なつの天然生活

うつ病の寛解を目指す なつの暮らし。日々の喜びと悲しみ、美味しいお店、パンやお菓子、小さな庭のこと。

東京美術倶楽部「美術商の百年」。

2006-02-12 | お出掛け

東京美術倶楽部創立100周年記念 美術商の百年大いなる遺産 美の伝統展」を見てきました。先週、NHK「新日曜美術館」で紹介されていて、是非見たいと思った展覧会です。会場は、都営三田線の御成門駅から5分ほど歩いて「東京美術倶楽部(東美アートフォーラム)」。普通の(?)美術館とは違って、ごくごく普通のオフィスビルです。
会場に入ると、まず小林古径の「山鳥」が迎えてくれました。そして、明治以降の画家、しかも巨匠で、代表作は見たことがあるけれども、この絵は始めて!という作品が次々登場。本当に見ごたえがありました。

特に惹かれた作品なぞ。
日本画では、菱田春草「猫に柿」、竹久夢二「平戸懐古」とてもモダン、徳岡神泉「蕪」、土田麦僊「甜瓜図」。なんか、野菜とか果物に惹かれる今日の私…。それから、上村松園「櫛」、鏑木清方「いでゆの春雨」、伊東 深水「通り雨」~日本の美人画って、やっぱり綺麗です。ちらりと見える長襦袢の赤とか、着物や帯の色や柄、まとい方、それから、キメの細やかな肌、つややかな日本髪に簪(かんざし)、うなじのラインとか。
 伊藤深水「通り雨」~着物姿で番傘を持つ女性、艶やかです。

あと、洋画では、黒田清輝「赤き衣を着たる女」
 横顔から満ちてくる意思というか存在感がすごかった、目が釘づけになりました。今日一番フィットした作品かな。それから、小磯良平「合奏」、岡田三郎助「あやめの衣」 等々。うーん、書ききれない。

国宝は全部で17点の出品なんですが、会期中3回に分けて展示替えがあるようです。今日は、前半の2回目期間。源氏物語絵巻 鈴虫 夕霧、書状「離洛帖」藤原佐理筆、志野茶碗「銘卯花垣」などを見てきました。「志野茶碗」は思っていたより小ぶりで、ガチガチがっちりした感じ。意外でした。現物を見ないと感じられないことって多い…。と改めて実感。全作品のリストはこちら



入り口で記念撮影。今日の着物は久しぶりに着るベージュの紬、それに、京都 北野天満宮の縁日(骨董市)で買ったオレンジクロス柄の織帯です。今日は着物姿の方も多くて、いろんな着こなしを拝見することが出来ました。御年配の女性の着慣れた着こなし、お茶のお稽古をされてる風な女性グループの華やかな装いとか。会場に行ってから「もうちょっと改まった着物でもよかったかな」と思ったぐらい。着物でお出掛けするたびに発見があります。あ、写真の端には警備員さんの姿…。妙に警備が厳重でありました。

*ロビーにて。
余談ですが、ここはクロークがきちんとあって、道行(後ろの椅子に転がってる赤いもの)や手荷物が預けられたので、とても助かりました。

東京美術倶楽部創立100周年記念
大いなる遺産 美の伝統展
 1.国宝を中心とする古美術の名品
 2.日本近代絵画の巨匠たち 知られざる名作を集めて
 3.近代工芸の創生 新たな美を求めて
会期:平成18年2月5日(日)~26日(日) 9~19時(金曜日は20時まで)
*障害者手帳提示で入場料の割引があります。