傷が浮かび上がったままの顔で、じっと正面を見据えるXANXUSと
猛々しく牙を剥いた天空嵐ライガーが、画面を二分している表紙の今号。
XANXUSは黒を、ベスターは白の色調が協調され、見事な対比となっています。
さて本編。
オルゲルト:『二種の属性を持つアニマル匣兵器など聞いたことがない!!』
ジル:『くだらねェ三文トリックだ』 『タネはぜってーある』
驚愕するオルゲルトに対し、さすがにジルは冷静です。
そんな二人を他所に、『ベスター』と声をかけるXANXUSは、
たちまち伏せの姿勢を取ったベスターを匣に納めます。
猫科の動物も、ちゃんと伏せをすることにビックリしました。
このコマのベスターはちょっと怖くて、「鵺(ぬえ)」を彷彿と
させたなんて言ってませんよ、言ってません。
変わらず椅子に腰掛け、机に足を乗せたままのXANXUSからは
ジルの嵐攻撃のダメージは窺えません。スゴイ回復力です。
XANXUS:『次にこいつが開匣された時が』 『てめーらの最後だ』
睨みつけながらのXANXUSの言葉に押し黙るジルとオルゲルト。
XANXUS:『だが死に様ぐらい選ばせてやる』 『楽に死にたければ 白蘭のカスをここへ呼べ』
誰に対しても、もちろん白蘭であっても、カス呼ばわりするのは彼らしいです。
XANXUSの言葉は意外だったのでしょうか、ジルとオルゲルトは
少なからず衝撃を受けているようです。
それにしても、XANXUSにとって、ジルとオルゲルトが死ぬのは決定事項なのですね。
匣を肘掛部分に置き、腕を組み目を閉じたXANXUSは、ズル…と深く椅子にもたれかかります。
それをみているジル。彼も椅子に腰掛け、足を組んだままです。
ジル:『おいおいおいおい』 『随分 調子にのってんじゃん』
(バーカが 余裕ぶっこいて匣兵器を閉じたのが運のつきだ)
『よーく考えてみろ』 『わざわざお前ごときに 白蘭様がお動きになると思うのか?』
王子であっても、白蘭に対してはこれでもかと敬語を使用するのですね。
笑いながらのその言葉に、左目だけを開け、ジルを見るXANXUS。
ジル:『…と言いたいところだが』 『お前は運のいい男だ』
『ちょうど白蘭様への定時報告の時間だ』
オルゲルトがスゥっと位置を移動し、XANXUSの視界からジルの姿を隠します。
その後ろで、ククク…と指を動かしすジル。それに伴い、嵐コウモリが移動を開始します。
ジル:(しししっ 嵐コウモリで360°全包囲完了♪)
『もちろん 話す内容は――』
ジルが、リングを嵌めた右手をギュッと握りこんだ瞬間。
ジル:『おまえの死についてだ!!!』
一斉に攻撃を繰り出す嵐コウモリ。
その攻撃が先ずぶつかったであろう城が、音を立てて瓦礫と化していきます。
激しい土煙にかき消されるXANXUSの姿に向かい、狂喜の叫びをあげるジル。
ジル:『あ゛は~最速最大炎圧だ!!』 『気づいた時にはもう遅い…』
『!!』
突如上がったドウッという音と、まるで大砲の弾道のような激しい炎の帯。
XANXUSを包囲していた嵐コウモリが、あっという間に次々消されていきます。
XANXUS:『何が遅ーんだ?』
そこには、二丁の銃を構え、ジルを見据えるXANXUSの姿がありました。
ジル:『なあ゛!?』 『俺の嵐コウモリが!!』
オルゲルト:『匣兵器を使わずして』 『これほどの戦闘力を!!』
オルゲルト:(噂通りだ…
この迫力…あの面構え…似ている…たぐいまれなる戦闘力と
憤怒の炎により 裏社会を恐怖で束ねた伝説の男…
ボンゴレⅡ世(セコーンド)に!!)
…またかと思われるかもしれませんが、敢えてツッコんでおきます。
どこの噂ですか;
百歩譲って、オルゲルトの知る噂が、XANXUSの迫力や面構えに関する
ものだとしても、何故ボンゴレⅡ世のことまでそんなに詳しいのでしょうか。
それにしてもボンゴレⅡ世は、XANXUSよりも服装がきちんとしている分
より精悍に見えますが、眉や目など、顔の造りは本当にそっくりです。
XANXUSがボンゴレの血を引いていないことは明言されていますが、
ボンゴレの血統であるⅡ世にそっくりで、憤怒の炎が使えて、
超直感のようなものも保持しているとなると、そんな赤の他人が居るのかと
少々複雑な気持ちになります。
とはいえ、やはりXANXUSは、ボンゴレの血統ではないというポジションの方が
個人的には面白いかなと思っています(笑)。
XANXUS:『……交渉決裂だな……』 『それ相応の死をくれてやる』
匣を手に取り、リングに炎を灯すXANXUS。
それを見て、さすがのジルも身の危険を感じたようです。
ジル:『オルゲルト なーにつっ立ってんだ!!』 『さっさと体張って盾になれよ!!』
オルゲルト:『無論です!!』
生まれ付いての王子と、元来彼に仕える執事らしい会話ですね。
そして、オルゲルトが開匣したのは雨ペリカン(ペリカーノ・ディ・ピオッジャ)。
出したと同時に繰り出した技は最大防御!しかし。
XANXUS:『笑止』
ちょっと違和感のある物言いではありますが、そんなことは些細なことです。
リングを匣に嵌めるXANXUS。それを見て驚くオルゲルト。
オルゲルト:(炎が 混ざっている!!)
彼の説明によると、大空のリングの炎だけでなく、XANXUSが生まれつき手に宿していた
という憤怒の炎までもが、匣内に混入しているのだそうです。
従って、純粋な一属性の天空ライオンではなく、二つの属性を持つ天空嵐ライガーが
現れるということのようですね。
オルゲルト:(謎の多い大空属性だが これなら説明もつく)
XANXUSが生まれつき憤怒の炎を手に宿していたことまで
ご存知なのですね。
それだけXANXUSは有名であり、憤怒の炎にまつわる事柄も
マフィア界で知れ渡っているのだと捉えてよいものか悩みます。
それともこれも、ミルフィオーレの情報網の強さ故なのでしょうか。
そして、XANXUSのリングは大空のリングだそうです。
彼の持つ憤怒の炎が、性質的には嵐属性であるということなのか、
それとも、大空の炎と憤怒の炎が混ざった結果が、たまたま
天空嵐ライガーを生んだということなのでしょうか。
今回現れたのは、予めライガーの姿をとったベスターでした。
『GAOOO!!』という咆哮と共に、あっという間に雨ペリカンの動きが止まります。
オルゲルト:(石化は…大空の属性による城との調和…)
石化した傍からボロボロと崩れていく嵐ペリカン。
オルゲルト:(そして その直後に襲うのは嵐属性の…破壊!!!)
雨ペリカンと共にオルゲルトも石化し、一瞬の後に体が崩れ去りました。
嵐属性の特徴は、結局『破壊』に修正されたのでしょうか?
石化は、大空属性により城と調和した結果なのですね。
イメージ的には、調和というよりも性質のコピーといったところでしょうか。
ジル:『!!』 『あ…足が…!!』
ベスターの攻撃は、オルゲルトの背後に居たジルにも及んでいたようです。
足の先からふくらはぎまで石化してきた足を見、『固まってきた!!』と
恐怖のあまり椅子から立ち上がったジルに、静かに声をかけるXANXUS。
XANXUS:『おい ドカス』 『王子は座したまま 戦うんじゃなかったのか?』
ジル:『くっ』
(ム…ムリだ!!勝ち目がねえ!!)
椅子に座ったまま勝負では、完全にジルの負けですね(笑)。
段々と石化が進む自分の体に、引きつった笑みのまま固まったジルは
なんとかこの場を切り抜けようとします。
ジル:『おっ』 『落ち着け!!白蘭様と話をつけてやる!!』
『お前の望みはわかってるんだ!!』
『お前が欲しいのは』 『ボンゴレボスの座なんだろ!?』
その言葉に、ピク…と反応するXANXUSに、ジルは畳み掛けるように言葉を続けます。
ジル:『お前 沢田綱吉のこと 憎くてしょーがないんだろ? だから今は亡き9代目直属なんて謳ってる!!』
『そりゃそーだ!! ボンゴレ10代目の座を奪われたんだからな!!』
9代目、亡くなってるのですね!?
ツナたちがこの時代に来たときには安否不明だったかと思います。
ツナがボンゴレの継承の儀式を行なった後に、歴代ボンゴレボスと共に
9代目の姿もあったことから、もしやという伏線はありましたが、
ここで明言されるとは思ってもいませんでした。
命乞いに必死なのでしょう、いつになく饒舌なジルは更に続けます。
ジル:『オレの力をもってすれば』 『憎き沢田を倒し お前がボンゴレのボスになれるぜ!!』
『正確には ミルフィオーレ ボンゴレ支部だ!!』
『オレが白蘭様に お前をミルフィオーレ幹部として迎えるよう とりはからってやる!!』
ボンゴレ支部というのは、ちょっと違う気がしますが。
どちらかというと、今のホワイトスペルとブラックスペルといった分類ですよね。
言うなれば、ボンゴレ部隊という感じでしょうか。
ジルの言葉をじっと聞いているXANXUS。
恐ろしいほど、ジルから視線を外しません。
それに気付いているのかいないのか、ジルは笑いながら話し続けます。
ジル:『白蘭様は寛大な方だ!!』
『沢田綱吉を倒した後は 今のボンゴレと同等!』
『いや それ以上の戦力を手に入れることも夢じゃねーぜ』
『ししし どーだ!!』 『最高だろ!!』
言い換えればそれはジルのではなく、白蘭の力なのですよね。
と、蔑むように目を細めたXANXUSが返した答えは『ドカスが』でした。
XANXUS:『オレが欲しいのは 最強のボンゴレだけだ』『カスの下につくなど よりヘドがでる』
ジル:『な…』 『あ゛…?』
胸の辺りまで石化が進んでるジルは、XANXUSの言葉にまたも笑顔が引きつります。
XANXUS:『10年前の沢田綱吉を生かしているのも殺せねえからじゃねぇ』
『ボンゴレファミリーは 最強でなくてはならないからだ』
ジル:(・・・?)
さすがに笑みは引っ込みましたが、冷汗を浮かべたまま疑問符を浮かべるジル。
XANXUS:『内部にどのような抗争があろうと 外部のドカスによる攻撃を受けた非常時においては』
『ボンゴレは常に――』
キュアアという音を立て、銃に圧縮されていく憤怒の炎。
それを見つめたまま、ついに顔まで石化したジル目掛け発射するXANXUS。
『一つ!!』
場所は違えど、今のこの時に共に闘っているヴァリアーとツナ、そして
守護者全員の顔が一同に並んだところで、ジルが粉砕されて以下次号!!
まるで最終回のような…などとは縁起でもないので口には出せませんが。
それにしても、スクアーロたちだけでなくXANXUSも、10年前からツナたちが
来ていることを、ちゃんと把握していたのですね。
ここに来て、XANXUSもやはり10年という歳月を歩んできたんだなと
実感しました。
確かに、元々ボンゴレ大好きではありましたし、なにより内部抗争を引き起こした
張本人ではありますが、誰かを信頼するということを覚えたのではないかなと。
ボンゴレファミリーが最強であるために、ツナの力が必要だと
暗に認めているようなのが嬉しかったです。
自分を打ち負かす程の強さを持った相手ですから、ボンゴレを守るためには
共闘するのが一番ですよね。
XANXUSが拒まれたのは、7つの完全なボンゴレリングが揃ったときに
新たなるボンゴレの血統に与えられる『大いなる力』だと思っていましたが、
もしかしたらボンゴレリング自体も、正統後継者にしか扱えないのかな?
そして今更ですが、ランボと了平、そして骸はこれからも入れ替わらないのでしょうか。
説明セリフが多かった今話。
結局、ジルの口から白蘭始めミルフィオーレの謎などは出てこないまま、
彼は粉砕されてしまいました;
死んだはずのジルやオルゲルトが登場した理由も不明なままです。
大空属性については謎が多いということですので、今後も
いろんな可能性が出てきそうなのは楽しみです。
スクアーロやレヴィ、ルッスーリアの安否や、ベルとフランの今後の行動などが
気になりますが、そろそろツナサイドにも場面が飛びそうですね。
なにはともあれ、次回も楽しみです!
猛々しく牙を剥いた天空嵐ライガーが、画面を二分している表紙の今号。
XANXUSは黒を、ベスターは白の色調が協調され、見事な対比となっています。
さて本編。
オルゲルト:『二種の属性を持つアニマル匣兵器など聞いたことがない!!』
ジル:『くだらねェ三文トリックだ』 『タネはぜってーある』
驚愕するオルゲルトに対し、さすがにジルは冷静です。
そんな二人を他所に、『ベスター』と声をかけるXANXUSは、
たちまち伏せの姿勢を取ったベスターを匣に納めます。
猫科の動物も、ちゃんと伏せをすることにビックリしました。
このコマのベスターはちょっと怖くて、「鵺(ぬえ)」を彷彿と
させたなんて言ってませんよ、言ってません。
変わらず椅子に腰掛け、机に足を乗せたままのXANXUSからは
ジルの嵐攻撃のダメージは窺えません。スゴイ回復力です。
XANXUS:『次にこいつが開匣された時が』 『てめーらの最後だ』
睨みつけながらのXANXUSの言葉に押し黙るジルとオルゲルト。
XANXUS:『だが死に様ぐらい選ばせてやる』 『楽に死にたければ 白蘭のカスをここへ呼べ』
誰に対しても、もちろん白蘭であっても、カス呼ばわりするのは彼らしいです。
XANXUSの言葉は意外だったのでしょうか、ジルとオルゲルトは
少なからず衝撃を受けているようです。
それにしても、XANXUSにとって、ジルとオルゲルトが死ぬのは決定事項なのですね。
匣を肘掛部分に置き、腕を組み目を閉じたXANXUSは、ズル…と深く椅子にもたれかかります。
それをみているジル。彼も椅子に腰掛け、足を組んだままです。
ジル:『おいおいおいおい』 『随分 調子にのってんじゃん』
(バーカが 余裕ぶっこいて匣兵器を閉じたのが運のつきだ)
『よーく考えてみろ』 『わざわざお前ごときに 白蘭様がお動きになると思うのか?』
王子であっても、白蘭に対してはこれでもかと敬語を使用するのですね。
笑いながらのその言葉に、左目だけを開け、ジルを見るXANXUS。
ジル:『…と言いたいところだが』 『お前は運のいい男だ』
『ちょうど白蘭様への定時報告の時間だ』
オルゲルトがスゥっと位置を移動し、XANXUSの視界からジルの姿を隠します。
その後ろで、ククク…と指を動かしすジル。それに伴い、嵐コウモリが移動を開始します。
ジル:(しししっ 嵐コウモリで360°全包囲完了♪)
『もちろん 話す内容は――』
ジルが、リングを嵌めた右手をギュッと握りこんだ瞬間。
ジル:『おまえの死についてだ!!!』
一斉に攻撃を繰り出す嵐コウモリ。
その攻撃が先ずぶつかったであろう城が、音を立てて瓦礫と化していきます。
激しい土煙にかき消されるXANXUSの姿に向かい、狂喜の叫びをあげるジル。
ジル:『あ゛は~最速最大炎圧だ!!』 『気づいた時にはもう遅い…』
『!!』
突如上がったドウッという音と、まるで大砲の弾道のような激しい炎の帯。
XANXUSを包囲していた嵐コウモリが、あっという間に次々消されていきます。
XANXUS:『何が遅ーんだ?』
そこには、二丁の銃を構え、ジルを見据えるXANXUSの姿がありました。
ジル:『なあ゛!?』 『俺の嵐コウモリが!!』
オルゲルト:『匣兵器を使わずして』 『これほどの戦闘力を!!』
オルゲルト:(噂通りだ…
この迫力…あの面構え…似ている…たぐいまれなる戦闘力と
憤怒の炎により 裏社会を恐怖で束ねた伝説の男…
ボンゴレⅡ世(セコーンド)に!!)
…またかと思われるかもしれませんが、敢えてツッコんでおきます。
どこの噂ですか;
百歩譲って、オルゲルトの知る噂が、XANXUSの迫力や面構えに関する
ものだとしても、何故ボンゴレⅡ世のことまでそんなに詳しいのでしょうか。
それにしてもボンゴレⅡ世は、XANXUSよりも服装がきちんとしている分
より精悍に見えますが、眉や目など、顔の造りは本当にそっくりです。
XANXUSがボンゴレの血を引いていないことは明言されていますが、
ボンゴレの血統であるⅡ世にそっくりで、憤怒の炎が使えて、
超直感のようなものも保持しているとなると、そんな赤の他人が居るのかと
少々複雑な気持ちになります。
とはいえ、やはりXANXUSは、ボンゴレの血統ではないというポジションの方が
個人的には面白いかなと思っています(笑)。
XANXUS:『……交渉決裂だな……』 『それ相応の死をくれてやる』
匣を手に取り、リングに炎を灯すXANXUS。
それを見て、さすがのジルも身の危険を感じたようです。
ジル:『オルゲルト なーにつっ立ってんだ!!』 『さっさと体張って盾になれよ!!』
オルゲルト:『無論です!!』
生まれ付いての王子と、元来彼に仕える執事らしい会話ですね。
そして、オルゲルトが開匣したのは雨ペリカン(ペリカーノ・ディ・ピオッジャ)。
出したと同時に繰り出した技は最大防御!しかし。
XANXUS:『笑止』
ちょっと違和感のある物言いではありますが、そんなことは些細なことです。
リングを匣に嵌めるXANXUS。それを見て驚くオルゲルト。
オルゲルト:(炎が 混ざっている!!)
彼の説明によると、大空のリングの炎だけでなく、XANXUSが生まれつき手に宿していた
という憤怒の炎までもが、匣内に混入しているのだそうです。
従って、純粋な一属性の天空ライオンではなく、二つの属性を持つ天空嵐ライガーが
現れるということのようですね。
オルゲルト:(謎の多い大空属性だが これなら説明もつく)
XANXUSが生まれつき憤怒の炎を手に宿していたことまで
ご存知なのですね。
それだけXANXUSは有名であり、憤怒の炎にまつわる事柄も
マフィア界で知れ渡っているのだと捉えてよいものか悩みます。
それともこれも、ミルフィオーレの情報網の強さ故なのでしょうか。
そして、XANXUSのリングは大空のリングだそうです。
彼の持つ憤怒の炎が、性質的には嵐属性であるということなのか、
それとも、大空の炎と憤怒の炎が混ざった結果が、たまたま
天空嵐ライガーを生んだということなのでしょうか。
今回現れたのは、予めライガーの姿をとったベスターでした。
『GAOOO!!』という咆哮と共に、あっという間に雨ペリカンの動きが止まります。
オルゲルト:(石化は…大空の属性による城との調和…)
石化した傍からボロボロと崩れていく嵐ペリカン。
オルゲルト:(そして その直後に襲うのは嵐属性の…破壊!!!)
雨ペリカンと共にオルゲルトも石化し、一瞬の後に体が崩れ去りました。
嵐属性の特徴は、結局『破壊』に修正されたのでしょうか?
石化は、大空属性により城と調和した結果なのですね。
イメージ的には、調和というよりも性質のコピーといったところでしょうか。
ジル:『!!』 『あ…足が…!!』
ベスターの攻撃は、オルゲルトの背後に居たジルにも及んでいたようです。
足の先からふくらはぎまで石化してきた足を見、『固まってきた!!』と
恐怖のあまり椅子から立ち上がったジルに、静かに声をかけるXANXUS。
XANXUS:『おい ドカス』 『王子は座したまま 戦うんじゃなかったのか?』
ジル:『くっ』
(ム…ムリだ!!勝ち目がねえ!!)
椅子に座ったまま勝負では、完全にジルの負けですね(笑)。
段々と石化が進む自分の体に、引きつった笑みのまま固まったジルは
なんとかこの場を切り抜けようとします。
ジル:『おっ』 『落ち着け!!白蘭様と話をつけてやる!!』
『お前の望みはわかってるんだ!!』
『お前が欲しいのは』 『ボンゴレボスの座なんだろ!?』
その言葉に、ピク…と反応するXANXUSに、ジルは畳み掛けるように言葉を続けます。
ジル:『お前 沢田綱吉のこと 憎くてしょーがないんだろ? だから今は亡き9代目直属なんて謳ってる!!』
『そりゃそーだ!! ボンゴレ10代目の座を奪われたんだからな!!』
9代目、亡くなってるのですね!?
ツナたちがこの時代に来たときには安否不明だったかと思います。
ツナがボンゴレの継承の儀式を行なった後に、歴代ボンゴレボスと共に
9代目の姿もあったことから、もしやという伏線はありましたが、
ここで明言されるとは思ってもいませんでした。
命乞いに必死なのでしょう、いつになく饒舌なジルは更に続けます。
ジル:『オレの力をもってすれば』 『憎き沢田を倒し お前がボンゴレのボスになれるぜ!!』
『正確には ミルフィオーレ ボンゴレ支部だ!!』
『オレが白蘭様に お前をミルフィオーレ幹部として迎えるよう とりはからってやる!!』
ボンゴレ支部というのは、ちょっと違う気がしますが。
どちらかというと、今のホワイトスペルとブラックスペルといった分類ですよね。
言うなれば、ボンゴレ部隊という感じでしょうか。
ジルの言葉をじっと聞いているXANXUS。
恐ろしいほど、ジルから視線を外しません。
それに気付いているのかいないのか、ジルは笑いながら話し続けます。
ジル:『白蘭様は寛大な方だ!!』
『沢田綱吉を倒した後は 今のボンゴレと同等!』
『いや それ以上の戦力を手に入れることも夢じゃねーぜ』
『ししし どーだ!!』 『最高だろ!!』
言い換えればそれはジルのではなく、白蘭の力なのですよね。
と、蔑むように目を細めたXANXUSが返した答えは『ドカスが』でした。
XANXUS:『オレが欲しいのは 最強のボンゴレだけだ』『カスの下につくなど よりヘドがでる』
ジル:『な…』 『あ゛…?』
胸の辺りまで石化が進んでるジルは、XANXUSの言葉にまたも笑顔が引きつります。
XANXUS:『10年前の沢田綱吉を生かしているのも殺せねえからじゃねぇ』
『ボンゴレファミリーは 最強でなくてはならないからだ』
ジル:(・・・?)
さすがに笑みは引っ込みましたが、冷汗を浮かべたまま疑問符を浮かべるジル。
XANXUS:『内部にどのような抗争があろうと 外部のドカスによる攻撃を受けた非常時においては』
『ボンゴレは常に――』
キュアアという音を立て、銃に圧縮されていく憤怒の炎。
それを見つめたまま、ついに顔まで石化したジル目掛け発射するXANXUS。
『一つ!!』
場所は違えど、今のこの時に共に闘っているヴァリアーとツナ、そして
守護者全員の顔が一同に並んだところで、ジルが粉砕されて以下次号!!
まるで最終回のような…などとは縁起でもないので口には出せませんが。
それにしても、スクアーロたちだけでなくXANXUSも、10年前からツナたちが
来ていることを、ちゃんと把握していたのですね。
ここに来て、XANXUSもやはり10年という歳月を歩んできたんだなと
実感しました。
確かに、元々ボンゴレ大好きではありましたし、なにより内部抗争を引き起こした
張本人ではありますが、誰かを信頼するということを覚えたのではないかなと。
ボンゴレファミリーが最強であるために、ツナの力が必要だと
暗に認めているようなのが嬉しかったです。
自分を打ち負かす程の強さを持った相手ですから、ボンゴレを守るためには
共闘するのが一番ですよね。
XANXUSが拒まれたのは、7つの完全なボンゴレリングが揃ったときに
新たなるボンゴレの血統に与えられる『大いなる力』だと思っていましたが、
もしかしたらボンゴレリング自体も、正統後継者にしか扱えないのかな?
そして今更ですが、ランボと了平、そして骸はこれからも入れ替わらないのでしょうか。
説明セリフが多かった今話。
結局、ジルの口から白蘭始めミルフィオーレの謎などは出てこないまま、
彼は粉砕されてしまいました;
死んだはずのジルやオルゲルトが登場した理由も不明なままです。
大空属性については謎が多いということですので、今後も
いろんな可能性が出てきそうなのは楽しみです。
スクアーロやレヴィ、ルッスーリアの安否や、ベルとフランの今後の行動などが
気になりますが、そろそろツナサイドにも場面が飛びそうですね。
なにはともあれ、次回も楽しみです!