9/23、塾と教育社主催の秋季セミナーに参加。当日、当塾は授業日に当たっていたので途中で中座したが、それでも参加したかいがあったと思うセミナーだった。
「噛めば噛むほど味が出る」という言葉があるが、このようなセミナーに参加してみると、そのことを改めて実感する。テーマによっては、以前に聞いたことがある内容もあるのだが、それでも聞くたびに発見があるのがおもしろい。もちろん講演する先生方の工夫によるところが大きいのだろうが、そのときにこちら(聞き手)の状況によっても、受け取り方が違ってくるからだともいえる。
浅い話では、たとえこちらの状況が変わっていても、「なんだ、また同じ話しか」となってしまうのかもしれないが、深い話だと「前にも聞いたことがあるけれど、今回もまた新しい発見があったぞ」となるのかもしれない。同じ話を繰り返し聞いても、そのたびに新しい発見がある、噛めば噛むほど味が出る、そんな感じだといえる。
今日はMBAの中土井先生や、マザーカレッジの江藤先生の話を聞いていて、そのように感じた。以前に聞いたことがあっても、そのときの教室の状況やこちらの考えによって、味わえるものが違う、そのように思う。
中にはこのような講演を「一度聞いたし、前にも聞いたことがあるし…」ということで、同じ内容の話を避けてしまう人もいるように思う。もちろん、話し手が浅い話しかしなかったらそのとおりなのだろう。だが、もしかしたら同じ話でも、たとえ一度聞いたことがあったとしても、改めて聞いてみる、それくらいの余裕があれば、もしかしたら以前とは違ったことに気づくのではないかと思う。
これは生徒さんが受ける授業においても同じことがいえると思う。塾での授業が学校よりも先行したり、そのまた逆ということもある。そういうときに「一回やったから、聞かなくていいや」となってしまうようでは、やはりもったいないと思う。同じ内容を二度も聞けるなんて、本当は贅沢だとさえ思う。一度聞いた内容でも、また別の角度から説明されれば、また別の人が説明すれば、また新しい発見があるかもしれない。「今日も新しい発見をしてやる!」それくらいの意気込みで授業に臨む人であって欲しいなと思う。
実際にそういう心がけができている人は、たとえ同じ内容を一度やっていたとしても、授業のたびに新しい発見をし成長していくのだと思う。また、一度目では理解できなかったことも、二度目で理解できるということもあるかもしれない。だからこその二度目である。
授業をやる側も、噛めば噛むほど味が出る授業になる工夫も必要なのは当然だ。その上で、生徒の皆さんにも、二度目・三度目の授業での発見を楽しむ心構えで臨んでほしいと思う。