くにたち PEACE WEB

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国威宣揚棟

2006年10月30日 | 反戦・平和

 国立駅前・ロータリー南側にある国旗掲揚塔。1940年、皇紀2600年を祈念して、谷保村青年団(今は存在しない)が設立したものです。題字は陸軍大将・宇垣一成。戦後20年ほどはポールが存在していましたが、今は台座のみになっています。
 「皇紀」は、「初代・神武天皇が紀元前660年に即位した」ことを起点としますが、そもそも神武天皇が存在したかどうかも怪しく、考古学ではヤマト王権の成立自体が2世紀頃と推定されており、明治維新のときに国学者がねつ造した数々の「伝統」の一つといえます。
 「皇紀2600年」は、アジアの帝国主義として膨張する日本を神格化し、国体を徹底させる目的で5年前から祝賀準備が始まりました。東京オリンピックや万国博覧会を開催する構想もありましたが、1936年ベルリン・オリンピックがナチス・ドイツの国威発揚に使われたことにオリンピック運動が国際的な非難を浴び、 1937年に始まる日中戦争が泥沼化する中で、両方とも中止されています。
 谷保村では、国威発揚塔の建設に加え、大学通りに銀杏並木が植えられました。

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