歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

「熱電発電」に期待

2007-05-16 23:57:20 | Weblog
すっかり初夏のような陽気になったので、帰宅するとまずは冷蔵庫を開けて缶ビール、というパターンが多くなりました。
ところで、冷蔵庫の中でもホテルなどで使われている小型のものは、家庭用冷蔵庫のようにコンプレッサーによる作動音がしません。振動もしません。この手の冷蔵庫は「ペルチェ効果型」といって、ペルチェ素子という「2種類の金属の接合部に電流を流すと、片方の金属からもう片方へ熱が移動するというペルチェ効果(Peltier effect)を利用した板状の半導体素子。」(Wikipediaより)を使って冷却するものです。逆に温度差を与えることで電圧を生じさせこともできます(ゼーベック効果)。これで発電するのが「熱電発電」です。
「素子」という言葉の響きがなんだか先端技術のように感じてしまうのですが、調べてみるとかなり古い技術です。小松エレクトロニクス株式会社の「お役立ち情報」によると、ゼーベック効果の発見が1821年、ペルチェ効果の発見が1834年、その後は旧ソ連で熱電発電の研究が進み、第二次大戦中は独ソ戦でソ連軍が通信用に使ったのだそうです。焚き火で飯盒のようなものを暖め、そこで生じた温度差で発電して通信したのだとか。

現在でもキャンプ用、防災用に使えそうですね。

どの程度の温度差があれば発電できるのかわかりませんが、冬場の外気温と体温とか、真夏の日向と日陰とか、わずかな温度差で発電できるようになれば携帯電話やモバイルパソコンの充電に活躍するかもしれません(ちょっと無理かな)。またいろいろな廃熱を利用すれば、CO2の出ない発電システムが実現しそうです。熱電発電は過去にも何度か「夢の技術」として注目されたことがあるそうですが、忘れられることなく今後も研究開発が進んで欲しい技術だと思います。