不安は行動の原動力。
と、思っている。
その感情が行動にかき立てる。
9月の終わりに実施された鎌倉街道上道の見学会(群馬県立歴史博物館友の会主催)。
題して「鎌倉街道上道沿いの城館を訪ねる」。
埼玉県西部の笛吹峠から北に位置する上道沿いの城館を巡るという内容だ。
講師依頼を受けてから少しずつ準備を進めてきた。
が、不安がある。
2年前に同会から依頼された講演とはいささか違う。
果たして、埼玉の歴史と魅力が詰まった鎌倉街道沿いの城館をうまく案内できるのか。
アドリブはきくのか。
きちんと説明ができるのか……
心配の種は尽きるどころか、
芽吹いて花が咲いていた。
不安をどう払拭させるか。
まずは関連書籍や資料を洗い出す。
関係する論文を読む。
カードを作成する。
インプットしただけではまだ不十分。
自分の言葉でアウトプットして、
足りない部分を補強していく。
文章に書いたり、実際に話したりすることで、
次第に自分の中で消化されるのがわかる。
今回巡ったのは雉岡城、鉢形城、菅谷館、
笛吹峠、杉山城、畠山重忠の墓碑の6か所だ。
準備を進めながら思い出したものがある。
それは、学生時代の期末テスト。
それぞれが教科みたいなものだ。
1限目は雉岡城、2限目は鉢形城、3眼目は菅谷館……といったように、
試験科目のように立ちはだかる。
学生時代のように教科書、参考書、問題集で対策。
教科書にあたるのは通史や一般書。
参考書は、資料集や発掘報告書。
あとは大胆な論考を展開する論文や、
研究ノート的な論文になるだろうか。
問題集はない。
これについては、その方面にある程度詳しい人に会ったり、
一緒に巡ったりするのがいい。
その人から投げかけられる質問や気付いた点が、
そのまま問題集代わりとなる。
自分では思いもしなかった視点や発想で問われるほどありがたい。
最初は“点”で調べ、最後に“線”でつながっていく。
今回は鎌倉街道上道というライン。
大人の勉強は、点では終わらないのが醍醐味だと思う。
進めていくと、不安が楽しみに変わる到達点がある。
楽しみに変わればしめたもの。
当日は待ち遠しくさえなる。
聴く方だって、不安にびくびくしている講師より、
楽しんでいる方がいいだろう。
準備にはきりがないから、ある程度の見切りは必要だ。
少々の図々しさがあってもいい。
考え抜くのも大切だが、
それが義務と化して自由な発想がなくなり、
考えが堅くなるのは好きではない。
見学会において、講師はあくまでも案内役だ。
メインは史跡。
とはいえ、講師の説明の仕方や観点によって別物に見えるから不思議だ。
見学会や講座は生きものであり、
講師の人柄が自ずと出るからなのだろう。
今回の見学会で自分の役がうまく果たせたかは自信がない。
参加者は勉強熱心な方が多く、
鋭い質問も矢弾のように飛んでいた。
反省点もあるし、ああすればよかったこうすればよかったと思う点もある。
でも、ぼく自身楽しめたし、
準備期間も新たな知見を得られて面白かった。
宵時の城跡を走って風邪を引いたり、
テストに追われる学生時代を思い出すこともできたし……
今回も多くのことを学ばせていただきました。
このような機会を与えて下さり、ありがとうございました。
また、50名近い参加者と、
色々と段取りをしていただいた事務局の方々に改めて御礼申し上げます。
と、思っている。
その感情が行動にかき立てる。
9月の終わりに実施された鎌倉街道上道の見学会(群馬県立歴史博物館友の会主催)。
題して「鎌倉街道上道沿いの城館を訪ねる」。
埼玉県西部の笛吹峠から北に位置する上道沿いの城館を巡るという内容だ。
講師依頼を受けてから少しずつ準備を進めてきた。
が、不安がある。
2年前に同会から依頼された講演とはいささか違う。
果たして、埼玉の歴史と魅力が詰まった鎌倉街道沿いの城館をうまく案内できるのか。
アドリブはきくのか。
きちんと説明ができるのか……
心配の種は尽きるどころか、
芽吹いて花が咲いていた。
不安をどう払拭させるか。
まずは関連書籍や資料を洗い出す。
関係する論文を読む。
カードを作成する。
インプットしただけではまだ不十分。
自分の言葉でアウトプットして、
足りない部分を補強していく。
文章に書いたり、実際に話したりすることで、
次第に自分の中で消化されるのがわかる。
今回巡ったのは雉岡城、鉢形城、菅谷館、
笛吹峠、杉山城、畠山重忠の墓碑の6か所だ。
準備を進めながら思い出したものがある。
それは、学生時代の期末テスト。
それぞれが教科みたいなものだ。
1限目は雉岡城、2限目は鉢形城、3眼目は菅谷館……といったように、
試験科目のように立ちはだかる。
学生時代のように教科書、参考書、問題集で対策。
教科書にあたるのは通史や一般書。
参考書は、資料集や発掘報告書。
あとは大胆な論考を展開する論文や、
研究ノート的な論文になるだろうか。
問題集はない。
これについては、その方面にある程度詳しい人に会ったり、
一緒に巡ったりするのがいい。
その人から投げかけられる質問や気付いた点が、
そのまま問題集代わりとなる。
自分では思いもしなかった視点や発想で問われるほどありがたい。
最初は“点”で調べ、最後に“線”でつながっていく。
今回は鎌倉街道上道というライン。
大人の勉強は、点では終わらないのが醍醐味だと思う。
進めていくと、不安が楽しみに変わる到達点がある。
楽しみに変わればしめたもの。
当日は待ち遠しくさえなる。
聴く方だって、不安にびくびくしている講師より、
楽しんでいる方がいいだろう。
準備にはきりがないから、ある程度の見切りは必要だ。
少々の図々しさがあってもいい。
考え抜くのも大切だが、
それが義務と化して自由な発想がなくなり、
考えが堅くなるのは好きではない。
見学会において、講師はあくまでも案内役だ。
メインは史跡。
とはいえ、講師の説明の仕方や観点によって別物に見えるから不思議だ。
見学会や講座は生きものであり、
講師の人柄が自ずと出るからなのだろう。
今回の見学会で自分の役がうまく果たせたかは自信がない。
参加者は勉強熱心な方が多く、
鋭い質問も矢弾のように飛んでいた。
反省点もあるし、ああすればよかったこうすればよかったと思う点もある。
でも、ぼく自身楽しめたし、
準備期間も新たな知見を得られて面白かった。
宵時の城跡を走って風邪を引いたり、
テストに追われる学生時代を思い出すこともできたし……
今回も多くのことを学ばせていただきました。
このような機会を与えて下さり、ありがとうございました。
また、50名近い参加者と、
色々と段取りをしていただいた事務局の方々に改めて御礼申し上げます。
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