見曽根分岐の手前の工事を始めている。
滑りやすいので石を並べた階段を作り始めている。

また登山道脇の植生保護を兼ねて、石を並べた
立ち入り禁止ブロックを作っているので、この石の列から
外に出てはいけないのだ。
何の表示も無いのだけれど、大切な高山植物を残そうね

朝日の肩で会った工事の方々、ご苦労様です。