幸彩学習塾 オフィシャルブログ

埼玉県久喜市にある幸彩学習塾のオフィシャルブログです。
日々の塾での出来事を綴ります。

水面下の動きに注目すること

2015年11月14日 21時07分25秒 | 日記・エッセイ・コラム
昨日の変わらないようで変わるもの」という記事の中で、
教科書の小改訂に触れましたが、
もうひとつ、「変わらないようで変わるもの」があります。
それは、埼玉県の中学校における進路指導のあり方です。

一昨日の岩佐教育研究所の岩佐先生との勉強会で再確認したことですが、
この変化はジワリと埼玉の入試に大きな変化を与える気配を感じています。

事の発端は、埼玉県教育委員会は7月1日に、中学校で進路指導を担当する先生方を集めて、
中学校の進路指導について、これまでと大きく変わる内容を伝達したことにはじまります。

その内容とは、
「中学校の先生による私立高校の訪問と情報の収集」
「偏差値を活用した進路指導」
「公的テストへの偏差値の掲載」

などです。

埼玉発で偏差値を入試から追放したことを考えると、
実は大きな方針の転換、そのようにもいえます。

これらは、これからの中学校における進路指導に、
少なからず大きな影響を与える話ではありますが、
入試制度そのものが変わるわけではないので、世間の注目はそれほど大きくありません。

ただ、これが着実に実行されると、今と入試制度とは変わらないものの、
入試で志望校を決めるまでのプロセスが変わってくるように思います。
そのことに注目し、塾としても、塾運営や生徒・保護者の皆さんに与える
いろいろな影響を洗い出していくべきですが、
制度が変わったのに比べると、動きはなかなか鈍いようにも思えます。

この話を最初に知ったのは、7月のとある学校の説明会の場だったと思います。
それ以来、当塾ではこの方針転換が与える影響を考えてきましたが、
まだそのあたりの動きが鈍いのが少々気になるところです。

こういった変化は、入試制度を変えるといった大きな変更ではないので、
地下にもぐった水面下の動きともいえると思います。
表面的なことや、大きな出来事だけを追って行ってもよいのかもしれませんが、
もう少しアンテナを張って水面下の動きをとらえると、
次に何が来るのかが予想でき、早めに対策を立てることも可能です。

当塾はNPO埼玉教育ネットを通じて、岩佐教育研究所の岩佐先生や
UPテスト理事長の梅野先生など、埼玉の入試を研究している先生方から
直接こういった変化についてお聞きできるので、特に敏感なのかもしれませんが、
水面下の動きを知っていくことで、変化に対応した
しっかりとした対策を立てていくこともできるように思います。

ものごとは表面に出てくるまでに時間がかかります。
表面に出てきてからでは、その内容は確定してしまっているため、変化についていくしかありません。
しかし、表面に出る前の段階で気づくことができたなら、
その変化にいち早く対応し、変化を先取りし、一歩リードすることもできると思います。

考えてみれば、私たちの仕事は生徒さんの変化に気づく仕事でもあります。
表面にはまだ表れていないさまざまな生徒さんの変化、
それをしっかりと読み取って先手を打ったり、対策を立てたりということが
重要な仕事といえると思います。

水面下の動きにアンテナを張る習慣、
それは制度の変更などを早く読み取るということだけでなく、
生徒さんの変化に気づくという意味でも、
教育に携わる人間が持つべき感性の1つなのかもしれません。
コメント
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