花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

常陸大宮市に典型的なイワウチワを探して

2012年04月15日 | 写真

常陸大宮市の山に咲くイワウチワ

4月7日に栃木県の鹿沼市にある二股山に登り
イワウチワを見てきた。
この前のブログでも書いたが、この山にはイワウチワと
変種のトクワカソウが咲いているという噂があり、事実を
確かめようと登ったのだった。

この二種の花の見分けのポイントは、図鑑などを調べると
葉の形の違いだけである。
特徴を書くと次のようになる。

イワウチワ
形は広円形または広楕円形で、横が縦より広い感じになり
先端がややへこむ、葉の基部が心形である
分布は関東地方(山に咲く花から)、別な図鑑では関東から中部地方の
太平洋側と記載しているもの有り

トクワカソウ
葉は広楕円形で、横より縦長の感じになり、葉の基部は
円形またはくさび形となる。

分布は中部地方から近畿地方の日本海側に生える。

しかし「山に咲く花」には、区別しにくい個体もあると記載
されているように、同定が難しい葉っぱもある。

と言う事で、典型的な葉っぱの常陸大宮市のイワウチワを見るべく
花友と出かけていったのだった。


これが常陸大宮市の山に咲く典型的なイワウチワの葉っぱ
見事に特徴が現れている。
基部は心形、先端がややへこむの通りである。


常陸大宮市のイワウチワ1


常陸大宮市のイワウチワ2


常陸大宮市のイワウチワ3
ご覧のように、花の色はピンクから白まで有るが、葉っぱは
いずれも心形のものが多い。残念ながらピークが過ぎて
散っているものが多かったが、何とか撮影できたのだった。

さてそれでは先日見た二股山のイワウチワはどうか

二股山のイワウチワ
この花が咲いている付近は、ロープで立ち入り禁止になっていて
近寄って撮影できなかったので、非常に見づらい写真となっている


ロープの張ってある岩場の葉っぱの様子


下久我の桧植林地に咲く花


同じく桧植林地の葉っぱ


下久我の駐車場近くの岩場に咲く花

ご覧のように、心形の様な葉っぱも有れば、くさび形の葉っぱも
混在している状態で、葉っぱでの同定が難しい
正確に同定するには、遺伝子レベルの判定が必要かも
まあ素人にはそれができないので、分布地域からイワウチワとして
扱っても良いと思う。母種なのであながち間違いとは言えないだろう。

常陸大宮市にイワウチワが咲くというのは、他の方のブログで知り
数年前から撮影していて、今回初めて花友と出かけたのだった。
名前も無いローカルな山に出かける私のマニアックな行動に、花友も
あきれた事だろう。