箱庭を騙る檻の中の書庫

漫画や小説、音楽などに対する主観的感想。
最近偏り気味です。

狂い咲きの花 [5] : 水月 博士

2006-11-12 23:43:02 | 漫画[少女]
Wings にて連載終了。

今巻にて完結。なんというか…ぶっ飛んだ;

4巻ラストにて土の中から復活した艮の登場から始まり、
正気を取り戻した犬神と艮が行動を共にすることとなる。

一方、ゴールドはこの世界を壊そうと目論み、神の国へ足を踏み入れる。
ここでいきなり『神』=『異星の人間』てどゆこと…_| ̄|○
流石に驚いたというかなんというか…唐突感は否めなかったな;

いきなり現れた光に破壊される街。突如出現した扉から現れた化物により惨殺される人々。
追い詰められた鬼火は、なおのために時間を稼ぐため命を落とし、
なおは化物に殺されるよりも自ら命を絶つ道を選ぶ。
そのなおの姿を目の当たりにしながらも間に合わなかった艮と、
艮の姿を見て微笑みながら息を引き取ったなおが切なかった。

また、重症を負っている正人もゴールドを止めるべく、神の国へと向かう。
そこで出会った一人の少女。彼女は正人に「この世界(異星の科学者達が作った紙の国)を壊して」と頼む。
ボロボロになりつつもゴールドに深手を負わせた正人は、彼女の願い通り
世界を壊すことにする。
崩壊していく世界で、足場が崩れ落ちそうになった正人のもとに駆けつけ、その手を掴んだのは艮だった。

艮と正人、そして犬神の元に、ゴールドが現れる。(わぉ)
が、少女の力か、彼は崩壊する世界の破片に次々に貫かれていく。
父親であるゴールドに向けた「ならなんでこだわるよ」の言葉とそのときの歪な表情。
艮でもあんな表情をするのかとびっくりした。
いつもストイックで、笑うときも「ふっ」と自嘲気味だったり、子供みたいに大笑いしてたのにと。

やがて、ゴールドの姿が完全に消え失せたとき、犬神も足場を失い、
正人も息絶えてしまっていた。
ゴールドに殺されかかっていた少女は、艮に扉を探すよう頼む。

この星に時間がねじれている所がある。
そこへ入ると過去へ戻れる。
でも歴史の流れは容易には変わらないから、今と違う道を行かなきゃ
何度戻っても同じことが繰り返される。


こらまた唐突な…!_| ̄|○|||
まぁ、よいや(←投げた)。

やがて少女も息絶える。ここにきて随分と死亡率が高いな。
世界の崩壊が激しさを増す中、半分諦めている艮だったが
自らの足場も崩れ落下する途中で扉を見つける。
過去へと戻れる扉を。

扉に入り暗闇を抜け、目を開ければそこは…11年前。
艮が正人の姉を殺そうとした、まさにその瞬間だった。

彼女を殺したからこそ正人に出会い、一族を裏切り逃亡し、
なおを拾って三人で生活を共にするようになり…

 ゴールドに見つかり、散々傷付いて辛い思いをして、
 大切なものを失い、目の前でなおと正人を喪うこととなる。


艮は彼女を殺さず、正人たちと別の道を歩むことにする。
ゴールドを屠り、兄である陽炎の後押しもあり、自らが一族の長となった艮。

時は過ぎ、血は繋がっていないが仲のよい家族と生活するなおと
彼女が大切に思っていた陽炎と鬼火が1瞬の邂逅を果たす。
また、艮のみが知っている、かつての11年後の世界で死んだ人々も
それぞれが幸せな生活を送っていた。

そして、なによりも強い絆で結ばれていた正人と艮も1瞬の邂逅を果たすが、
彼らの道はもう二度と交わらることはなかった。

…なんか、こうするしかなかったと分かっていても切ないラストだなぁ;
艮と正人となおの三人の絆が続いて欲しかった気もする。

随所にギャグシーンが盛り込まれていたり、会話がとても楽しかったり
死んだと思ってた鬼の皆さんがなかなかしぶとくて「また出てきたよ生きてたよ」という状況に
いい加減慣れちゃったりしましたが
(ぉ
艮のかっこよさに惚れ惚れした作品だったの一言に尽きるかな。(←それだけかぃ)

最後の異星設定は置いといて こういうジャンルの作品を読むことは滅多にないので、
なかなかに楽しめた。
1巻とか2巻とかの幸せが三人に続いて欲しかったというのが正直なところだが、
最後に牡丹姐さんが見れたからまぁよいか。(ぇえ)


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