くまドン旅日記

写真が趣味です。自然の風景、旅行、歴史に興味を持って撮影を続けています。

名所江戸百景122 第114景 びくにはし雪中(2) 銀座のクリスマスイルミネーション

2013年12月10日 07時55分08秒 | 名所江戸百景
こんにちわ、「くまドン」です。

 今回は、前回の続きで、中央区(ちゅうおうく)の銀座(ぎんざ)のクリスマスイルミネーションの撮影です。

 数寄屋橋の交差点から、東に300m程進むと、江戸時代の東海道(とうかいどう)が横切る交差点にでます。
 交差点には、銀座の中心的シンボル・和光(わこう)があります。
 時計やジュエリー(宝飾品)などの高級装飾品の専門店として有名です。
 下の写真は、交差点から日本橋(北)方面を撮影した写真です。正面の通りが、江戸時代の東海道です。

 和光は、昭和22年に服部金太郎が創業した「服部時計店」(明治14年創業、現セイコーホールディングス)の小売部門が独立した商業施設です。現在の建物は、関東大震災後の昭和7年に建てられたものです。
 時計台は正時に「ウェストミンスターの鐘」(ロンドンのビック・ベンが奏でるメロディ)を鳴らすことで有名です。

 逆に交差点を南側に向かって、撮影した写真です。ビルの壁には、その年の話題が飾られています。
 今回の写真は、昨年・平成24年12月に撮影した写真ですが、今年はどのような風景となっているでしょうか・・・?


 上の写真では、よく分かりませんが、歩道には、「ヒカリミチ」と呼ばれるイルミネーションが光っています。
【GINZA ILLUMINATION 2013 ヒカリミチ ~希望の輪~(2013年の予定)】
 日時: 2013年12月3日(火)~2014年1月19日(日) 15:00~24:00 (変更になる可能性あり)
 場所: 銀座通り(中央通り)1丁目~8丁目、晴海通りの数寄屋橋~銀座4丁目交差点付近
 内容: 「ヒカリミチ~希望の輪~」と題し、スペシャル・シャンパンゴールド色のLED17万5千個が沿道を飾る。
      (毎年、テーマが変えて、幻想的なヒカリミチを演出します。)

 沿道のビルも、各々のライトアップ・イルミネーションで、クリスマス・年末・年始のムードを盛り上げています。

【ミキモト ジャンボクリスマスツリー(2013年予定)】
 日時: 2013年11月16日(土)~12月25日(水) 11:00~22:00
 場所: ミキモト本店前
 30年以上続く、クリスマスツリーです。展示期間中は、毎正時に音楽と光の演出が行われます。
 毎年、テーマは変わります。2013年のイルミネーションテーマは「宝石箱」です。どのようなツリーでしょうか?

 中央通りだけでなく、横の通りもイルミネーションで飾られていました。左のビルのライトアップは色が変わります。


【銀座(ぎんざ)】
(1)江戸時代は京橋(きょうばし)の一部で、日本橋を起点とした東海道(とうかいどう、銀座通り)の整備が進められると、碁盤の目のようなグリッド状の町が整備されました。
 2代・秀忠(ひでただ)の慶長年間に駿府(すんぷ、現在の静岡県)にあった銀座役所が、現在の銀座に移転して、銀貨の鋳造が行われたことから、銀座の地名となりました。
 11代・家斉(いえなり)の寛政年間に、銀貨の鋳造場所は蛎殻町(かきがらちょう、現在の日本橋人形町一丁目付近)に移転しましたが、銀座の地名は残りました。現在は、銀座発祥の碑(銀座2-7)があります。
(絵画調)

 江戸幕府が保護した能(のう)の四座のうち三座も、銀座にありました。
 江戸時代の銀座は、職人の町として、槍や鍋といったものを供給する職人たちが多く居を構えた為、銀座の旧町名には「鎗屋町」「南鍋町」などの地名がありました。
 江戸時代も明暦の大火などがあり、銀座の町も焼失して、江戸幕府による江戸の町の再編が行われました。

 こちらの通りは、まだ、街路樹が黄葉したまま残った状態で、イルミネーションとの競演となっています。


(2)明治時代にも、銀座一帯が焼失するという大きな火事があり、この時は、東京府(現在の東京都)による大規模な区画整理と、建物を火災に強い不燃物で建造するという政策の元に銀座煉瓦街(れんががい)の建設が行われました。こうして、銀座の町は、文明開化のイメージを強く持つ町に生まれ変わったのです。銀座のイメージは、この時に生まれたのです。銀座の老舗(しにせ)は、この頃に移ってきた店が多くあるそうです。
 ただし、元の住民の多くは、レンガの家の価格が高いので、銀座から外に出ざるをえなくなったという負の側面もあありました。
(絵画調)


(3)大正12年の関東大震災で、再び、銀座の町の大半は焼失し、壊滅的打撃を受けました。このとき、レンガの家の大半は取り壊しとなりました。その後、当時の流行の先端であった百貨店や劇場、喫茶店などが次々に登場して、昭和初期には、銀座の町を散策する「銀ブラ」の全盛時代となりました。



 撮影が一段落して、後ろを振り返ると、明るく輝くヒカリミチの向こうに「和光」の時計や交差点付近の建物などが望めました。右端には、ミキモトのジャンボクリスマスツリーも見えます。
 休日の夜10時頃なので、通る車も人も少なく、撮影は楽でした。この後、ミキモト・ジャンボクリスマスツリーのメロディが流れて、クリスマス前の雰囲気を盛り上げていました。ただし、音楽終了後にツリーのイルミネーションはLEDが消えて、再び、車の通り過ぎる音だけが残りました。遅くなりましたので、これで撮影は終了です。

 広重の絵の中で、「道に積る雪」を「ヒカリミチの明るい光」に、「道沿いの看板」を「中央通りの建物やイルミネーション」に置き換えて、この写真を、広重の名所江戸百景「第114景 びくにはし雪中」に対応する「くまドン板」の景(確定・冬景)とさせていただきます。
 (このプログは、名所江戸百景の現代版である「くまドン版」を作ることを第一目標としています。)

 下の絵は、広重の名所江戸百景「第114景 びくにはし雪中」(冬景)です。

 前回の「名所江戸百景121 第114景 びくにはし雪中(1) 有楽町のクリスマスイルミネーション」で、
 絵の説明をしましたので、今回は省略させていただきます。


この付近の名所江戸百景に関する「くまドン」のブログを並べておきます。以下をクリックしてください。
(0)前回の有楽町のイルミネーションの話に戻る時は、
 名所江戸百景121 第114景 びくにはし雪中(1) 有楽町のクリスマスイルミネーション
 昼間の銀座和光の時計を写した写真は、
 名所江戸百景046 第73景 市中繁栄七夕祭 日枝神社の山王祭(3)
(1)銀座・有楽町付近の江戸時代の濠や川の話は、
 「名所江戸百景094 第3景 山下町日比谷外さくら田 日比谷公園 秋の花」
 「名所江戸百景095 第113景 虎の門外あふひ坂 皇居外苑の二重橋と櫓」
 「名所江戸百景086 第77景 鉄砲洲稲荷橋湊神社 築地川・鉄砲洲」
(2)JR線と東京駅に関する話は、
 「名所江戸百景108 第75景 神田紺屋町 東京駅とイチョウ並木」
(3)首都構想道路と江戸時代の川の話は、
 「名所江戸百景106 第76景 京橋竹がし 首都高速道路」
(4)北にある日本橋・丸の内付近のイルミネーションは、また別の回にさせていただきます。
(5)銀座4丁目に歌舞伎座(かぶきざ)があるのですが、平成24年は建て替えの真っ最中で、撮影対象外になっていました。歌舞伎座は、いつか別の時とさせていただきます。
 今年・平成25年2月に建て替え完了して、3月27日に開場、4月2日から1年間こけら落としの興業中です。
 歌舞伎の座は、江戸時代の明暦の大火(めいれきのたいか)後の区画整理で浅草に移転させられましたが、
 その辺の話は、
 「名所江戸百景013 第90景 猿わか町よるの景 浅草寺と墨田公園の桜」

 今回は、これで終了とさせていただきます。

 仕事のピークが過ぎて、ブログ作成の時間がある内にと作っているのですが、百景の残景撮影もあり、思うようにはブログが進みません。ほとんど、ブログを作っては、翌日にアップの自転車操業状態です・・・・・・(汗)

 次回も、他の街の夜景の予定です。

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