今回は、海外ものを1冊と、詩集を1冊。
海外ものは面白くて一気に読んじゃいました。
詩集はじっくりと、しみじみと・・。
≪ 続・チャリング・クロス街84番地 ≫ 著:ヘレーン・ハンフ
読書日記~78~でご紹介した「チャリング・クロス街84番地」の
作者、ヘレーン・ハンフさんが、念願のイギリス行きを叶えた。
前作が売れ、映画にもなって、いささかの収入を得たヘレーンさんは
意気揚々とイギリスの地を踏む。
イギリスでは、文通をしていた古書店主の妻と娘にもてなされ
また、彼女の本の愛読者からも招待され
イギリスの名所・宮殿・教会・レストラン・バーなどに連れて行ってもらう。
その風景や、登場人物の人となりを詳しく描いていて面白い。
写真も多く添えられていて、まるで自分がその地にいるような気分に。
紀行文的な軽い文章は、とても読みやすい。
(が、数か所、翻訳の日本語に誤りがあり、と思った)
≪ わたくしたちの成就 ≫ 著:茨木のり子
大好きな茨木のり子さんの詩集。
でも、女の矜持を表現する彼女の いつもの詩とは少し違う。
あれ?トーンに弱さが見える・・
「」ご主人を亡くされた、その寂しさ、一人の空虚、
それが表現されているのだ。
「あなたのそばに行った時が、わたくしたちの関係性の成就」と
詩は語る。
二人だった夜を、最後の晩餐を、悲しく綴る言葉たち。
のり子さん、あなたも倚りかかる何かが必要なのね。。。
いつもの”してやったり感”じゃなく、切ない読後感。。。