歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

歴史的な出来事の影響範囲や場所の規模を実感できるウェブアプリ“Dimensions”

2010-08-26 00:31:16 | IT,インターネット
 いかに大きいか、広いかを表現する際に、良く知られている建物や場所が引き合いに使われることがよくあります。「広さは●●ヘクタール」と言われてピンと来なくても、「東京ドーム●●個分」と言われると、ああそれは広いんだなあと多くの日本人は実感することができるでしょう。しかし東京ドームを見たこともない人に対してはこのような説明は通用しません。どうすればよいでしょうか?近所の建物など、その人が知っている建物や地形と比較してあげればきっとわかってもらえるでしょうけれども、ちょっと計算が面倒です。
 英国BBCが公開している“Dimensions”(http://howbigreally.com/)は、対象が歴史上の出来事や場所に限定されていますが、誰でもその大きさ、広さを実感することができる優れたウェブアプリケーションです。歴史的な出来事の影響範囲や場所の規模を自分の住む家の近くなど任意の地図上へ重ねて表示させることで、その出来事や場所の規模をより身近に感じることができます。私もいくつか試してみました。

【もしもアメリカのペンタゴンが東京ドームの隣にあったら】

 東京ドームがすっぽり入るサイズです。でっかいなあ。

【もしも中国の三峡ダムが秋葉原にあったら】

 ダム本体でこの長さ。上を歩いて渡ろうとしたらかなり時間がかかりそうです。でっかいなあ。

【もしもリオのカーニバル(カルナヴァル)のパレードが日比谷公園で行われていたら】

 意外にパレードが行われる距離は短いんだなあ、と思いました。しかしこのパレード会場に8万人の観客、6万人のパレード参加者が集まるのですから、その盛り上がりのすごさがうかがえます。

【もしもカルタゴの名将ハンニバルが日本に遠征していたら】

 第二次ポエニ戦争(紀元前219年 - 紀元前201年)の際にハンニバル将軍は5万人の軍勢を率いてイベリア半島から陸路でピレネー、アルプスを越えてローマに攻め込んだのですが、その移動距離がいかに長いものであったかが実感できます。

 最も衝撃的だったのがこちらです。

【もしも2010年7月のパキスタンの水害が日本で起こっていたら】

 水害の被害を受けた土地の広大さに驚かざるを得ません。パキスタンが被った人的被害、経済的打撃がいかに大きいかが容易に想像できます。ニュース報道によると被災者は約2,000万人、犠牲者は2,000人超とのことですが、そんなものでは済まないように思います。

 学校教育の現場だけでなく、大人たちが世界や歴史に対する理解を深める上でも非常に役立つアプリケーションだと思います。対象となる歴史上の出来事や場所がもっと充実したものになることに期待しましょう。