春はたそがれ。やうやうあかくなりゆく山ぎは、
少しくすみて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
いやぁ、「春はあけぼの」も良いけれど、若葉に霞む夕暮れもなかなかです。
いえね、夕方になってやっと晴れ間が見えてきたものだから、一つ近場で写真でもと思いましてね。
昼日中だと人が多くてなかなか撮影できない、和田堀公園に行ってみようと思ったんですよ。
冬場には、なんとホシガラスも訪れると言うホットスポット。
黄昏時なら、ひょっとしたらハクビシンにも会えるかも知れないし。
そんな甘い考えもあって、折りたたみ自転車でのこのこと出かけたのでした。
いやぁ、それにしてもgoogleの地図ってすごいねぇ。
今回の撮影スポットの木々までハッキリ判るんだから。
ちょっと怖くさえある。
それでも目的地に着いてみると、池のまわりにはカメラや双眼鏡を持った人が数人たむろしていた。
が、池に張り出した小枝には、なにも居ない。
まぁ、焦ることもないよね。
と、隣にいたオッチャンが不意に緊張したそぶり。
見ると、池の上に張り出したプラタナスの枝で休む翡翠(かわせみ)が。
今回もちょっと時間帯を外しちゃったかなって思ったけど、いつの間にかそこに来ていた。
先客達は常連さん達らしく、慣れたものだ。
泰然と構えて、少しも騒がない。
もうちょっと早く来るべきだったねぇ。
さすがに暗くって、ボケ気味の写真。
今日はもうさすがに猟はしないみたいで、お休み前の羽繕いに余念がない。
それにしても、もうちょっと近くじゃないと、このボロカメラのレンズ性能ではこれが限界。
A(T_T;
って、夕闇迫る時刻に、手持ちで撮ってるんだから贅沢は言えないね。
と、思ってたら、不意に飛び立って、こっち岸のケヤキにとまった。
なんてラッキーなんだろう!
幸いなことに今日は緑色のフリースを着てるから、そんなに警戒されないで済みそうだし。
黄昏時の柔らかな光の中、コントラストが弱くなってきてるのでピントが合いにくい。
何度もシャッターを押しながら、逆光じゃないポジションにゆっくりと移動する。
ん~、真正面からのショットは、なんか間抜け。
ソフトモヒカンみたい。
野鳥の顔って、正面からだとなんか見なれないこともあって、ピンと来ないねぇ。
カワイイけどさぁ。
A(^_^;
とはいえ、この正面からの写真でも判ると思うけど、他の鳥たちと違って両目がわりと顔の正面方向に並んで着いている。
だから立体視できる範囲も他の鳥と違って、少しばかり広いんだろうね。
それで、獲物の魚までの距離を正確に見て取ることができるって訳。
さすが、ムダがない。
下のクチバシが鮮やかな色だから、この子はメスですね。
翡翠(ひすい)色の煌めきは、宵闇迫る葉陰ではさすがにくすんでいるけれど、そこはやっぱり水辺の宝石と言われるだけの風格が漂っていました。
と、「ピピピッ」っと鳴いて、中の島の茂みの方に飛んでいって見失ってしまった。
また近いうちに、もうちょっと光の条件が良い時刻を選んで撮りに来ようっと!
2mからの距離撮影なんて、驚きです。
夕方だというのにキャッチアイも入って綺麗な画像ですね。
地元の野鳥写真同好会みたいなのが、
撮影のために時々エサを与えてるらしいんですよ。
それで警戒心が薄いみたいです。
都市公園で、ミールワーム等で餌付けして
切ってきた枝や花(栽培種)まで配して撮影している方々がいるとか・・。
年配のカメラマンが多いそうです。何だかなぁ~・・です。
野鳥に悪影響はないのでしょうかねぇ?
僕が行ったときは、エサとかやってる風ではなかったですねぇ。
いずれにしても、都会の野鳥は大抵人慣れしてますよ。
むしろ自然が多いところの方が近づきにくいですね。
鳥たちの暮らせる環境がタイトなあまりに、人と野鳥の距離が極端に縮まってるところとして、他には洗足池があげられるかな。
あそこはホントに池の周りに申し訳程度の自然カケラがへばりついてるところで、水源からの流れが池に注ぎ込むあたりに行けば、運が良ければやっぱり数mまで近づけます。
田舎暮らしの私なんか、距離は遠いですよ~。
大都会の中で必死に生きているのでしょうね。
だったら餌付けはgive-and-takeなのかもしれません。
私も近距離で激写してみたいです。(笑)