con te. bravo!

仲良し夫婦の日記です。

ギターに魅了され・・

2016-08-29 22:06:21 | 映画

映画 行ってきました。

10月で閉館する「シネツイン」

名残惜しいな~。

 

『パコ・デ・ルシア~灼熱のギタリスト』

2015年 「ゴヤ賞 ベスト・ドキュメンタリー賞」 受賞の映画。

私の好きなドキュメンタリー。

パコの息子が監督なので、パコの素顔がよく描かれている。

 

 1947年、スペイン・アンダルシア地方で生まれた パコ・デ・ルシア。

彼は幼いころからギターを弾き、”フラメンコギターの天才” と呼ばれていた。

その後、アコースティックギター3人のトリオを組み、

スーパー・ギター・トリオの愛称で世界に羽ばたく。

フラメンコの伝統を壊し、新しいラテン音楽を創り出そうとする彼は

迷い、傷つき、苦悩する…。

それでも音楽の中に生きたパコ。

天才ゆえの苦悩は、しかし感動すら覚える。

そんなパコは、2014年、メキシコで心臓発作で急逝。。。

彼の死後、完成した映画がこうして公開されることになろうとは

一体だれが想像しただろう。。。

彼を惜しむ声は、著名な多くのアーティストの哀悼の言葉が表わしている。

 

超絶技巧の指捌き。弦を押さえる左手も、弦をはじく右手も

それは素晴らしい技術で、圧倒される。

身体の芯から感じるラテンのリズム!

30曲近い演奏を映像で見せ、そして聴かせてくれた。

まるで生のステージを体感したような高揚感が・・・。

 

耳の奥に、パコのギターが聴こえてくる帰り道。

 

 


読書日記 ~32~

2016-08-25 00:44:35 | 読書

  ≪ 花いくさ ≫  : 鬼塚 忠

 

レジェ友さんお薦めの本、

久し振りに読んだ 時代物です。

時は安土桃山時代。

明智光秀の本能寺襲撃による、織田信長の死。

明智光秀を倒し、信長の仇を討った豊臣秀吉。

 

そんな武将たちの戦いの中、

"茶の湯" と "華道" の道で その時代に生きた二人の男、

「千利休」「池坊専好」は、

共に追い求める 『美』 の世界を共有して

厚い友情を通わし合う友であった。

 

力を得るにつれ傲慢さを増し、気に入らなければ力でねじ伏せるようになった秀吉。

華美を好む秀吉は、お抱え茶人の利休が

侘び寂びを重んじることを疎ましく思い

やがて利休を蟄居させ、ついには切腹に追い込んだ。

友の死を嘆き悲しむ池坊専好。

 

そして数年後、ついに利休の仇を討てる機会が訪れたのだ。

秀吉の立ち寄る屋敷に 「立花」 を生ける役を得た池坊専好。

考えに考え抜いた専好は、花に”仇討の思い”を込めた・・・。

 

4間の床の間に生けられた大立花と、四幅の掛け軸。

それを見た秀吉は・・・初心を思い出し・・・。

我が非を認め、専好を褒め称えたのだ。

花でいくさを挑んだ専好の勝利であった。

 

このくだりは、是非読んで味わってほしいと思うので、種明かしは自粛。

 

ちょこっと習った”池坊”を、もう1度習い直したい と思わせてくれた1冊です 

 

 


「サザエさん」 からの~ 「春の院展」

2016-08-21 11:26:01 | 美術

♪ ~お魚くわえたドラねこ~ 追っかけて~ ♪

と、「サザエさん」が呼んでま~す。

行ってきました 『よりぬき長谷川町子展』 @ひろしま美術館

 

 

入り口には、単行本の表紙がズラリ。

実家に全巻揃えてあったので、記憶にあるものばかり。懐かしい…。

 

館内には、4コマ漫画の原画が100枚。

一枚づつ読んでいきました。

覚えてて、オチもわかるものもあり。

でも、「ぷっ!」「あはは…」と、つい声出して笑っちゃいます。

これぜ~んぶ、ゆっくり読んでたら3時間はかかりそうです。

当時の世相を反映したもの、

家族のペーソスを表現したもの、

さすが町子さん、傑作ぞろいです!

町子さんが描かれた「いじわるばあさん」や、「絵本」の展示もありました。

 

ショップで買った、表紙の絵ハガキ。

また、「サザエさん」 読みたくなったな~

 

    * * * *  *

 

ひろしま美術館を出て、続いて「 広島そごう」でやってる 『春の院展』 へ。

サザエさんとはガラッと変わって、こちらは日本画。

春の審査会で通った作品展なので、8月にあっても「春の院展」と言うのだそう。

このポスターの作品は、私の好きな 広島の 西田俊英さんの「長谷の桜」

↓拡大

グレーで描かれた桜。でも、写真ではわかりにくいけれど、

ブルーと黄色と白が効いていて、ピンクの桜が目に浮かんでくるようです。

 

他にも、宮廻正明さん、福王寺一彦さん、那波多目功一さん、などの作品も並び

目を楽しませてもらいました。

場内撮影禁止なのでご紹介できないけれど、

それぞれの筆のタッチがその人らしくて、しばしみとれる・・・

 残念ながら、先日亡くなられた「松尾敏男さん」の作品はありませんでした。。。

”牡丹”を描かせたら日本一、と私は思っています。

先生が”文化勲章”を受賞された時のお祝いの会には

LEGENDも駆けつけて、お祝いの歌を歌いました。

 

    * * * * *

 

帰り道の地下通路、こんな素敵な工夫が。

 天井から動画が投影されるようになっていて、床に動く 蓮の花と金魚が映ります。

金魚が、右から左に動いていき、通りがかった子供が歓声を挙げる!

大人も立ち止まって見てる方多し。

暑い夏の日、ちょっとした安らぎデス…

 


「HIROSHIMA」 から 「連祷-Litany-」 へ

2016-08-16 21:32:15 | コンサート

新垣隆さんのコンサート、行ってきました。

 

7年前、ゴーストライター騒動になった 交響曲「HIROSHIMA」・・・

騒動の後、たくさんの人に助けられたと感じた新垣さんは

あらためて「ヒロシマ」と向き合い、新しい交響曲を作曲することにされました。

 

「ヒロシマ」「ナガサキ」そして「フクシマ」・・・

この記憶を留めるために、新しい交響曲「連祷-Litany-」を制作。

8月15日、広島でその初演を迎えたのです。

 

 

 

 

 「流るる翠碧」

    5分ほどの管弦楽、水のせせらぎ・渦巻くしぶき、静かに消えていく水音。

 

 ピアノ協奏曲「新生」

    4月に発売されたアルバムのタイトル曲。 新垣さんご本人の演奏で。

        ゴーストライター事件の後、新しく生まれ変わる軌跡をピアノで表現。

    混沌とした濁音→緊張→緩やかなフルート→ピアノの連打

    彼の心の内を表現しているようだ。

    新垣さんは、丁寧に鍵盤をたたかれる、体が優しく揺れる、

    彼の、ピアノに向かう真摯な姿勢を見た。

 

 「連祷-Litany-」

    3楽章からなる40分の交響曲。

    新垣さんの言葉を借りると

    祷りの旋律から、悲痛な旋律へ、そして混乱状態へ

    そこから生まれた重い沈黙、それを突き破る希望のテーマへと続く。

    「祷り」と「希望」を奏でる弦楽が美しい。

    新垣さんの、平和への祷りが心に残った。

 

 

新垣さんは、5月、オペラシティで開かれた「LEGEND・10周年記念コンサート」に出演されました。

なんて優しい、温和な方だろう!という第1印象。

それは今日も変わりませんでした。

アンコールの拍手に応えて登場されるたび

恥ずかしそうに微笑まれ、演奏者を称えるそぶりをされる。

欲を言えば、広島で演奏された感想など、一言伺いたかったな。

 

来月は同じ演目で「福島」で演奏会が。

ここは、指揮が中村匡宏氏。(殿下ですよ~!)

私が言うのも何ですが、、、楽団や指揮者によって音楽は変わります。

殿下の指揮で、もう1度聴きたいな~。

お近くの方は是非!

 

 


「ラスト・タンゴ」

2016-08-12 01:07:56 | 映画

「映画」って、クセになります。

10月いっぱいで閉館する 「シネツイン」 に行ってきました。

シネツイン・・・赤い椅子がゆったりとした 画期的な映画館でした。

よく行ったものです。寂しくなります。

 

映画は、私の好きな、ドキュメンタリー 「ラスト・タンゴ」

 

製作は、ドキュメンタリーの名手、ヴィム・ヴェンダース。

キューバ音楽ミュージシャンを描いた「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」

「ベルリン・天使の詩」なども製作した監督です。

 

本作は、アルゼンチンタンゴで、もっとも有名なダンスペア、

「マリア・ニエべス と ファン・カルロス・コぺス」 を描いた作品。

 

14歳と17歳で知り合った二人は、50年近くコンビを組んで踊り続けた。

しかし、その間には二人の愛と結婚、そして裏切り、

他のダンサーとの出会いなど、様々な葛藤があり…

それでもなお、”コンビ”として 相手を求め続けた。

二人が踊るときの、炎の上がるような妖艶さ、ピッタリの息、

観るものを惹き付けずにはおかない情熱がほとばしる。

当時のフィルムで見る、ダンスシーンは圧巻!

 

現在は、83歳と80歳の二人。

もうコンビは解消しているけれど、それぞれがダンスを続けている。

80歳の マリア。 ヒールのシューズを履いて、姿勢よく踊る姿は、未だに現役を思わせる。

カルロスは、年を重ねてこその男の色気。若い女性をパートナーに踊っている。

 

全編を流れるタンゴ音楽と、二人のダンスに痺れたひととき。 よかった