毎年受験期が終わると、年度の切り替え作業の整理のときに各高校からいただいたパンフレットも新しいものに切り替えるために処分をしますが、当塾では処分できずに残っているパンフレットがあります。
それは当塾の卒業生が載っているパンフレットです。いままでにも、久喜高校や大宮開成高校、獨協埼玉高校など、いろいろな学校に卒業生を見かけることができましたが、今年は昌平高校のパンフレットに4人の生徒さんが一挙登場していてビックリしました。
その生徒さんたちが登場するきっかけは、もちろん当塾のおかげではなく、本人が高校へ行ってから頑張ったおかげだと思いますが、それでもやはり自分の教え子にこういう形でも再会できることは、とても嬉しいことです。
当塾は個人が行っている小さな塾ですから、何百人という規模で生徒がいるわけではありません。にもかかわらず、1冊のパンフレットの中に4人も卒業生が載っていること、これは送り出した側としてはちょっとした自慢でもあります。
以前、塾が主催したミニ学校説明会にお越しいただいた某私立高校の先生が、現在の当塾の生徒さんに向かって「幸彩の生徒は高校に来てからよく伸びる」といってくださったことがあります。もちろん全員ではないと思いますし、リップサービスなんだろうなと思いますが、それでもそう言ってくださる先生がいることが何より嬉しいことでした。
生徒さんを預かる立場としては「高校に合格させたから、はい、終わり」ではなく、「生徒さんの一生はこれからも続くんだ」という気持ちで日々の授業に取り組んでいます。高校受験ですべてが終わるのではなく、高校へ行ってからも生徒さんの人生は続くわけですから、その続いていく人生に向けて何が残せるかを考えながら日々を送っています。
そうはいっても、中学時代はなかなか言うことを聞いてくれない生徒さんもいます。しっかりと結果を残してあげられないこともあります。でも、5年・10年たったときに、「あぁ、あの時、塾の先生が言っていたのは、こういうことなんだな」と思ってもらえたら、一端の教育者としては成功だと思います。だからといって塾ですから目の前の現実(特に成績)を無視するわけにはいきませんので、そのあたりのバランスを取りながら、教室を運営していきたいと考えています。
私もこの仕事を始めて22年になります。最初の中3はもう37歳、良きお父さんやお母さんになっていることでしょう。いつか「お母さんの中学のときの塾の先生にね、こんな人がいてね…」と言われることがあったら、この仕事をやっていてこれほどうれしいことはないと思います。
さて、明日からもいまの中学生の皆さんと一緒に頑張っていきますか!