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ばぶちの仕事しながら司法試験を突破し弁護士になりました

仕事をしながら司法試験に合格したばぶち(babuchi)の試験勉強記録+その後です。

商法第一問

2009年07月22日 01時56分13秒 | 商法
商法第一問について、会社吸収分割に関することが正解なんですね
(ToT)

事業譲渡は対価が金銭だが、会社吸収分割は対価が吸収する側の株式だそうなので。
これにより資本関係が生じるそうです。

事業譲渡のみを書いてしまいました。
刑訴法よりこっちの方がダメですね。

取締役会決議

2009年07月09日 22時06分21秒 | 商法
多額の借財で一部の取締役に招集通知を欠き欠席した場合、承認決議の362条4項2号の趣旨から取締役会決議は無効だが、民法93条但書を類推し、取引は有効で、相手方の悪意、重過失を証明すれば無効主張できる。


利益相反取引の取締役会の承認を欠いた場合、無権代理(代表)行為として原則として無効になるが、相手方の悪意、重過失を立証しないと無効主張できない。

商法答案返却、憲法第3回

2009年06月11日 00時41分38秒 | 商法
商法の答案が返却されてきました。


むちゃくちゃ厳しいです…。


4回分8通あるのですが、そのうち、1通だけ25点、後は全部24点…。

合格点50点が1回もない…。


しかし、採点がちょっと変なのもあるので、とりあえず指摘されたところの復習をきっちりやります。

特に会社法28条4号の設立費用の制度趣旨。

判例は、変態設立事項として記載された設立費用に関してのみ債権者は請求しうるとしますが、
それでは、債権者にとって取引の安全を害するため、
発起人及び設立中の会社の権限内の行為は、全て会社に帰属する。

そして、変態設立事項については、会社と発起人の内部的求償を記載したものと解する。

よって、債権者は会社に対して全額求償でき、会社は設立費用を超えた分を発起人に求償し得る。



憲法第3回をやりました。

1問目はいいんですが、2問目は失敗しました。
2問目という大問なのに、規範なく、あてはめをだらだらと書いてしまいました。
時間不足もあったのですが、憲法の答案としてまずいです。


ちくしょー、がんばろ。

受戻なき手形支払いとしての相殺

2009年05月21日 22時52分52秒 | 商法
もう一つ、受戻なき手形について難しい話。


受戻なき手形支払いとして、手形振出人が手形所持人に対して、自働債権を有していた場合、手形債務を受動債権として相殺の抗弁を主張した場合、その後、手形所持人が裏書譲渡をしたので、被裏書人が手形金支払い請求をした場合。


手形の受戻証券性は、手形債務者に二重支払いの危険を負担させないために認められた効力である。

そして、受戻をする機会があったのに、自己が二重払いの危険のおそれを甘受して相殺をなした場合には、支払いの効力は肯定され、さらに被裏書人に対して支払いによる消滅の効力を主張できない、すなわち人的抗弁の切断は認められるというべきである。



逆に、相殺を手形所持人がなした後に、手形所持人が裏書譲渡した場合はどうか。

この場合、相殺は一方的意思表示で効力が生じるから、手形振出人は受戻をする機会がなく、にもかかわらず、手形支払いの効力を認めることは、二重払いの危険を生じる。

よって、この場合の手形支払いとしての相殺の効力は認められず、被裏書人に対して、手形金支払いをすることによって初めて手形支払いの効力が認められ、振出人は、手形裏書人に対して自働債権を請求し得る。

受戻なき手形支払い

2009年05月21日 22時41分35秒 | 商法
手形所持人が手形振出人に支払い請求をしたが、振出人は、手形を受け戻すことなく支払った。

それを奇貨として、手形所持人が裏書譲渡をした場合(期限後裏書ではない)、手形の被裏書人は、振出人に請求できるか?

受戻なき手形支払いの効力は、どうなるか。


手形は受戻証券性であるが、支払いの効力要件ではない。

よって、手形債務は支払いによって消滅する。

原則:手形債務が消滅している以上、支払い請求できない。


しかし、それでは、手形の被裏書人を保護できない。

そこで、権利外観理論によって保護するとする見解がある。

しかし、この場合の振出人の帰責性は非常に大きく、重過失ある者も保護すべきである。

そこで、支払いは当事者間のみの抗弁として17条によって手形の被裏書人は害意なき限り、人的抗弁の切断として保護されると解する。


よって、手形の被裏書人は、手形取得に重過失があっても害意がない限り、保護されることになる。


これは、消滅説に立ちながら、手形取得者の保護のため、17条の人的抗弁の切断を適用するという、変則的な川村説というらしいです。

私は、説の名前を知りませんが、この説に立っています。


そのため、たまに採点者に、消滅したのに人的抗弁はおかしいと指摘されます。

川村説は、この点についてどう説明しているかは私も知りません。

論文予想答練商法第2回

2009年05月21日 20時16分02秒 | 商法
今週は土日が仕事で、今日が半日休みのため、論文予想答練商法第2回をやりました。


2問目は見たことがなく、いい問題でした。


ちょっと強引に書いたのですが、理由付けも一応書いたので、それほど減点されないと思います。


新型インフルエンザの感染者がついに東京でも確認されています。

まだまだ電車にはマスク着用の人は少ないですが、私は通勤、帰宅時は着用するようにしています。

それほど厳密な意味での効果は薄いかもしれませんが、あった方が少しでも感染する確率は
減るでしょうから、ないよりはましだと思っています。

論文予想答練商法第1回

2009年05月18日 23時50分16秒 | 商法
論文予想答練商法第1回をやりました。

簡単でしたが、みんなできると思いますので、どうでしょうか。


予想答練のペースがかなりハードです。仕事しながらですと、1週間に4通書くのは、
休みの日に2通ずつ書けるかどうかですが、当然、予習・復習が必要なので、そうなってくると、
かなりのハイペースです。

というのも7月までに終わらせるスケジュールなので、かなり強引なペースなんですね。

本番は7月20日なので、7月第1週で終了でも良かったのでは?と思います。


さて、ようやく会社法100問を回しまして、手形法に入りました。

手形形式や要件をとりあえずこなしました。

手形保証や融通手形のところが書きなれていないので、この当たりを重点にやりながら、
答練も食らいついてやっていこうと思います。

会社法判例百選を電車の中で読もうと思っています。


民訴法もスタ100の第7版を購入しました。もう短答から1週間経ちました。

まだまだ短答の合格点が分かりませんし、自分が合格しているかもわかりませんが、
突き進むしかありません。



松本人志氏が結婚しましたね。
おめでたい話ですが、色々な内容があり素直に喜べませんねぇ。

株券発行会社

2009年05月14日 11時19分18秒 | 商法
平成21年1月5日から株券電子化となったのだが、株券発行会社というのは消滅したのかなぁ?

株券を発行する旨を定款に記載していた上場会社は、自動的に株券発行をしないとすることになるとどっかの記事で読んだ気がするんですが。


とすると、答案において失念株の株主の権利行使の問題で、株券発行会社は発行を遅滞すると株主に対抗できないということはなくなるのかなぁ?


ちょっと不明です。



株券電子化というのは、株券発行会社と不発行会社との区別はやっぱりあるのかな。
株券電子化も株券ですし。
これは多分証券会社との関係で必要な気がします。

よくわからない。

会社法

2009年05月14日 00時50分45秒 | 商法
疲れがたまってて、頭痛とふらつきがありましたが、寝たら回復しました。


ストップウォッチが届きました。
いい感じです。

まだ使い方に慣れていませんが、これで試験の際に時計を厳密に合わせなくてもよくなりました!


今日、辰巳に申し込みに行きました。

論文予想答練は通信で、公開模試は通学で申し込みました。ちょうど試験日に仕事が休みでしたので、ラッキーです。

本試験日はまだ確認できていませんが、仕事なら夏季休暇にして5日間ぐらい休もうかなぁと考え中。


出口調査のページに不具合があったのか、電話で悪戦苦闘の応対していました。


会社法やってます。

発起人の権限のところで、今までは、設立について、法律上、経済上必要な行為としていたのですが、
すっきりしないので、設立に必要な行為に変更することにしました。

昨年の日曜答練商法の先生がおっしゃっていたことです。




問題は、本来設立中の会社と成立後の会社は、別人格なのに、なぜ設立中の発起人の行為が成立後の会社に当然に帰属するのか。


他人に法律効果が帰属するには、代理権が付与されていたり、何らかの権限があるからであり、当然には帰属しないのが普通です。

しかし、発起人は、成立後の会社に権限を付与されたわけでもないのに、なぜ帰属するのか。



そうすると、下記のような感じです。


発起人の権限の範囲は?


設立中の会社は権利能力がないため、発起人が権限に基づいて行った行為は、形式的には
発起人に帰属する。

しかし、設立中の会社が登記して設立すれば、発起人の行為による権利義務は、何ら移転
手続きを経ることなく、法律上当然に成立後の会社に帰属する。

これは、設立中の会社も権利能力なき社団として実在し、発起人がした行為は、実質的に
は設立中の会社に帰属しており、設立すれば実質的同一性を有する成立後の会社に形式的
にも帰属するためである。


そこで、発起人がなした行為による権利義務が設立中の会社に実質的に帰属するためには、
発起人の権限の範囲が問題になる。


発起人は、設立中の会社の機関として行動するため、発起人の権限は、設立中の会社と同
一であると解する。

また、設立中の会社は、設立が目的である。

よって、設立のために必要な行為のみが設立中の会社及び発起人の権限であるというべき
である。

そして、それ以外の行為は、定款に記載した場合にのみ有効になると解する。
(28条2号3号4号)

事業譲渡の株主総会特別決議の欠缺

2008年12月05日 19時10分32秒 | 商法
事業譲渡とは、
ある事業目的のため、組織化され有機的一体として機能する財産の全部または一部を譲渡し、
譲受会社はその全部または一部を承継し、
譲渡会社はその譲渡の限度で競業避止義務を負うもの。


この事業譲渡は、重要なものであるため、467条1項1号、2号、309条2項11号により株主総会の特別決議が必要となる。


しかし、株主総会の特別決議に瑕疵があれば、譲渡の重要性から一般原則により無効となる。

無効となった場合は、誰でも無効主張をなし得る。

相手方も、譲渡会社から無効主張をなし得るまでは不安定な地位になるから、信義則に反するなどの特段の事情がない限り、無効主張をなし得る。

新株発行無効の訴え

2008年12月04日 23時08分05秒 | 商法
有利発行の際に、株主総会特別決議を欠いたら、無効原因になるかという有名論点があります。

この問題が日曜答練第4回に出たのですが、公告について全く触れていませんでした。おかしいなぁ。


第三者に対する有利発行であるのに、株主総会特別決議を経なかったのは、新株発行無効原因となるか?

828条1項2号は、無効原因の明文がない。

新株発行は、多数の利害関係人が発生する。すると、新株発行無効とすると、多数の利害関係人に影響を及ぼすことから、無効原因は限定して解すべき。

すなわち、重要な法令、定款違反の場合にのみ無効原因となる。

では、第三者に対する有利発行の場合、株主総会特別決議の欠缺は、無効原因となるか?

新株発行は、取締役会設置会社では、取締役会の権限であり、業務執行の一環としてなされる。
よって、新株発行は原則として株主の保護を図る必要はない。

さらに、株主の保護を図る必要のある有利発行か否かは、新株発行の資金調達の目的達成し得る限度であるかどうかから決するべき。

有利発行である場合に、株主総会特別決議が必要となる。

この趣旨は、株主の経済的利益の損失、持株比率の低下等の不利益を防止するため。

この場合、株主への通知、公告は不要であるが、通知、公告がなされていれば、株主には差し止めの機会があったのだから、保護不要。

株主の経済的損失は、423条、429条責任や新株取得者の差額払込責任によって保護される。

よって、通知・公告なく、株主総会特別決議を欠いた場合には無効原因になるが、通知・公告があれば、株主総会特別決議を欠いても無効原因にはならない。


このように書いたのですが、有利発行の効力を論じて下さいとコメントされました。

無効原因にならない。よって、通知・公告がなされた場合には、株主総会特別決議を欠いたとしても本件有利発行は有効である。
と書かないとダメだったのかな。

発起人の権限

2008年11月21日 01時25分01秒 | 商法
発起人の権限についてもう少し考えてみます。


発起人の権限をいうとき、設立中の会社の権限も述べるものもありますが、私は同一と解し、発起人の権限のみを論ずる立場を採っています。




まず、同一性説から。

原則として、設立中の会社は本来権利能力を有しないが、設立中であってもその実体は存在し、発起人を機関として行為をなし得る。

よって、設立中の会社は権利能力なき社団と解し、発起人がした行為は、形式的には発起人に帰属し、実質的には設立中の会社に帰属する。

そして、会社が設立すると、形式的にも何ら手続きを要せず、設立前にした発起人の行為は設立後の会社に帰属する。


しかし、発起人がした行為は、発起人がなし得る権限内の行為でなくてはならない。

では、その権限内の行為はいかなるものと解すべきか。


設立中の会社は、発起人を介して行動しうるのであるから、発起人の権限は、設立中の会社の権限と同じと解する。

設立中の会社は、成立を目的とするものであるが、直接的な行為のみとするのでは、設立が困難になる場合もあり得る。

しかし、広く開業準備行為まで及ぶとするのでは、成立を目的とする以上のものになり、妥当でない。

定款に記載する変態設立事項(28条各号)は、会社の財産的基礎を確保し、健全な会社設立を目的とするものである。

そこで、成立のために法律上のみならず事実上、経済上必要な行為まで及ぶと解する。


そして、発起人が権限外の行為をした場合、発起人に帰属し、会社には帰属しないのが原則である。

では、会社は発起人がした権限外の行為を追認し得るか。

28条を規定した趣旨が会社の財産的基礎を確保し、健全な会社設立を目的としたものと解する以上、現物出資を潜脱する行為は追認(民法116条を類推)を認めるべきでない。


もっとも、その後、事後設立を新たに行うのであれば、認められるというべきである。

一方、相手方の保護は、発起人が行った行為は、無権代表行為というべきであるから、民法117条1項を類推し、善意無重過失である限り、相手方が保護され、発起人が責任を負うべきである。

日曜答練商法第3、4回

2008年11月17日 23時08分27秒 | 商法
辰巳の日曜答練商法第3回を先週やりました。


第2問目で、手形の問題なのに、
債務負担、形式的権利移転、実質的権利移転のことをすっかり忘れてて、
なぜか、取得者が手形を取得しているかを論じる前に、手形債務者が人的抗弁の主張をできるかという方向に書いてしまいました。

そう書きながら、人的抗弁の切断となるが、そもそも手形を有効に取得していないとか、順番がむちゃくちゃ矛盾することを書いてしまいました。

融通手形ということに引っ張られてしまいました。

大減点ですね…。


普通に債務者は手形債務を負担するか、負担するなら、手形取得者は権利移転した有効な手形取得者かを論じれば良かったのに。


そうすると、小問2の副社長が手形振出の権限なく、手形を振り出した場合に会社は債務負担するかを書けたと思います。



今週は商法第4回をやりました。

今回の問題も深いですね~。


第1問は、教授の解答と2問とも異なる結論を書いてしまいました。
小問1は、判例の結論を知っていたのですが、内容を覚えていなかったので、同じという風に回答しました。

でも、理由付けはそれほどウソじゃないのでなんとか守れたかなぁ。

358条の検査役の請求に少数株主権とした要件を要求したのは、裁判所と会社に多大な負担が掛かるため、これを制限する必要があるから厳格に解すべき。
よって、申立て要件ではなく、存続要件である。

としました。


これを株主の濫用を防ぐためなら、要件を満たしていなくても認めるべきという方向になるかなぁと思って、あえて書きませんでしたが、上記の理由でも厳しいかもしれません。

辰巳日曜答練商法第1回の答案返却

2008年11月14日 00時55分30秒 | 商法
辰巳の日曜答練商法第1回が返ってきました。


第1問は、発起人の権限の範囲について述べる内容でしたが、私は大失敗をしていました。

小問2問で構成されていました。

どちらにも共通する発起人の権限の範囲内かどうかを論じ、権限の範囲内なら、あるいは、範囲外ならどうするかを問われているのですが、小問1はこれを考慮せず、小問2のみで考慮した答案になってしまいました。

しかし、点数は24点。自分が採点するなら22点かも!?


さて、発起人の権限の範囲内なのに、定款に記載しなかった場合(変態設立事項)の効力はどうなるんでしょうか。

私は、定款に記載なければ健全な会社経営が危ぶまれるから、効力なしとしていましたが、教授の解説では、定款に記載がなくても設立前の会社と設立後の会社は同一であり、設立前の発起人がした行為が権限内であるならば、設立後の会社に効力は帰属するとありました。

つまり、変態設立事項と要求した条文の意味はなく、権限内だから、当然に設立後の会社に帰属するそうです。


で、権限外なら、定款に記載なければ、設立後の会社に帰属しない、と。


前者はこれで正しいのか、ちょっと調べておこうっと。




設立前の会社と設立後の会社は実質的に同一だから、設立前の発起人の行為は、設立後の会社に帰属するというのは、普通のように考えていましたが、大きな事なんですね。


つまり、自分のした法律行為の効果が他人に帰属するのは、例外中の例外であることです。

しかも、自分のした法律行為の時に、効果が帰属するはずの他人はまだ存在していないんです。

なのに、設立後の会社に帰属するということは、大変な事なんです。

なるほど~。