半ぐれ行政書士の徒然日記-Ⅱ

信州は小諸の半ぐれ行政書士
仕事のこと、地域のこと、様々な出来事を徒然なるままに書き記します

行政書士試験の改正

2005年10月07日 | 行政書士試験
 行政書士試験まであと2週間。
 受験生の皆さんにとっては、今週末は、ラストスパートの正念場。大切な時間を有効に使って頑張ってください。

 さて、総務省から先週9月29日に「行政書士試験の施行に関する定め」の改正概要が発表されました。
 この改正により来年から実施される行政書士試験が大きく変わることになりました。

 この改正は、複雑・多様化する社会情勢、高度情報通信社会の進展、司法制度改革などの変革に伴い、行政書士に求められる役割が増大していること。これらの変革により代理業務の明確化、電磁的記録の作成業務の追加等の行政書士法の改正が行われ、制度の充実が図られてきたことで「行政書士の業務に関し必要な知識及び能力」に変化が生じてきたことから、試験内容の見直しが行われたものです。

 試験の改正のポイントはズバリ「法令等科目について、知識を有するかどうかのみならず、“法令に関する理解力、思考力等の法律的素養を身に付けているか”を問うこと」です。

 主な改正点は次のとおりです。
 ①試験科目の改廃
  ・試験科目から、「行政書士法」「戸籍法」「住民基本台帳法」「労働法」「税法」が削除されます。 
  ・行政法の出題範囲が「行政法(法理論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法、地方自治法)」と明確化されました。
  ・「一般教養」を「行政書士の業務に関する一般知識等(政治・経済・社会、情報通信・個人情報保護、文章理解)」とする。

 ②科目別出題数
  ・現行:法令40題、一般教養20題 → 改正:法令46題、一般教養14題

 ③試験日
  ・現行:10月の第4日曜日 → 改正:11月の第2日曜日

 ④試験時間
  ・30分拡大
   現行:午後1時から3時30分まで → 改正:午後1時から4時まで

 この改正については賛否を含め、様々な意見があると思いますが、これまでの試験は、法令科目については、幅広い法令から知識を問うものが多かったこと、また一般教養については、ウエイトが重く、数学や理科等の行政書士としての素養の有無を判断するには疑問に思うものも含まれるなど問題が多かったように思います。
 それが改正により試験科目が絞られ、法的思考力等を問う問題の増加が想定され、一般教養は業務に関する知識のみを問うこととなり、多様化する業務に対応できる力を有する行政書士の確保、質の向上を図るためにも大いに歓迎すべきだと私は思っています(日々行政書士業務を行っている私たち自身も「業務を行う上で必要な知識や能力」が大きく変化してきていることは実感しています。)。

 2週間後に迫った現行試験最後の受験をされる受験生にとっては、この改正をどのように捉えるかは、人それぞれであるかと思います。
 しかし、基本的には“今年の試験を受験できるのはラッキー”と思っていいと思います。なぜなら、これまで一生懸命勉強してきたもの(知識中心)で対応できるわけですし、試験時間が短く出題数も少ない(来年以降は問題文の長文化、問題の複雑化(論理的思考力を試す)が予想され、今以上に解答に要する時間が不足します。)、また大きく変化する時期は、チャンス(“間口”)も大きくなることが多いからです。
 そして、私の経験からして、どのような試験であっても1年でも早く合格するのが得策であることは間違いありません(試験問題が年々難しくなっているように感じるからです。)。
 今回の改正はあくまで来年から実施されることですので、受験生の皆さんはあまり囚われずに、“今年こそ、絶対合格!!”の思いで受験に集中して欲しいものです。

 頑張ってください!心からエールを送ります。
 



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