九品人の落書帖

写真をまじえ、身の回りで見聞きしたことを、つれづれなるままに!

大河「青天を衝け」クランクアップ

2021年12月18日 | 日記

 NHKの大河ドラマ「青天を衝け」が終幕を迎える。

 主人公、渋沢栄一の株が一段と高まった一年だった。

 幕末から昭和まで生きて、

 五百以上の事業と六百余の非営利慈善事業にかかわった巨人だった。

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 かつて、作家の城山三郎は、

 渋沢の生き方を、

 知恵を吸収する吸収魔、

 絶えず提案する建白魔、

 人と人とを結びつける結合魔の『三魔』と評した。

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 栄一の子息、渋沢秀雄のエッセーに面白い賄賂の話しもある。

 彼が旧制中学の頃、父に「もし大石内蔵助だったら、吉良に賄賂したかどうか」と。

 渋沢は黙って、しばらく考え込み、

 「多分、贈っただろうね」と答えたという。

 元禄時代の背景を考えれば「浅野家のため・・・」であり、

 彼の『論理と算盤』から導いた判断だったのであろう。

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 渋沢翁の女性関係も調べてみた。

 最初の妻千代を43才で亡くし、後妻に兼子を迎え4男3女をもうけた。

 お妾さんも数多く持ち、その子は30人以上もいたらしい。

 日頃、道徳に口喧しいから、この面では渋沢家の女性たちには格好の材料であった。

 妻の兼子は「父さまは儒教といううまいものをお選びだよ。キリスト教なら大変よ」

 栄一自身も晩年には、「婦人関係以外は、一生を顧みて天地に恥じない」と語っていた。

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 1931年(昭和6年)11月11日 大往生 享年92

 泰徳院殿仁智義譲青淵大居士

     

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