住職日記

光善寺の住職ken-shinが、光善寺での日ぐらしや思いを気ままに綴ります。

連研修了者のつどい

2010-02-28 21:56:17 | 日記
今日は組内のS寺さまで、連研修了者のつどい
という研修会に参加しました。
連研とは連続研修の略で、本願寺のご門徒さん向けの活動のひとつです。
連研では話し合い法座がメインとなり、日頃の疑問や思いを
皆さんとともに語り合います。
その連研という講座を受講された方々のつどいだったのですが
皆さんの話されることを聞いていると、なかなか率直で、
僧侶の側だと当たり前に思っていることが当たり前でなかったこととして
疑問としてついてこられます。
この「当たり前と思っていること」というものが曲者で
この思いの違いから意識のずれが生じてくるのでしょう。
そうなってしまうと、普段のご法話や何気ない会話が
僧侶側の自己満足で終わってしまう可能性があるのです。
ご法義を「伝える」ことは、難しいのです。

鐘の音

2010-02-27 20:13:11 | 日記
光善寺の鐘楼から見える場所に家が建てられています。
先日上棟式がありました。
この家には若い夫婦と、小学生と保育園に通う
女の子が住むそうです。
この距離ならば、光善寺の鐘の音や行事鐘の音が聞こえます。
この子たちが成長する中で、毎日の生活の中で、
お寺の鐘の音がするのです。
この子たちが大人になって、ふるさとを思い出した時
いつもお寺の鐘の音が聞こえていたなあって
思ってくれたら嬉しいです。
そして、そのことが仏法に遇っていくきっかけになって
くれればいいなと思います。

石見の風景

2010-02-26 16:06:17 | 日記
写真のS寺さまというこのお寺はかつて浄土真宗のお寺でした。
かつて、というのは、すでに宗教法人も解散し
本山からも抹消されているお寺だからです。
石見地方は少子高齢化で人口も減少の一途をたどっているのですが、
寺院も後継者がいなくてこういったお寺が増えています。
このS寺さまは、数年前にはまだ近隣のご住職方で
法座を勤めておられたようですが、とうとう途絶えてしまいました。
境内に立って、在りし日のにぎわいを思っていました。

これも石見の風景の一つなのです。

地場産業

2010-02-24 15:24:05 | 日記
先日お参り行ったお宅のご主人から
「ホームページ、ブログを見ていますよ」
と言われました。思わぬ方が見ておられたので
とても嬉しかったのです。
その方は地元の瓦製造会社にお勤めです。
瓦産業は江津~大田にかけての伝統ある地場産業です。
しかし、社会情勢の変化で瓦が売れなくなり
瓦製造会社の倒産が相次いでいます。
写真の光善寺本堂の瓦は、このご主人がお勤めする会社で
作っていただいたものです。
このような立派なものを作られる技術が失われていくということは
もったいないことだと思います。ご主人は、
「これからは既存の方法では瓦は売れない。
もっといろんなことを考えていかなければいけないでしょう」
とおっしゃいました。
お寺の教化活動も同じようなことがいえるかもしれません。
今までとはまた違ったやり方で試行錯誤していかないと
お寺はおろかご法義さえも廃れていくでしょう。
地場産業と地場信仰。
もっと私もあがいていこうと思います。

昔ながらの

2010-02-23 07:07:37 | 日記
先日お参りに行ったお宅で、昔ながらの食べ物をいただきました。
それが写真のおもちです。
このあたりでは以前、仏事では、おつとめの合間に
このようなおもちが出ていたそうです。
おもちの周りにあんこをつけた「あんころもち」です。
昔の法事は三部経で長かったので、
途中に休憩が入ったのだそうです。
このおもちを作ってくださった奥さんは、若い頃報恩講でも
よく作ったものですよ、とおっしゃっていました。
この日は、2件目のお宅でもおもちが出て(これは塩あんのおもち)
合計で5個おもちをいただきました。
少し往時の様子を偲ばれた気がしました。