くまドン旅日記

写真が趣味です。自然の風景、旅行、歴史に興味を持って撮影を続けています。

名所江戸百景130 第80景 金杉橋芝浦(1) 世界貿易センタービルからの眺め

2013年12月21日 09時30分36秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、港区(みなとく)のJR浜松町駅(はままつちょうえき)の近くにある世界貿易センタービルからの東京タワーのダイヤモンドベールの撮影が主目的です。撮影日は、昨年・平成24年12月24日です。
 以前の「くまドン」のブログ「名所江戸百景117 第22景 広尾ふる川(1) 東京タワーからの大展望」
  ~「名所江戸百景120 第22景 広尾ふる川(4) 東京タワーのクリスマスイルミネーション」の続きになります。
 今年・平成25年も、12/16(月)から東京タワーはクリスマス向けダイヤモンドベールを行っています。

 まずは、世界貿易センタービルの窓の風景からです。高さ152m、視界360°の展望です。
 平成21年に全面リニューアルされて、落ち着いた雰囲気になりました。
 南東方向の景色ですが、右のビルの左にレインボーブリッジの白い橋桁が見えています。


 ここで、お出かけ前の準備が必要になります。
【撮影お得情報】 (平成25年12月16日現在の情報です。変更になる可能性もあります。)
 (注意)インターネット検索とプリントアウトする環境が必要です。
(1)インターネットのgoogleなどで、「展望台 世界貿易センタービル 割引」で検索すると、
 おそらく先頭の方に「展望台 世界貿易センタービル」のホームページが見つかるはずです。
 クリックして、「展望台 シーサイドトップ」のホームページを開きます。
 右欄の一番下に「¥割引クーポン」と書かれたボタンがあります。このボタンを押すと、割引用画面が開きます。
(2)割引用画面の指示に従い、印刷します。(印刷して、持って行くことが割引の条件になっています。)
 1枚で1グループ(人数制限なし)が割引利用になります。
  大人:620円→500円、高校生:620円→350円、中学生:360円→250円、
  小学生:360円→200円、幼児260円→150円
(3)展望台には、食事する所はありませんので、食事時間帯に撮影する場合は、入場前に食事となります。
 地下1階に飲食街などがありますので。38・39階にもレストランがあるみたいです。
(4)まず、下の受付で割引券を見せた上で、券売機で券を購入して、40階のシーサイドトップ展望台に上がります。
 通常営業時間10:00~20:30(受付時間20:00まで)
 12月1日(日)~12月25日(水)までのクリスマス期間限定で営業時間を21:30まで営業となります。
 11月1日からウィンター・イルミネーションもやってます。
 展望台は個人に限り三脚の使用は可能です。(一人1台まで、長時間の一か所独占は禁止等の制限あり)
 業務用・販売用の撮影や、個人でも本格的撮影は有料になります。

 世界貿易センターからのお奨めの眺めの一つが、東京港の眺めです。

 手前から、旧芝離宮恩賜庭園(きゅうしばりきゅうおんしていえん)、竹芝桟橋(たけしばさんばし)、晴海埠頭(はるみふとう)、豊洲埠頭(とよすふとう)、有明(ありあけ)と続きます。

 手前の旧芝離宮恩賜庭園は、到着時間が午後3時頃と遅かったので、ほとんど日陰になっていました。昨年・平成24年は暖かかったので、クリスマスになっても、紅葉が残っています。

 この庭園のある所は、江戸時代初期は海でした。
 4代将軍・家綱(いえつな)の明暦年間に海を埋め立てられ、延宝年間に家綱から老中・大久保忠朝(おおくぼただとも、大久保忠隣の孫)に上屋敷用地として渡され、大名庭園「楽寿園」が造られました。
 広重の生きていた江戸時代後期は、紀州徳川家の芝屋敷となっていましたが、この芝屋敷が海岸線でした。

 下の絵は、広重の名所江戸百景「第80景 金杉橋芝浦」(秋景)です。

 この絵は、金杉橋(かなすぎばし)から、北東方向に芝浦の海岸を望んだ風景です。
 真ん中に見える樹の生い茂った所が、紀州徳川家の芝屋敷(現在の旧芝離宮恩賜庭園)です。
 金杉橋は、JR浜松町駅の南側を流れる古川(現在は上に首都高速が走る)と東海道(現在の第一京浜道路)が交差する所にある橋です。(世界貿易センタービルの南西側200m付近)

 金杉橋を渡る、よく分からない飾り物を持った傘(かさ)を持った集団は、池上本門寺のお会式(おえしき)に行き来する日蓮宗徒の行列だそうです。
 お会式(おえしき)は、宗祖などの命日に行う法要(祭り)のことです。日蓮宗(にちれんしゅう)のお会式は、日蓮の命日にあたり、旧暦の10月13日、新暦では11月21日)となります。
 池上本門寺(いけがみほんもんじ、大田区)は、日蓮宗の七大本山の一つです。

 赤い幟(のぼり、旗の一種)にある「井」マーク(井桁(いげた))とタチバナ(橘)は、池上本門寺の紋(もん)です。
 そして、日蓮宗と言えば、南無妙法蓮華経は「なむみょうほうれんげきょう」のお題目が有名です。
 なお、高く掲げた竿(さお)に吊るされた手ぬぐいは、お寺に寄進するらしいのですが、左下の手ぬぐいは、池上本門寺の紋ではなく、「魚」マークになっています。(名所江戸百景の版元は「魚栄」です。)

 絵の左奥に見える海岸線は、江戸時代の浜御殿(現在の浜離宮恩賜庭園)で、その向こうに築地本願寺の大屋根まで描かれています。
 現在の世界貿易センターからは、どう見えるでしょうか?
 下の写真は、その北側にある築地市場(つきじしじょう)と、隅田川に架かる勝鬨橋(かちどきばし)の左半分の所だけ超望遠でズームした写真です。

 現在も、築地市場の手前に浜離宮恩賜庭園は見ることができます。

 再び、海に目を向けると、観光用の御座船 (ござぶね、徳川将軍家の御用船)・安宅丸(あたけまる)が見えました。
 (以前、「名所江戸百景018 第58景 大はしあけたの夕立 隅田川の大橋(1)」の最後で紹介したので省略。)

 手前は、水上バスのターミナル・竹芝桟橋なので、水上バスが停泊しています。
 東京港の向こうに、お台場(右)と有明(左)が見え、その先が、中央防波堤埋立地で、現在のごみ処分場であると同時に、2020年のオリンピック競技場の予定地でもあります。
 その先に、房総半島が見えますが、本日の空気の透明度は非常に高く、工場の煙突・建物がはっきり見えます。


 世界貿易センタービルから眺められる優れた景色のもう一つが、東京タワーと富士山が並んで見える西側です。
 午後は逆光気味となり、明暗比が強いので、絵画調にします。西側は雲が多く、残念ながら富士山は見えませでした。
 世界貿易センターができた昭和40年代の頃は、東京タワー(昭和33年開業)とセットの観光コースになっていました。
 最も、当時の東京の他の観光コースは、皇居、上野、浅草、国会周辺ぐらいだったそうですが・・・・・・・・・
(絵画調)

 昭和40年代ごろは、それほど超高層ビルも無く、見晴らしがよかったらしいのですが、現在では、あちこちに超高層ビルが乱立して、展望台の数も増えました。それでも、ここからは、東京タワーを始めとする展望が広がっており、現在では、逆に夜景の穴場となっています。わざわざ、クリスマスの12月24日に選んだのは、以外や以外にも他の展望台より空いているからです。
 東京タワーの左に見える超高層ビルは六本木ヒルズ、左下に芝・増上寺(しば・ぞうじょうじ)が見えます。
 増上寺の所だけを、超望遠ズームでフレーミングしてみました。
(絵画調)

 やはり、徳川家の菩提寺(ぼたいじ)だけあって、大きいですね。

 さて、新宿高層ビル群はどこか?と探してみると、二つ上の写真の真ん中やや左の超高層ビルの周りです。
 まず、真っ先に見つかるのが、上部が尖ったビルのNTTドコモ代々木(よよぎ)ビル(渋谷区)です。
 次に、右端にモード学園コクーンタワーの特徴ある建物が見えます。都庁第一庁舎はビルの裏側かな?


【世界貿易センタービル】
(1)昭和45年3月に、日本で3番目、東京で2番目に建設された40階建(152m)の超高層ビルです。翌年の昭和46年6月に京王プラザホテル(47階、169m)が完成するまで、わずか1年3カ月間のみ日本一の高さでした。
 世界貿易振興を目的とし、日本・東京商工会議所を母体として設立された株式会社世界貿易センタービルディングによって建設されました。
 JR浜松町駅西口地区(世界貿易センタービルディング、東京モノレール、JR東日本、国際興業)の再開発に伴い、建て替えが予定されています。

 日の入り時間が近づくと、夕日が雲の中に隠れましたが、西の山が夕焼けに染まります。


(2)平成25年(2013年)9月23日に東京都に提案された計画によると、
 世界貿易センタービルは平成31年度(2019年度)解体着手、平成36年度(2024年度)完成予定となっています。(他のエリアは、2014年度から解体工事に入る所もあり、3期に分けて工事が行われるようです。)
 つまり、現在の世界貿易センターからの眺めは、6年後には見れなくなります。
 新しい超高層ビルに展望台あるかどうかは不明です。
 (昭和40年代頃の経営状況と同じではないので、あまり勝手なことも言えません・・・・)

 日も沈み、東京タワーも、おなじみのオレンジ色のライトアップが始まったようです。夜景撮影時間の始まりです。


【東京タワーのライトアップ情報(平成25年12月予定分)】
   入場料: 大人/大展望台820円 特別展望台1420円
  (注意)東京タワーのホームページを見て記載していますので、変更になる場合もあります。
 通常の日は、日没~22:00は通常のランドマークライト(オレンジ色のライトアップ)です。
 ダイヤモンドヴェールの日も、日没~20:00までは通常のランドマークライトです。
(1)12/7(土)、14(土) :20:00~22:00 緑と赤のダイヤモンドヴェール
(2)12/16(月)~12/25(水) :20:00~22:00 東京オリンピック・パラリンピック応援ダイヤモンドヴェール
                    (黄・赤・緑・青・黒(無灯))の5色と、展望台に「2020」の文字が点灯
(3)12/31(火) :通常のランドマークライトで点灯時間は日没~23:00。元旦の未明のライトアップは不明?
(4)12/26(木)~12/30(月)は大展望台に「2013」を点灯。2014年は、1/1(水)~1/10(金)まで「2014」を点灯
   元日の朝に限り、お台場方面は午前3:00まで(「初日の出」準備のため)、六本木方面は翌朝8:00まで点灯。
(5)その他にクリスマスイルミネーション2013「TOKYO Night View クリスマス」が開催中です。
 東京タワー名物「巨大クリスマスツリー」(高さ12m)の季節です。
 日時: 11/3(日)~12/25(水) 16:00~22:00
 場所: 東京タワー正面玄関前&大展望台
 内容: 大展望台のイルミネーションは、今年初の試みで、15分毎に点灯と消灯を繰り返します。
      大展望台2階の「クリスマス・レッド」は煌びやかな華やかさを演出
      大展望台1階の「シャンパン・ゴールド」は気品とゴージャス感を演出
      正面玄関で16:00~21:30の間、30分ごとに音楽に合わせて、
      ツリーのイルミネーションが光のショーが展開(計12回)。
(6)東京タワーでは、毎年1/1の元旦の初日の出を見る人の為に、6:00~22:00営業となっています。
  ただし、「特別展望台」への入場は先着80名様限定(朝4:00頃から入場整理券配布予定)と狭き門です。
  大展望台への入場制限はありませんが、スカイツリーと共に混雑確実です。
  大展望台2階にある「タワー大神宮」は、東京都心では、一番高い所にある神社です。

 「くまドン」の東京タワー付近の過去のブログは、以下の通りです。
(1)東京タワーから展望と直下から眺め
 「名所江戸百景117 第22景 広尾ふる川(1) 東京タワーからの大展望」
 「名所江戸百景118 第22景 広尾ふる川(2) 東京タワーの夕景 トワイライト」
 「名所江戸百景119 第22景 広尾ふる川(3) 東京タワーからの夜景」
 「名所江戸百景120 第22景 広尾ふる川(4) 東京タワーのクリスマスイルミネーション」
 「名所江戸百景029 第53景 増上寺塔赤羽根 東京タワーと鯉のぼり」
(2)芝・増上寺の話は、
 「名所江戸百景005 第79景 芝神明増上寺 桜満開」
(3)築地市場や勝鬨橋の話は、
 「名所江戸百景085 第43景 日本橋江戸ばし 築地市場」
 「名所江戸百景063 第77景 鉄砲洲稲荷橋湊神社 勝鬨橋と東京湾大華火祭」
(4)レインボーブリッジの話として、
 「名所江戸百景089 第82景 月の岬 台場の夜景 レインボーブリッジ」
(5)観光用の御座船 (ござぶね)・安宅丸(あたけまる)の話は、
 「名所江戸百景018 第58景 大はしあけたの夕立 隅田川の大橋(1)」

 今回は、これで終了とさせていただきます。

 クリスマス前までに12月のイルミネーションの話を揃えたかった所ですが、残念ながら、終わりそうもありません。
 なんとか、ブログを間に合わせようとした所、体調に変調が生じてきたので、しばらく、スローペースに落とします。

 次回は、別の場所でのクリスマス向けライトアップの話が続きます。

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名所江戸百景129 第86景 四ッ谷内藤新宿(2) 都庁からの夕景・夜景

2013年12月18日 12時25分49秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、新宿(しんじゅく)の東京都庁・展望室からの夕景・夜景と、新宿のクリスマスイルミネーションの続きです。

 前回の続き、北西側の展望からです。夕日が低く傾き、東京西部の郊外を赤く照らします。
 奥秩父(おくちちぶ)の山ちかうまで、ビルや家の建物でぎっしりです。


 西の丹沢(たんざわ)の山並みに夕日が沈もうとしています。右に富士山が見え、一番左が丹沢の大山(おおやま)です。明暗比が大きく、手前が真っ黒になりますので、絵画調を使用しています。
(絵画調)

 夕日が丹沢の山に落ちる時、正面の街には、もう日が当っていません。

 遠くに見える富士山だけが、夕日に染まっていました。


 南東側を振り返ると、東京タワーのライトアップが始まっていました。この時間帯になると、やはり目立ちます。

 遠く、東京湾の先の京葉コンビナート(千葉県)の工場の灯りも見えます。

 東側にあるスカイツリーもライトアップ時間となりました。当日のライトアップの色は、青の「冬粋」です。
 なお、今年・平成25年12月に関しては、12/25まで、赤の「キャンドルツリー」か、緑の「ホワイトツリー」「シャンパンツリー」のいずれかになります。(昨年・平成24年12月の平日は、「冬粋」か「冬雅」のパターンでした。)

 手前に西新宿の超高層ビル群、その先に東新宿の歌舞伎町、そして、スカイツリーまでの街並みがあります。
 江戸時代の「内籐新宿」に対して、これが現在の新宿と言えますので、
 この写真を、広重の名所江戸百景「第86景 四ッ谷内藤新宿」に対応する「くまドン板」の景(確定・冬景)とさせていただきます。
 (このプログは、名所江戸百景の現代版である「くまドン版」を作ることを第一目標としています。)

 西の空に目を向けると、鮮やかなグラデーションの空が広がっています。
 手前の新宿中央公園から光だけとなった街並みが続きます。

 富士山のある所だけ超望遠でズームしましたが、「くまドン」のコンパクトデジタルカメラでは、暗く過ぎて、ピントが合わず、ISO感度を上げても、この結果です。


 再び、南東の東京タワーの方を眺めます。手前の西新宿超高層ビル群も美しく、東京タワーまで光の海が続きます。左右の新宿御苑(しんじゅくぎょえん)と明治神宮(めいじじんぐう)・代々木公園の所だけが、真っ暗な世界となっています。

 もっとも、江戸時代はライトアップなどありませんでしたから、江戸全体が真っ暗だったのですが・・・・

 都庁展望室は三脚使用止です。さすがに、この時間帯になると、シャッター速度が長過ぎて、手持ち撮影では、手振れで撮影は不可能になりました。

 超高層ビルの下や、JR新宿駅西口前には、クリスマスイルミネーションが点灯しているのですが、さすがに、この高さからでは、小さすぎて、何が何だか分からず、無理でした。

 一応、都庁の展望室に関する情報を、再度載せておきます。
【東京都庁展望室】 北展望台と南展望台があります。
 開室時間: 9:30~23:00 (南展望台は17:30までです。北展望室が休室の場合は23:00までです。)
       平成26年1/10(金)~2/9日(日)までの間、開室時間が7:00~23:00となります。
 休室日: 南展望室は、第1及び第3火曜日、  北展望室は第2及び第4月曜日
       年末(12/29~12/31)と年始(1/2~1/3)は休み、1/1(元旦)は、7:30~17:30開室
       他に都庁点検日に休室になる日があります。
 その他: 展望室へは、第一本庁舎1階から「展望室専用エレベータ」をご利用ください。
       三脚の使用は禁止です。

 都庁展望室から降りて、新宿のクリスマスイルミネーションを撮影することにしました。
 ついでに、平成25年度分の情報も記載しておきます。
 (写真は平成24年に撮影したもので、情報との関連性はありません。)

【新宿周辺のイルミネーションの情報(平成25年度分)】
(1)西新宿街ぐるみプロジェクト2013 WINTER illumination museum
  日時: 2013年11月18日(月)~12月25日(水) 16:00~24:00
  内容: 新宿の5ビルと4ホテルにおいて、LED合計30万球のクリスマスイルミネーション

(2)新宿パークタワーのクリスマス2013
  日時: 2013年11月18日(月)~2014年2月14日(金)16:00~24:00 (※終了日は変更の場合あり)
  内容: 噴水広場を中心に、約6万個のライトでイルミネーション
(絵画調)

(3)その他にも、新宿テラスシティ、新宿高島屋、新宿マルイ本館などにクリスマスイルミネーションがあります。
  (12/25までの所が多いです。)


 (注)食事中であれば、この後の広重の名所江戸百景の絵は、見ない方が良いでしょう。
 年の為、絵の説明は最後にしました。

 下の絵は、広重の名所江戸百景「第86景 四ッ谷内藤新宿」(秋景)です。

 この絵は、広重の名所江戸百景の特徴である近景構図(近くの物を大きく描く)を使用して、仰角(ぎょうかく、下から上を見上げる)の視点で描いた絵です。
 絵を描いた広重は考えて、この構図を考えた(ひらめいた)のかもしれませんが、馬の後ろ姿のアップに、足元に馬糞(ばふん)まで描かれているので、この絵は、「名所江戸百景中で最も下品な絵」と評価する人もいる程、人気がありません。
 「くまドン」も、この絵は「見たくないな」という方なのですが、名所江戸百景の話ですから、一応、広重の名誉(めいよ)の為に時代背景を説明しておきます。
 農業社会の江戸時代において、田畑を耕す際に役に立つ馬は、大切な働き手でした。そして、貴重な化学肥料(かがくひりょう)は当然ありませんから、馬糞も田畑の肥料としてリサイクルされる貴重な資源でした。当然、馬糞を集める回収者もいたわけです。また、江戸時代の陸上の移動手段は、徒歩・駕籠(かご、人力)・馬しかありませんでしたから、ごく自然に、宿場町に馬がいる風景があったわけで、江戸の人達には、見慣れた風景の一部を切り取った絵だったわけです。
 よく見ると、馬の左奥には、新宿の宿場町の風景が広がっています。

 今回は、これで終了とさせていただきます。

 天気予報では、東京地方の雪のマークが出ています。寒冷だった江戸時代は、ともかく、最近では12月の雪は珍しいです。今年は寒くなるのが、早いようですので、お体にはお気をつけください。
 12月のライトアップ・クリスマスイルミネーションに関連した景は、まだ3景も残っていますが、仕事・撮影などで、時間も限られてきました・・・・(汗)

 次回は、別の場所でのクリスマス向けライトアップの話が続きます。

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名所江戸百景128 第86景 四ッ谷内藤新宿(1) 都庁からの展望

2013年12月17日 07時55分38秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、新宿(しんじゅく)の東京都庁・展望室からの夕景・夜景と、新宿のクリスマスイルミネーションの話です。
 東京都庁の第一本庁舎の高さは243mで、東京都のビルでは2番目の高さとなっています。
 (当然ですが、それ以上の高さのビルが建設されれば、高さの順位は変わります。)

 最初に、都庁の展望室に関する情報です。
【東京都庁展望室】 北展望台と南展望台があります。
 開室時間: 9:30~23:00 (南展望台は17:30までです。北展望室が休室の場合は23:00までです。)
       平成26年1/10(金)~2/9日(日)までの間、開室時間が7:00~23:00となります。
 休室日: 南展望室は、第1及び第3火曜日、  北展望室は第2及び第4月曜日
       年末(12/29~12/31)と年始(1/2~1/3)は休み、1/1(元旦)は、7:30~17:30開室
       他に都庁点検日に休室になる日があります。
 その他: 展望室へは、第一本庁舎1階から「展望室専用エレベータ」をご利用ください。
       三脚の使用は禁止です。

 今回の撮影は、昨年の12月中頃の話です。
 さて、いきなり都庁に着いた所から始めます。(都庁周辺の話は、別の時期にいたします。)
 展望台は、北と南の2箇所ありますが、南展望室は17:30で閉まります。
 今回は夕景・夜景撮影が目的なので、北展望台の昇るエレベータ乗り口に向かいますが、エレベータの前は人が多く15分待ち程度です。日が沈む1時間以上前の到着ですので、問題なしです。
 エレベータで45階まで昇ると、202mの高さから見下ろす景色は最高でした。まずは、東南側の景色からです。

 まず、写真の真ん中の新宿高層ビル群の先に、目立つ尖塔のビル「NTTドコモ代々木ビル」(最頂部272m)があります。東京都のビルでは3番目の高さとなっています。
 左右に樹のある大きな公園がありますが、左が新宿御苑(しんじゅくぎょえん)、右が明治神宮(めいじじんぐう)と代々木公園です。12月中ごろになっても、黄葉している樹がかなり残っています。都心はビル熱で暖かいです。

 下の写真のように、NTTドコモ代々木ビルの付近を超望遠ズームで拡大すると、ビルの左に時計があります。
 このビルの北側には直径約15mの大時計があり、時計で有名なシチズングループ・シチズンTIC製です。
 日本で一番高い時計塔でもあります。2011年までは、世界一高い時計台でした。
 ビルの直ぐ右横のアンテナとの間に、競技場らしき場所(国立競技場か?神宮球場か?)が見えます。
(絵画調)

 NTTドコモ代々木ビルの右側に東京タワーが見えます。その後方は、地図を見ると、お台場の方向のはずです。

 続いて、左側の新宿御苑付近を、望遠側にズームして、拡大してみます。
 新宿御苑の話は、「名所江戸百景103 第42景 玉川堤の花 新宿御苑の菊」で話をしましたが、英仏の洋式庭園と和風庭園のある大きな公園です。江戸時代の宿場町「新宿」も新宿御苑の左側沿いにありました。

 その先に、樹が生い茂る場所が見えます。手前のビルの少し上に、木の中から緑色の屋根が「迎賓館(げいひんかん)」が見えます。迎賓館は、国賓(こくひん、外国の国家元首や政府の長など)を迎え入れたときに、宿泊等の接遇を行う施設です。迎賓館のある森の左端が、四ッ谷(よつや)付近です。

 上の写真をさらに、縮小率を抑えて、迎賓館周辺をトリミング(画像の切り取り)してみると、よく分かります。
 右下の緑屋根が迎賓館です。方向から判断すると、迎賓館の後方は、国会議事堂がある所です。

 迎賓館の左上の白い超高層ビルがホテルニューオオタニのガーデンタワーです。
 さらにその左に低くなりますが、ホテルニューオオタニのザ・メイン、紀尾井ホール、上智大学(?)と続きます。
 (この付近の話は、「名所江戸百景039 第85景 紀ノ国坂赤坂溜池遠景 江戸城の外濠(2)」です。)
 左端の中段に、もう一カ所、木が生い茂っている所がありますが、方向から見て、皇居(こうきょ)です。
 そうすると、後方に並んでいるビル群は、丸の内~有楽町~日比谷(内幸町)付近のビルでしょうか?
 陸地と空の間には、東京湾の先に房総半島(ぼうそうはんどう、千葉県)の京葉(けいよう)コンビナートの工場まで見えます。今日の透明度は抜群です。

 今度は明治神宮・代々木公園方向を超望遠でズームしてみます。
 かなり日が傾いている時間ですが、樹の黄葉が目立ちます。
 明治神宮のすぐ手前には、首都高速4号線(新宿線・中央高速方面)が走っています。

 地図上から判断すると、明治神宮の先が、青山(あおやま)、麻布(あざぶ)、高輪(たかなわ)、品川(しながわ)、羽田(はねだ)空港と続いているはずですが、時間が無いので、調べている時間がありません。
 いつか暇な時に調べてみたいと思います。

 続いて、都庁から東側の展望ですが、やはり、新宿の高層ビル群は都庁と同じぐらいの高さがあるので、視界は限られます。それでもスカイツリーが見える所です。
 写真の左に大きな特徴あるビルが、「モード学園コクーンタワー」(ファッション・コンピュータ・医療の専門学校)です。

 写真のビル谷間の日が当っている下部分に「ODKYU(小田急)」の文字が見えます。新宿西口の小田急百貨店の新宿本館です。その後方は、新宿駅東口・歌舞伎町(かぶきちょう)方面です。右手前の建物のアンテナつけねの左には「0101(マルイ)」の看板が見えます。よく見ると、色々な看板が見えます。賑やかですね。

 こちらも、画像の縮小率を抑えて、写真の上部をトリミング(画像データの切り取り)してみました。
 左端のモード学園コクーンタワーの右に「女子医大病院」の文字が見えます。
 その少し上の所に、「東京ドーム」が見えます。よく見ると、その上に後楽園遊園地の観覧車(ビッグ・オー)の上半分が見えています。

 そうすると、画面右側のスカイツリー手前のビル群は、JR飯田橋(いいだばし)駅、水道橋(すいどうばし)駅、お茶の水駅、秋葉原(あきはばら)駅付近と、その南側のエリアの高層ビル群ということになります。
 画面上部に横一線の白い線が見え隠れしています。首都高速(?)らしいですが、右上のスカイツリーより奥に見えますので、首都高速中央環状線(旧荒川線)でしょうか?もしそうだとすると、首都高速の手前は墨田区(すみだく)、右奥は江戸川区(えどがわく)、左奥は葛飾区(かつしかく)となりますね。
 さらに地平線付近になると森らしき黒い部分が見えますが、この方角の東京には森はありませんので、千葉県の下総台地(しもうさだいち)付近のようです。今日は相当視界が良いようです。
 以前、「くまドン」が撮影した後楽園ドーム北(左)側の文京シビックセンターは、建物の陰で、北展望室からは見えません。南展望台からは見えるのかな?
 (詳細は、「名所江戸百景104 第49景 水道橋駿河台 雪化粧の富士山」を参照ください。)

 今度は、北西側の眺めです。青く澄んだ空の下に、奥秩父(おくちちぶ)から北関東の山並みが続きます。
 右側の超高層ビルは、グリーンタワービル(右、屋上はヘリポート)とセントラルパークタワー・ラ・トゥール新宿(左、44階建、高さ167m)です。よく見ると、ビルの左上から少し高めのビルが左上の山に向かって続いているのが分かります。街道筋や駅のある付近は、周辺より高いビルがあるのが分かります。

 眼下にある樹木の茂った公園が「新宿中央公園」です。ここには、江戸時代に十二社池と熊野神社がありました。
 下の絵は、広重の名所江戸百景「第50景 角筈熊野十二社俗称十二そう」(夏景)です。
 
 昭和43年に新宿副都心計画で、十二社池は埋め立てられ消滅して、熊野神社だけが公園に当時の名残を残しています。絵の説明は、今回の内容から外れるので、別の季節にさせていだきます。


 一応、イルミネーションや、都庁周辺の情報を下にまとめておきます。
【新宿周辺のイルミネーションの情報(平成25年度分)】
(1)西新宿街ぐるみプロジェクト2013 WINTER illumination museum
  日時: 2013年11月18日(月)~12月25日(水) 16:00~24:00
  内容: 新宿の5ビルと4ホテルにおいて、LED合計30万球のクリスマスイルミネーション
(2)新宿パークタワーのクリスマス2013
  日時: 2013年11月18日(月)~2014年2月14日(金)16:00~24:00 (※終了日は変更の場合あり)
  内容: 噴水広場を中心に、約6万個のライトでイルミネーション
(3)その他にも、新宿テラスシティ、新宿高島屋、新宿マルイ本館などにクリスマスイルミネーションがあります。
  (12/25までの所が多いです。)

 今までの「くまドン旅日記」のブログで、都庁からの眺めと新宿方面の眺めを対比は、以下のブログ参照願います。
(1)東京タワーから新宿方面の眺めは、
 「名所江戸百景117 第22景 広尾ふる川(1) 東京タワーからの大展望」
(2)後楽園ドーム近くの文京シビックセンターから新宿方面の眺めは、
 「名所江戸百景104 第49景 水道橋駿河台 雪化粧の富士山」
(3)新宿御苑周辺の話は、
 「名所江戸百景103 第42景 玉川堤の花 新宿御苑の菊」
(4)四ッ谷・迎賓館周辺の話は、
 「名所江戸百景038 第119景 赤坂桐畑雨中夕けい 江戸城の外濠(1)」
 「名所江戸百景039 第85景 紀ノ国坂赤坂溜池遠景 江戸城の外濠(2)」

 長くなりましたので、今回は、これで終了とさせていただきます。続きは、次回にします。

 次回も、都庁展望室からの夕景・夜景の話が続きます。

【バブル時代の負の遺産】
 東京都庁舎は、バブル経済の最中に甘い考えで計画され、多額の都民の税金を使用して建設された為、、「バブルの塔」とか、投入された税金から「タックス・タワー」という別名をつけられたりすることもありました。
 バブル経済のようの投機(とうき)や甘い考えは長続きしませんから、当然、崩壊します。
 バブル経済の崩壊により、東京都の財政も悪化し、財政立て直しに10年以上もかかり、最悪期を脱したとはいえ、今なお、東京都は、財政再建に取り組んでいます。
 バブル経済のような短い期間のバカ騒ぎ景気は、業者や業界が一時的に潤うだけで、最終的には経済の負担になり、国民や都民・地域住民の負担になる迷惑きわまりない現象です。
 「くまドン」も、喜んで展望台からの撮影はしますが、あくまで、それは節度(せつど)を保った上での話です。
 いかに見晴らしが良くても、最終的に都民や地域住民に余計な負担をかける展望台の増設には反対するでしょう。

 また、脱線しますが、(話の流れがぶち壊しになるので、最後にしました。今回は結構きついです。)
 「くまドン」は、2020年東京オリンピックには賛成でも、オリンピック決定を利用する甘い考えの計画や、オリンピックに便乗する建設推進運動には反対します。
 新国立競技場の現在の建設費1785億円は、ロンドンオリンピックのメーン会場の建設費(635億円)の3倍もかかります。最初の3000億円から減らしたと言っていますが、3000億円は「どんぶり勘定」の上に、今回の1785億円を認めさせる為のゴマカシと思います。建設予算も考えずに見た目だけで、短い期間に一部の人間が選んだ新国立競技場の外観にこだわる必要はないでしょう。外観にこだわらずに、効率的設計を行えば、耐震設計を考慮しても、かなり安上がりと思いますよ。

 さらに、国政に関して言えば、現在の税制改革は、国民に増税負担を押し付けて、企業や業界に甘い減税を行っています。財政を減らす努力は全くしておらず、経済立て直しという言葉を使えば、いくらでも予算を自由にできるかのような振る舞いです。腹立たしい限りです。今年7月の参議院選挙が終わるまで、おとなしくしていて、選挙が終わったら本性(ほんしょう)を現したような状態です。
 「景気対策で(実態のない)株価が上がった」と、ちやほやしている人は、バブルで得する人・企業か、騙されている人かのいずれかでしょう。バブル失敗のほとぼりが醒めた頃に、バブルを発生させて得しようとする人達が株価操作しているような状態です。
 政治家がこの状態ですから、霞が関の官庁も、各省庁の予算獲得目的で、どんどん増税しようとしていて、国民の負担を増やして、予算を使う行動しかしていません。
 自民党が過半数を占める現状を、単純に「仕方が無い」とあきらめないで、国民に負担を押し付ける政治の身勝手振舞いに、どんどん文句を言って、国民からの「やらせない」「認めない」の圧力が必要だと思っています。
 これは、野党だけでなく、自民党から自民党へ内部つきあげも含むでしょう。

(またか・・・、と思う人もいるかもしれませんが、「くまドン」は個人ブログですので、自由に書かせていただきます。)
 「くまドン」は、このブログ以外に、意見を発信する所が無いので、ここに書きました。

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名所江戸百景127 第35景 隅田川水神の森真崎 東白髭公園のすみだイルミネーション

2013年12月15日 09時30分41秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、東白髭公園のすみだイルミネーションとスカイツリーを併せて撮影します。

 下の写真は、昨年・平成24年12月25日に東白髭公園で撮影した「すみだイルミネーション」とスカイツリーです。

 スカイツリーのライトアップは緑の「ホワイトツリー」で、スカイツリー直下から、前回の水神大橋に行く途中で撮影しています。

 まずは、すみだイルミネーションの日程(予定)から
【第17回すみだイルミネーション(平成25年度)】
 日時: 平成25年12月25日~平成26年1月15日 点灯時間:17:00~翌6:00
      12月31日の23:45~ カウントダウンイベントとして、南池でペットボトルの灯篭流しの予定
 場所: 東白髭公園の南池周辺
 最寄駅: 東武伊勢崎線「東向島駅」徒歩12分
 その他: 31日のカウントダウンイベントまでの完成を目指し、実行委員が手作業で飾りつけを続けるため、
       イルミネーションの見ごろは、30日以降になります。

(絵画調)

 さて、すみだイルミネーションは年越し用で、日程を見て気がついたかもしれませんが、12月25日からです。
 スカイツリーのクリスマス用のライトアップは、12月25日までの予定です。
 つまり、すみだイルミネーションとスカイツリーのクリスマス用ライトアップの両方が揃うのは、12月25日しかないのです。イルミネーションが未完成でも、この日に撮影するしかありません。
 昨年・平成24年度は、12月26日以降も「冬粋(いき)」と「冬雅(みやび)」のライトアップが延長になりましたが、
 今年・平成25年度は、12月25日までの予定しかわかりません。さて、どうなりますでしょうか・・・?

 上の写真ですと、スカイツリーの緑の部分に木があり、「ホワイトツリー」の緑が隠れていますので、移動します。

 この写真でも良いのですが、広重の「名所江戸百景」を真似して、近景構図(近くの物を大きくして配置する)で写真を撮影してみます。

 「ホワイトツリー」の景は、まだ決めていなかったので、
 この写真を、広重の名所江戸百景「第35景 隅田川水神の森真崎」に対応する「くまドン板」の景(確定・冬景)とさせていただきます。
 (このプログは、名所江戸百景の現代版である「くまドン版」を作ることを第一目標としています。)

 下の絵は、広重の名所江戸百景「第35景 隅田川水神の森真崎」(春景)です。

 広重の「名所江戸百景」の特徴である近景構図で描かれた絵です。
 手前の八重桜と幹を大きく描き、桜の木の高さから、俯瞰(上から下を見下ろす)気味に遠景を眺めています。
 桜の樹と花を絵の上部と右端に配置することにより、絵の外に広がる桜の樹を想像させ、絵に広がりを持たせています。右上から左下に斜めに伸びる枝と、隅田川の流れが絵に動感を与えています。
 場所は、隅田川神社のあった「水神の森」から、隅田川対岸にある真崎稲荷(まっさきいなり)の方を望むと、広重の絵の題名には書いてあります。
 ここで、一つの問題が発生します。絵の桜の樹の左側の隅田川沿いに隅田川神社の鳥居(とりい)と社殿が描かれています。つまり、絵を描いている場所は、隅田川の東岸です。
 そして、隅田川の対岸の真崎の方を見てるとすると西方向、絵の右側が隅田川の屈曲部・鐘ヶ淵だとしても、北西方向を向いていることになります。
 しかし、遠景に描かれた山は、どう見ても筑波山(つくばさん)で、北北東方向にあるのです・・・??
 絵の構図を整える為に筑波山を配置したと考えられている意見が多いようです。
 また、別の説としては、この付近は、隅田川洪水時の遊水池の役割があり、堤防と隅田川の間が広くなっていて、木母寺がある中洲がありました。この中洲と堤防の間にも内川と呼ばれる川がありました。広重の絵はこの内川の方向に見ているのだという意見もあります。
 皆さまはどのようにお考えになりますでしょうか?(人それぞれだと思いますので、何も申し上げませんが・・・・・・)

 下の絵は、広重の名所江戸百景「第92景 木母寺内川御前栽畑」(秋景)です。
 この絵に描かれている川は、その「内川」です。

 絵の説明は、「名所江戸百景088 第92景 木母寺内川御前栽畑 向島百花園の月見」でしましたので、省略します。
 隅田川の堤防が、桜の名所になったのは、8代将軍・吉宗(よしむね)が、隅田川に桜を植えるように命じたからです。江戸時代は、寺島(現在の東向島)から木母寺(もくぼじ)まで堤防に桜の樹が植えられ、浅草から船で着いた観光客が花見を楽しむ名所となっていました。

 前回のブログで水神大橋と白髭橋を撮影後に、再び、すみだイルミネーションの場所に戻ってきました。
 スカイツリーのライトアップは、赤の「キャンドルツリー」に変わっています。

 今年・平成25年のライトアップ日程では、12月25日は、「キャンドルツリー」のみ点灯ですから、
 25日に見れるのは、この風景となります。「すみだイルミネーション」の進行状況でも変わりますが・・・・・

 木につけられたイルミネーションの前に立て札があり、「このイルミネーションは、白髭地区の住民の手により造られました」というような内容が書いてありました。
 地元の住民手作りのイルミネーションです。都心の大がかりなイルミネーションとは違いますが、静かで、ほんのりと温かみのあるイルミネーションでした。
(絵画調)


 一応、スカイツリーのライトアップ・イルミネーションの情報です。
【スカイツリーの限定ライトアップ (12月予定分のみ抜粋) 】
 期間: 2013年11月1日(金)~12月25日(水)
 時間: 2013年12月 1日(日)~12月25日(水) 17:00~23:00
 内容: 期間中5種類の限定ライティングを点灯(点灯する種類は、日により異なります)
  「ホワイトツリー」「キャンドルツリー」「シャンパンツリー」「冬粋(いき)」「冬雅(みやび)」の5種 
  12月は、金・土・日と20日~25日は「キャンドルツリー」(赤)で始まります。(1日と20日~25日は単独点灯)
   2日~19日までの偶数日は「ホワイトツリー」(緑)、金・土・日は20:00から点灯。平日は単独点灯。
   2日~19日までの奇数日は「シャンパンツリー」(緑)、金・土・日は20:00から点灯。平日は単独点灯。
  26日以降のライットアップ日程は不明です。「冬粋」と「冬雅」は、12月1日~25日の点灯予定ありません。
   ※スカイツリー側の都合により、変更となる場合があります。

 今回は、町の静かなイルミネーションがテーマでしたが、関連する内容として、
 最後に、昨年撮影した台東区(だいとうく)の上野動物園のある上野恩賜公園のイルミネーションを入れておきます。手前にあるのが、有名な「上野の西郷さん」の銅像です。

 この写真は、昨年・2012年3月末に撮影した写真です。この年は寒かったので、1/31に終わるイルミネーションが、3/31まで延期で行っていました。
 広重の名所江戸百景には、上野付近で4景の絵があります。「くまドン」は、この写真撮影後の4月に、上野の4景分を、全て桜の景にしてしまいましたので、その後、他の場所の百景撮影で、全く上野に寄るタイミングがありませんでした。「くまドン版」の全体を見渡すと、上野だけ桜景ばかりという、偏った構成となってしまいました。
 上野も別の季節にも撮影できる被写体があるので、もっと季節毎に撮影するべきだったかなと思っています。
  「名所江戸百景003 第11景/第12景/第13景/第89景 上野公園と桜①」
  「名所江戸百景004 第11景/第12景/第13景/第89景 上野公園と桜②」

 毎年冬になると、上野公園でもイルミネーションが点灯されていました。2012年は「動物イルミネーション 恋人たちの森」(上野観光連盟主催)を今年の2013年5月まで行っていました。
 写真はありませんが、LEDライト使用で、カワイイ動物たちが光り輝き、心を和ましてくれたイルミネーションです。
(絵画調)

 このイルミネーションは、「台東区の助成金が本年度で打ち切られることが決まっているため、今年が最後になる可能性もあります。」との情報がありましたが、2013年12月11日現在では、上野のイルミネーションの情報がないので、最後となったようです。
 上野公園以外の場所でも同じですが、現在の時代の流れを含めて、「くまドン」に色々な問題を投げかけてくるようでした・・・・・・・・・・・・

 すみだイルミネーションは12/25からで、時期的には早いのですが、スカイツリーライトアップの話の流れで、
 今回とさせていただきました。
 今回は、これで終了とさせていただきます。

 やっと仕事のピークが過ぎても、ブログ作成と名所江戸百景の残景の撮影に追われていましたが、やっと、他人のブログをゆっくり見れる時間が、少しずつ、作れるようになりました。また、色々、拝見させていただきますので、宜しくお願いします。

 次回は、別の場所でのクリスマス向けライトアップの話が続きます。

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名所江戸百景126 第63景 綾瀬川鐘か淵 白髭橋とスカイツリー

2013年12月14日 09時30分46秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、荒川区(あらかわく)南千住(みなみせんじゅ)の隅田川沿いにある都立汐入公園(しおいりこうえん)付近でスカイツリー撮影です。
 下の写真は、隅田川に架かる水神大橋(すいじんおおはし)から撮影した写真です。スカイツリーは緑が美しいクリスマス用ライトアップの「ホワイトツリー」です。
 「名所江戸百景124 第104景 小梅堤 スカイツリーのクリスマスライトアップ」で、スカイツリー直下で「キャンドルツリー」が「ホワイトツリー」に切り替わるのを撮影後に、白髭地区に移動しました。

 右側に見える白い橋が白髭橋(しらひげばし)です。
 浅草付近は水上バスや屋形船の往来が激しいですが、白髭橋付近は、この時間帯になると、ほとんど船の通行がなくなるので、水面に光が奇麗に映し出されます。
 この付近の隅田川の堤防や橋は、人も少ない(散歩する人はいますが)ので、多人数で行った方が安心かもしれません。また、住宅街が近いので、夜遅くに騒ぐのは、止めておきましょう。

 現在、この付近の隅田川には、下流から「白髭橋」、「水神大橋」、「汐入大橋」の3本の橋が架っています。
 それぞれの橋の近くには、過去に渡し船がありました。

 下の写真は、別の日の昼間に撮影した水神大橋で、北の鐘ヶ淵方面を望んだ風景です。
【水神大橋(すいじんおおはし)】 平成元年・竣工(完成)
 東京都の防災拠点である西の汐入公園と東の東白鬚公園を結ぶことを目的で造られました。
 橋桁(はしげた)の組み立てを、陸上の別の場所で行い、橋桁を台船に乗せて、橋の位置まで運び、潮の干満の差を利用して橋脚に乗せるという珍しい方法で作られています。

 川の流れも、潮の干満で変わるので、位置合わせをどのようにやったのでしょうか・・・??

【水神の渡し】
 真崎稲荷と隅田川神社を結んでいた渡しで、東白髭公園にある隅田川神社が水神を祀っていたので、この付近が「水神の森(浮洲の森)」と呼ばれた鬱蒼(うっそう)とした鎮守(ちんじゅ)の森が広がっていたことが、名前の由来になります。現在の水神大橋の100mほど下流にあったとのことです。
 広重の名所江戸百景で「隅田川水神の森眞崎」や「真崎辺より水神の森」で水神の渡しを描いています。

 しばらく、撮影していると、珍しく、パトロール艇らしき船が通り過ぎ、水面に揺らぎが発生しました。

 川沿いに首都高速が走っていますが、その先の東白髭公園の中に隅田川神社があります。現在は公園ですが、昔は森が広がっていたのです。

 だいぶ水面の反射が落ち着いてきましたが、元の状態に戻るのに時間がかかりそうです。
 白髭橋と首都高速だけで、フレーミングしてみました。カメラのフィルター機能で、クロススクリーンを追加です。


 下の絵は、広重の名所江戸百景「第63景 綾瀬川鐘か淵」(夏景)です。

 隅田川を東京湾から上流に進んでいくと、大きく屈曲した所があります。江戸時代は鐘ヶ淵(かねがふち)と呼ばれていました。現在の都立汐入公園側から隅田川越しに綾瀬川合流部(現在の旧綾瀬川)を望んだ景色です。川の合流部なので、船の難所として知られていました。
 手前にはネムノキが、名所江戸百景の特徴である近景構図(手前の物を大きく描く)で描かれ、イカダ(筏)を操り人の姿・格好と、奥に飛ぶシラサギが夏の情景を映し出しています。

 下の地図は、北区にある荒川知水(ちすい)資料館にあった鐘ヶ淵付近の拡大図です。
 荒川放水路が水色の線で引いてありますので、開削(かいさく)前の明治・大正の頃の地図です。
 地図の赤○のエリアが白髭地区で、上部の隅田川が大きく屈曲している所が鐘ヶ淵、そこに右上から合流している川が綾瀬川(あやせがわ)です。綾瀬川は、荒川放水路の開削により分断され、隅田川との間にある旧綾瀬川が、江戸時代の流路の跡として残されています。

 赤○内の隅田川屈曲部の一番上に汐入大橋が、赤○内の一番下の隅田川に文字が書いてある付近が白髭橋です。その中間の隅田川右(東)側に入江の様な場所がある所が、水神大橋のある所です。
 地図に太い黒線で、江戸時代の隅田川の堤防が示されていますが、隅田川の治水の話は、
  「名所江戸百景037 第102景 蓑輪金杉三河しま 都電とバラ(2)」
 で取り上げましたので、そちらを参照お願いします。

 スカイツリーの水面の反射が首都高速のライトと重なり、白髭橋も画面の端なので、水神大橋から汐入公園の親水テラスに下りて撮影することにしました。
 汐入公園があるエリアは、白鬚西地区とも呼ばれています。隅田川対岸の墨田区側には東白髭公園があります。
船が通過してから20分程経過しましたので、水面が落ち着いた反射を取り戻しました。

 昨年の平成24年の時は、夜10時(22:00)になると、緑の「ホワイトツリー」から、赤の「キャンドルツリー」に戻りますので、このまま待つことにしました。
 (今年、平成25年は、22:00にライトアップ変更の情報はありませんので、ご注意ください。)

【鐘ヶ淵・汐入大橋】
 明治末期から大正期にかけて大規模工場が進出し、大日本紡績(現ユニチカ)や鐘ヶ淵紡績(旧カネボウ、現クラシエ)が操業していました。
 昭和46年から昭和51年にかけてこれらの工場が移転すると、東京都が跡地を買収して、防災都市計画により、関東大震災や大火災発生時の避難場所や避難ルート確保の為、現在の汐入公園が造られ、千住汐入大橋(平成18年完成)が架橋されました。

 22:00となった時点で、一度、スカイツリーのライトアップが消灯します。
 (今年、平成25年は、22:00にライトアップ変更の情報はありませんので、ご注意ください。)


【汐入の渡し】
 千住汐入大橋のある所は、「汐入の渡し」がありましたが、両岸にある鐘紡紡績工場に女工さん運ぶ為に明治23年から昭和41年にかけて存在した墨田川で最後まで運行していた渡しがありました。

 スカイツリーが赤の「キャンドルツリー」が点灯されました。LEDなので、1分もかからず通常の明るさになります。
 水面も落ち着いた光を映し出しています。隅田川のような大きな川では、これ以上の反射は難しいでしょう。

 この写真を、広重の名所江戸百景「第63景 綾瀬川鐘か淵」に対応する「くまドン板」の景(確定・冬景)とさせていただきます。
 (このプログは、名所江戸百景の現代版である「くまドン版」を作ることを第一目標としています。)
 前々回の「名所江戸百景124 第105景 御厩河岸 厩橋とスカイツリー」で撮影した浅草(あさくさ)近くの屋形船が行き交う喧騒(けんそう)の中での風景と比較して、静寂の中でのスカイツリー撮影となりました。

 白髭橋の方に少し進むと、、「名所江戸百景055 第98景 両国花火 白髭橋と両国花火」で、両国花火を撮影した土手の下に着きます。「くまドン」も百景の撮影に追われていたので、ここは、夏の両国花火大会以来です。
 (その話は、「名所江戸百景055 第98景 両国花火 白髭橋と両国花火」を見てください)
(絵画調)

 名所江戸百景で描かれた絵が、もう一枚あります。「真崎辺より水神の森内川関屋の里を見る図」です。
 「名所江戸百景066 第36景 真崎辺より水神の森 浅草の灯篭流し」で、「両国花火」の代わりに浅草で使用しましたが、8月のブログが間に合わない時だったので、説明は次の機会としていました。
 12月も相変わらず、ブログ作成が「火の車」ですが、そのままにしておくわけにも行かないので、簡単にします。

 下の写真は、石浜神社の社殿です。上の写真を撮影した土手の内側にあります。
 祭神は「天照大御神(あまてらすおおみかみ)」と「豊受姫神(とようけひめのかみ)」で、奈良時代(西暦724年)からの鎮座(ちんざ)の古い神社です。

 境内には、「真先稲荷神社(まっさきいなりじんじゃ)」と、その奥宮の「招来稲荷神社(おいでいなりじんじゃ)」があります。江戸時代は、別の神社でしたが、大正15年、石浜神社に併合されました。色々な歴史のある神社です。
 その他に、戦国時代の天文年間に、江戸重長が勧請(本社の祭神の分霊を迎えて新たに祀る)した江戸神社があります。元は牛頭天王社(ごずてんのうしゃ)でしたが、現在の祭神は、素戔雄尊(すさのおのみこと)になっています。
 正確な場所は分からないのですが、中世には江戸氏一族の石浜氏が本拠を構える「石浜城」が付近にあったそうです。

【真先稲荷神社(まっさきいなりじんじゃ)】
 戦国時代の天文年間(ポルトガル船が種子島に漂着し、鉄砲が日本に伝来した頃)に、石浜城城主となった千葉守胤が、ここに一族一党の隆昌を祈って宮柱を築き、先祖伝来の武運守護の、尊い宝珠を奉納安置申して以来、真先かける武功という意味にちなみ、真先稲荷として世に知られました。
 現在の石浜神社付近は、江戸時代は、真崎という地名で呼ばれていました。

 下の絵は、広重の名所江戸百景「第36景 真崎辺より水神の森内川関屋の里を見る図」(春景)です。

 江戸時代の真崎は、東に隅田の大川(隅田川)、西に霊峰富士、北に名山筑波といった景観に恵まれていました。
 真先稲荷は、江戸時代には武門の隆盛を祈る縁起のいい神社とし 庶民の信仰を集めていました。
 歴史的な背景もあり、江戸の名所として多くの人が訪れていました。当然、境内に は茶店や料理屋が並んでいました。
 広重の絵は、そのような広重が生きた時代の風景を、「名所江戸百景」の特徴と言える近景構図(近くの物を大きく描く)で、生き生きと描いています。
 建物の2階の茶室風の丸窓と白い障子(しょうじ)により、暗い室内と外の明るい景色を区切り、室内に椿と窓の外に梅の花を配置することにより、対比の構図を作りだしています。
 丸窓から見える隅田川と渡し船・舟遊びの屋形船・荷物を運ぶ船、対岸の水神の森(水神社の鳥居)や関谷の里、筑波山の明るい景色が、窓の外側に広がる景色を想像させ、まだ早い春の一日の暖かい日差しを感じさせてくれます。

 白髭橋に近づくと、スカイツリーの位置が右ずれてきます。この付近、江戸時代は「橋場の渡し」がありました。


 下にあるのは、以前の「くまドン」の話にでてきた室町時代の東京下町エリアの地図です。
 (話のながれは、「名所江戸百景021 第68景 深川八幡山ひらき 深川(1)」を参照お願いします。)
 図の中段・左付近が白髭地区です。川の上部に現在と同じ、大きな屈曲部・鐘ヶ淵があります。
 古代の頃は、この付近が河口部で、東京湾の入り口だったそうです。

 中世から戦国時代までは、関東平野の真ん中を利根川(とねがわ)と荒川(あらかわ)が合流して、大河となって流れていました。本流は氾濫(はんらん、洪水)を繰り返し、頻繁に流路を変えていました。
 この絵では、太い川筋の利根川&荒川が、現在の隅田川の白髭地区に流れ込んでいます。現在の綾瀬川(あやせがわ)・旧綾瀬川がこの流路に当ります。実際には、利根川&荒川は、江戸時代初期は中川が本流だったり、江戸川にも流れを分けていたこともあったそうです。
 現在の墨田区南部の本所(ほんじょ)付近は、河口部に当り、川・低湿地・砂州が入り乱れ、とても人が歩いて進める場所ではありませんでした。
 地図を見ると、当時は、白髭地区に中世の街道筋があったことがわかります。西白髭地区にある石浜神社付近から浅草の鳥越(とりごえ)まで、七つの小高い山があるがある岡が続き、旅人は砂州に沿って、武蔵野方面に向かっていったのです。江戸時代に待乳山聖天(まつちやましょうてん)の真土山を除く六山は江戸で使用される土として削れられ、石浜付近も砂利(じゃり)の採取場となり、現在では小高い部分が、真土山だけとなったと伝えられています。
 さらに地図を見ると、中世以前は、浅草(地図の左下)付近は、東京湾に面した海岸(河口部)であり、浅草と上野の低地部には大きな池があった事が分かります。これらの場所は、江戸時代に埋め立てれらていきました。


【橋場の渡し(別名:白髭の渡し)】
 記録に残る最も古い隅田川の渡しで、平安時代初期には、「住田(すみだ)の渡し」として記録に残っています。
 現在の白鬚橋付近にありました。(歴史が古いので、場所が度々変更になっているらしいので、位置は特定できません。)
 江戸時代に五街道が整備される前の奥州(東北)、総州(千葉)への古道があり、伊勢物語(いせものがたり、平安初期の歌物語)で主人公が渡ったの渡しや、平安時代末期に源頼朝(みなもとよりとも)が挙兵して、房総(千葉)から武蔵(東京)に入る際に、歴史上隅田川に最初に架橋した「船橋」もこの場所とされ、「橋場」という名前の元とも伝えられています。
 橋場付近は、その歴史的な土地柄から江戸時代から風流な場所とされ、大名や豪商の別荘が隅田川河岸に並んでいたらしいです。
 そのため、有名な料亭なども多く、明治になっても、屋敷が建ち並んでいて、華族や文人などが出入りしていました。

 白髭橋を渡ると、墨田区の東白髭公園の南端があります。


 江戸時代の白髭地区は、江戸近郊の観光地だったので、広重の名所江戸百景でも、4景も描かれています。
 この付近で、広重の名所江戸百景で描かれた「隅田川水神の森真崎」については、東白髭公園から見た風景ですので、次回とさせていただきます。

 関連する話のリンク先としては、
(1)夏に両国花火大会を白髭橋を入れて撮影していた話は、
 「名所江戸百景055 第98景 両国花火 白髭橋と両国花火」
 「両国花火」の代わりに、他の場所に百景を持って行った話しは、
 「名所江戸百景066 第36景 真崎辺より水神の森 浅草の灯篭流し」
(2)隅田川に架かる橋の話は、
 「名所江戸百景018 第58景 大はしあけたの夕立 隅田川の大橋(1)」
 「名所江戸百景019 第4景 永代橋佃しま 隅田川の大橋(2)」
 「名所江戸百景020 第39景 吾妻橋金龍山遠望 隅田川の大橋(3)」
(3)上流にある千住大橋の話は、
 「名所江戸百景105 第103景 千住の大はし 千住大橋と水上バス」
(4)東京下町エリアの地図の話としては、
 「名所江戸百景021 第68景 深川八幡山ひらき 深川(1)」

 スカイツリー直下でも、「キャンドルツリー」の景を選択したので、白髭橋と「冬雅(みやび)」で撮影できないかと思い、試しに1月に撮影に行きました。結果は、下の写真となりました。

 「冬雅」は、上の方が暗く、下の紫色の部分が首都高速に隠れているので、今一つの結果になりました。

 最後に、スカイツリーのライトアップ・イルミネーションの情報です。
【スカイツリーの限定ライトアップ (12月予定分のみ抜粋) 】
 期間: 2013年11月1日(金)~12月25日(水)
 時間: 2013年12月 1日(日)~12月25日(水) 17:00~23:00
 内容: 期間中5種類の限定ライティングを点灯(点灯する種類は、日により異なります)
  「ホワイトツリー」「キャンドルツリー」「シャンパンツリー」「冬粋(いき)」「冬雅(みやび)」の5種 
  12月は、金・土・日と20日~25日は「キャンドルツリー」(赤)で始まります。(1日と20日~25日は単独点灯)
   2日~19日までの偶数日は「ホワイトツリー」(緑)、金・土・日は20:00から点灯。平日は単独点灯。
   2日~19日までの奇数日は「シャンパンツリー」(緑)、金・土・日は20:00から点灯。平日は単独点灯。
  26日以降のライットアップ日程は不明です。「冬粋」と「冬雅」は、12月1日~25日の点灯予定ありません。
   ※スカイツリー側の都合により、変更となる場合があります。

 今回は、これで終了とさせていただきます。

 次回も、東白髭公園で、スカイツリーのクリスマス向けライトアップの話が続きます。

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