九品人の落書帖

写真をまじえ、身の回りで見聞きしたことを、つれづれなるままに!

雨は降る降る ちんばは濡れる

2021年05月31日 | 書籍

 人間誰しも、歌詞を間違ったまま覚え込んでいることが、ママある。

 故・向田邦子さんがエッセーで書いておられた。

 ご自身は子供の頃、田原坂の歌詞を

  雨は降る降る ちんばは濡れる ~ 

 と、思い込んでいたと告白されていた。

                     

 勿論、“ちんばは濡れる”ではなく“人馬は濡れる”が正しい。

 子供の頃のイメージは、雨の中を足を引きずって退却する武士を想像していた。

 西南の役、田原坂の戦いで負傷した足を布で縛り、槍にすがって落ちのびてゆく。

 この歌を聴くと、可哀そうで泣きそうになった、とも。

                     

 私らの子供の頃は、“ちんば”とか“めくら”という言葉は、日常使われた。

 今では禁止語句である。

 向田さんの上記のようなエッセーも、発売禁止かも?

 

コメント (2)
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