花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

安達太良山・紅葉劇場その2

2013年10月17日 | 登山

10月13日に歩いた安達太良山の軌跡図、半時計回りに歩いた
歩いた距離は、およそ13.5Kmである。(コース距離ではない)
(二万五千分の一の地図を画面に収まるように80パーセントに
縮小してある)

ゴンドラリフトが運休する程の風である。
リフトの山頂駅を見上げると、黒い雲が次から次へと流れていた
風に乗って霧雨が吹き付けてくる。
鼻水が出そうな寒さである。

一時避難を兼ねて切符売り場の建物に入った。
中のトイレは順番待ちの長い行列が出来ていた。
「男性は空いているらしいよ。」とKさんが言うので、「男性は
空いてますか?」と行列の人に聞くと「空いてますよ。」と言って
列の間を開けてくれた。

風は相変わらず吹き付けてくるが、霧雨が収まってきたので出発
することにした。
時間は10時少し前である。予定よりも1時間は遅れていた
薬師岳から回るか、くろがね小屋から回るか聞いたら「くろがね
小屋から回ろう。」という。

スキー場の下を北に向かって歩くと、やがて安達太良渓谷自然
遊歩道の橋を渡って、旧道の登山道と馬車道の林道の分岐に出る。
旧道は直登の道で何度か馬車道と交差するが、滑りやすい道である
馬車道はジグザグに登るので距離は長いが道は広く歩きやすい。
長い林道の登りも、咲き残りのアキノキリンソウやエゾリンドウが
励ましてくれる。
ツルリンドウの赤い実も沢山出会った。

馬車道は樹林下を歩くので、風の直撃はさけられたが、それでも
寒くて花友は何度も鼻をかんでいた。
梢をならす風の音を聞いていると、北原白秋の「里ごころ」という
歌を思い浮かべる。確か中山晋平の作曲だったと思う。

笛や太鼓に さそわれて
山の祭りに 来てみたが
日暮れはいやいや 里こいし
風吹きゃ木の葉の 音ばかり

岩手の実家は山の中腹に有って、栗駒おろしの西風(ならい)が
当たった。
ゴーゴーと風が泣き、カタカタと雨戸がふるえた。
ミシミシと家がきしみ、ホーホーとフクロウが鳴く。
寂しい夕暮れ時には、この歌の替え歌を歌った。
山はいやいや 風ばかり、、、、、、、。

この歌を思わず声に出して歌ったら、前の登山者が後ろを
振り返って笑った。

きつい登りからやや平坦な道になると、勢至平の展望所に着く
左に踏み跡を分けると、躑躅やドウダンに囲まれた展望場所がある

左はしのピークが安達太良山の山頂で、その形から乳首山とも
呼ばれている。
右のピークは篭山である。


こちらは左が篭山で右が矢筈森である

参考の為に、同所付近からの展望図を掲載する



勢至平付近の登山道

やがてくろがね小屋のある鉄山が見えてくると、付近は
昨日の写真の様な風景に変わっていく。
この付近は、3年前の2010年10月17日にも来ていて
その時は、ゴンドラリフトに乗って薬師岳から歩いた。
そのため、くろがね小屋付近に着いたのが午後だったので
曇り空になってしまったが、紅葉はもっと良かったのである

3年前のくろがね小屋付近の紅葉


同じく3年前のくろがね小屋付近の紅葉


同じく3年前の紅葉


紅葉のトンネルを抜けて、思わず笑顔の私
以上3年前の紅葉と比べてみると、今年はピークが
過ぎていたような、、、、、、。