住職日記

光善寺の住職ken-shinが、光善寺での日ぐらしや思いを気ままに綴ります。

大谷本廟にて

2009-11-30 23:12:11 | 日記
今日は、大谷本廟にて、納骨のご縁がありました。
大谷本廟には光善寺の区画があり
親鸞聖人のご廟のそばへの分骨のご案内をしています。
今日は、亡くなられた奥さまの納骨ということで
ご主人と息子さん、ご親戚の方と一緒にお勤めしました。
昼食をご一緒しながらお話を伺うと
子どもの頃の家での報恩講の様子や法事の様子が
今になって思い出されますとおっしゃっておられました。
また、子どもの頃にそういう体験をするということは大切なんですね
ともおっしゃってくださいました。
ご家庭とお寺とがやわらかな関係で繋がっていた時代、
仏事が年中行事としてライフスタイルの中に溶け込んでいたのでしょう。
石見にはまだそれが残っています。
この伝統をなんとか絶やさないように、教化活動のひとつとして
取り組んでいきたいものです。

いつもの風景

2009-11-28 23:05:42 | 日記
今年も境内のイチョウが散り始めました。
光善寺の報恩講が11月22日・23日なので
ちょうど報恩講頃に見ごろを迎えます。
そして、報恩講を終わるのを見届けるかのように
はらはらと散り始めます。
諸行無常の世でありながら
このいつもの風景が今年も見られるということが、有難く思えます。

2歳半になった娘は、イチョウが散る様子を見て
「ピカピカー」
と言います。
あのピュアなまなざしには、イチョウの散る様子も
ピカピカに見えるようです。

高座

2009-11-27 06:57:33 | 日記
25,26日と、隣町のF寺さまの報恩講へお参りしました。
F寺さまでは、昨年からご法話を新調された高座で行っています。
今年は東京からご講師の先生がお見えになって
親鸞聖人のみ教えをお取次ぎされました。
最近では、高座でのお取次ぎをすることがほとんど見かけられせんが
父が若い頃(昭和30年代)、何度か高座でご法話をしたことがあると言っていました。
若かったということもあって、きつかったと言ってました。
黒板に字を書いてわかりやすい話をするという形が最近の流れですが
いわゆる話術だけで引きつけたり、聞かせたりするというのは
ほんとにプロの技だと思います。
なかなか遇い難いご縁に遇わせていただきました。

いいわけ

2009-11-24 23:52:32 | 日記
久しぶりにブログの更新です。
ブログを更新しない理由を考えてみたのですが
「忙しい」
この一言で片づけてしましそうです。
報恩講の用意やら育児やらで、仕事の優先順位を考えると
ブログ更新は確かに下位になるかもしれません。
だけど、

やろうと思えばできたのではないか?
忙しいを言い訳にしてはいないか?

いろんな思いが浮かびます。
あれのせい、これのせい、言い訳してばかりいる自分に気づきます。


    『いいわけ』

    「アト デ」
    「ヒマ ニ ナッタラ」
    「ソノウチ ニ」
    「イソガシイ ノデ」

    いいわけ ばかりして

    やがて
    今年も 暮れそう

伝統

2009-11-03 00:38:49 | 日記
前回のブログに、施設に入られたご夫婦の話を書きました。
その報恩講の際、ご主人から素敵なものを頂いたのです。
施設では時間があるので、こんなものを作ってみました、と。

これです。




よくお仏壇で見かけますが、私には正式な名前がわかりません(どなたかご教授下さい)。
これには下絵があって、それを写して、カッターで細かく切っていって
作るのだそうです。
私は自分では作ることはできないのですが、うちにもほしいなあと
常々思っていたので、本当に嬉しかったです。

「最近はこれを作る人もおらんなったけえなー」

とは、ご主人の言葉です。この方は器用な方で、以前は昔ながらのお飾りや
「五穀盛り」というお供えも作っておられました。
こういう仏事に関する昔ながらのお飾りの技も、だんだん廃れていっています。
お飾りやお供えも、仏さまや故人を敬う気持ちのもの。
少なくなっていくことは残念なことですが
何とかその技や気持ちを後世に伝えていければと思っています。