歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

ニコ夏政党大討論会を視聴しました

2010-08-15 21:25:21 | Weblog
 ニコニコ生放送で田原総一朗特番 第三弾 ニコ​夏政党大討論会「民主党VS自​民党VSみんなの党 日本の真​のリーダーは誰か」を視聴しました。番組の出演者は以下の通り。

【出演】
司会:田原総一朗
アシスタント:小林まどか
【パネラー】
民主党:原口一博総務大臣
自民党:茂木敏充幹事長代理
みんなの党:水野賢一幹事長代理
ジャーナリスト 上杉隆氏
神保哲生氏 (ビデオニュース・ドットコム代表、ビデオジャーナリスト)


 

 2時間にわたってCMでの中断も無く、生放送で総務大臣や野党の幹事長、気鋭のジャーナリストたちが議論を展開したのですが、テレビと違ってかなり本音の話をパネラーがしてくれるので全く飽きませんでした。現職の総務大臣が放送局に関して批判的な発言をするなんてテレビではまずお目にかかれないでしょう。
 また、視聴者がリアルタイムでコメントしたメッセージが流れるのですが、これがスタジオのモニターでも表示されており、パネラーの中にはこれを見て発言している方もいるようでした。こんな視聴者参加型の番組もテレビではまず実現できないでしょう。私も何回かコメントさせてもらいましたが、私のコメントの内容に即座に反応してコメントする方もいて、皆で一緒に議論を盛り上げているような感覚を覚えました。
 結局議論は発散して「日本の真​のリーダーは誰か」についての結論は出ませんでしたが、この番組で政治を非常に身近に感じることができてよかったと思います。次回があればまた視聴してコメントで参加するつもりです。

西 炯子 (著) 「娚の一生」(フラワーコミックスアルファ)

2010-08-15 17:06:08 | 読書
 会社の後輩が西 炯子 (著) 「娚の一生」(フラワーコミックスアルファ)を絶賛していたので借りて読んでみました。
 コマ割りが斬新で(少女漫画としては普通なのかもしれませんが)一般的な「漫画の文法」に慣れている読者には少々読みづらいように思いましたが、キャラクターの魅力と緻密に計算されたストーリーの展開に引き込まれ、一気に読みました。

(以下「あらすじ」より引用)
つぐみは会社の長期休暇中に過ごしていた祖母の家で、今後も暮らすことにした。その離れには、亡くなった祖母が大学講師をしていたときの教え子だという海江田が住みつき、ふたりのなりゆき同居生活がはじまる。彼女を好きだという海江田に惹かれながらも、恋に臆病になっているつぐみは素直になれないでいた。海江田の養母が亡くなったという知らせを、つぐみが彼の妻からの手紙だと勘違いしたり、ふたりの関係は迷走しつつも、徐々に距離が近づいていく。つぐみは、海江田が好きだと心に強く思いはじめるが・・・
(引用終わり)


 ひょんなことから男女の同居生活が始まり恋が芽生える、という設定はラブコメのまさに王道です。私のようなおじさんは、柳沢きみお「翔んだカップル」(かなりの欝展開でした)、あだち充「みゆき」(「妹萌え」ジャンルの嚆矢でもある)がそんな設定だったな、と懐かしく思い出すのですが、この作品はそれらとは全く趣が異なります。舞台設定は都会ではなく南九州の田舎町ですし、何しろ主人公が30歳代半ばの女性と50歳代の男性という大人同士のラブストーリーなのです。

 52歳の哲学科教授であり高名な文人でもある海江田は、振る舞いが実に渋いですし(かっこよく喫煙する姿は私も真似したいものです)、ヒロインのつぐみに投げかける言葉は辛らつですが人生経験に基づいた懐の深さを感じさせます。
 枯れた年代の男性の魅力にはまる女性が最近ひそかに増え、少女漫画においてカレセン(枯れ専)というジャンルも確立されているらしいのですが、本作品の場合、主な読者である女性たちの心を捕らえた理由は、そんな枯れた男性の振る舞いや言動の魅力のみではないと思います。海江田はつぐみをものにするためにかなりストレートで強引な行動を取り、はっきりとは表には出さないのですが彼女の元カレに嫉妬したり、終盤で窮地に陥った彼女のもとに手段を選ばずに駆けつける行動力を示したりします。そんな彼の惚れた女のために頑張る、年代を超えた男の普遍的な姿が前述の枯れた男の姿との相乗効果をもたらし、女性ファンを魅了したのだと考えます。

 また本作品は冒頭で述べたようにストーリーも緻密に作られています。ヒロインのつぐみは理系女子で、総合電機メーカーにて発電所建設などの仕事に関わっていたのですが、このキャラクター設定の伏線はうまく生かされています。電機メーカーの社員としての言動の内容も結構リアルです。ヒロインに思いを寄せていた二世議員、市役所の土木課職員、郵便局の兄ちゃんたちも、しっかり終盤で活躍してくれますしそれぞれ幸せになったようなので安心しました。

 漫画として非常に面白い作品なので、恋愛モノが苦手な方にもお勧めです。