土日と二日続きの好天の予報なので、奥日光の太郎山に登るつもりで、奥日光に行った。
ところが、奥日光に行ったら、猛烈な風が吹いて、中禅寺湖は大荒れで波しぶきが風に舞っている。
光徳牧場の方へ入ると、林道は真っ白に雪である。
山の上には雪雲もかかり、一部は吹雪いているように見える。
しかも、奥日光に着いたとたん、体調が悪くなった。
私は、即座に引き返す決断をした。
ひとまず立木観音の前の駐車場に行き、一休みした。
ふと見ると、立木にかかった波しぶきが、凍り付いてツリーのように輝いていた。
数枚写真を撮って、暖かいコーヒーで暖をとった。
湖岸に打ち寄せた波が、大きく跳ね上がり、波しぶきが風に飛ばされると、虹が架かった。
少し気分も良くなったので、いろは坂を駆け下り、高速と北関東を使って筑波に戻った。
筑波山の麓で時間を見ると、まだ午後の1時になったばかりで、このまま帰るのは
もったいない。
とっさに宝篋山に登る事にした。
ここなら多少の事が有っても、自宅に連絡がつけられる。
山口の駐車場に車を止めて、山口1コースを登って行った。
途中で5~6人の団体とすれ違った。
最後の男性が、私の三脚とカメラに目を向けて、「写真ですか」と声を掛けてきた。
こんな時間に登ってくる私を変に思ったのかも知れない。「はい。」とだけ返事して
すれ違った。
万博の森から少し下った地点で、ベンチに座っていたアベックに挨拶すると
宝篋山の案内マップをひろげて、「この地図に有る絶景ポイントとは、どこですか」
と聞いてきた。
「ここから下の2~3ヶ所に刈り払われて、展望の良い場所が有りますので、そこが
絶景ポイントです。」と説明して別れた。
もっとも、この時間では、霞んでいるから絶景とは言えないが。
万博の森を抜け、山頂に近づくと、梢を揺らす風の音が強くなった。
山頂に到着すると、登山者は誰もおらず、風が中継アンテナに当たって妙な音を立てていた。
目の前には主峰の筑波山がどっかりと座り、午後の日差しで陰影が立体的である。
ひととき、誰もいない山頂で静かな時が流れ、霞む東京のビルの中に、ひときわ高い
スカイツリーを確認して、写真を撮った。
このまま日暮れまで一人かなと思っていたら、やがて二人連れや三人連れが次々と
登ってきた。
みんな、筑波山をバックに、記念写真を撮ってくれとカメラを出してくる。
デジカメの場合は、本人に結果を確認して貰えるが、中にはフィルム式のポケットカメラ
を出す人もあり、これは結果が確認出来ないから、ちゃんと撮れたか心配になる。
そのうち、県北からきたと言う男性と山の話が弾み、色々な情報を教えて頂いた。
私が日暮れまで居るというと、今日は時間までに帰らねばならず、残念だがお先に
と言って下山していった。
それからしばらくは誰も登ってこず、風だけが通り過ぎていった。
やがて日が山の端に傾くと、今まで霞んで見えなかった富士山が、シルエットに
なって浮かび上がってきた。
折しも登ってきた青年に、富士山か見えるよ と言うと「どこにですか」と言う
「太陽の左に、山頂のシルエットが見えるでしょう」というと、両手をかざして
見ていたが「見えました」と言うと「みやげ話にします。」という。
「どこから来たの」と聞くと「筑波大学の学生」だという。
やがてその学生も帰ってしまうと、太陽が沈み、山際がオレンジに輝いた。
以下の写真は、時間の経過と共に変わっていく様子を写したものである。
日が傾いて、見え始めた富士山
落日と富士山
富士山のアップ (望遠300ミリ)
日が沈んだ後の後光
後光と富士山
富士山と夜景
こちらは浅間山と夜景
夜景の写真は、下山の途中の絶景ポイントで撮影しました。
夜景を撮影されるときは、ヘッドランプなどの装備が必要です。
登山道は、沢とかもあり、ぬかるみも有りますので、スパッツも必要です。
またイノシシもおりますので、熊鈴やラジオが有ると良いでしょう。
枝道には入らないこと、イノシシ用の罠が有ったりします。ご注意下さい。
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光徳の林道
湖岸に打ち寄せる波しぶき・歌ヶ浜の駐車場にて
立木のつららの輝き ・ 歌ヶ浜駐車場
つららのアップ