「縦横無尽」 フローレ21社長のコラム

花の仲卸フローレ21社長小池潔がつれづれに語ります 快調に更新中

潮力発電

2007-06-20 06:07:15 | Weblog
ハイリンゲンダム・サミットではアメリカの大きな抵抗があり二酸化炭素排出量の数値目標を宣言の中に繰り込むことが出来なかった。
以前には京都議定書に先進国でただ一カ国だけ署名をしなかった。世界一二酸化炭素排出量の多い国がこれらの取り組みから離脱することは、その他のことでいくら世界的なリーダーシップを発揮してもその発言力は半減する。
それではアメリカ全体が環境問題に対する取り組みが弱いのか?と言うと、それはブシュ大統領だけで、財界や自治体は日本よりはるかに進んだ取り組みを行なっているところがある。
温暖化のもっとも熱心なニューヨークは潮の千満を利用してクリーンエネルギー『潮力発電』を実施した。マンハッタンを流れるイーストリバーにタービンを仕掛け潮の満ち引きを利用する世界で初めての試みです。
水力発電と違い自然の潮流を利用するため生態系への影響は少ないとされている。
ブルームバーグ市長は「気候変動への影響を限定するため、あらゆる努力を払うことが重要だ」
同市長は2030年までに温室効果ガスの排出量を三割削減するとした温暖化防止計画を発表。
2013年までに市内ののタクシーを全てハイブリット車に切り替える条例を制定するともしています。
今後のニューヨークの取り組みに注目です。

新入社員

2007-06-19 15:07:24 | Weblog
花戦記~お花業界1年生日記
新入社員が入社して3ヶ月になろうとしてる。情熱、熱意、希望、改革、さまざまな思いを持って社会人の第一歩を歩みだした。
5人の新入社員は大田店一名、ロジスティク一名、クリエート・ゼネラル二名、『SO』MD一名、本人の希望と各部の希望を考慮して決まった。
私も新入社員とゆっくり話す機会がもてなかったので、昨日は食事会を持った。
会社が期待していること、現在の仕事で改善点が見えているか?、仲間とのコミニケーションがとれているか?新生活で不安がないか?などランチを食べながら5人とゆっくり話し合うことが出来た。
みんな大変優秀でまだまだ改革意欲も薄れることなくがんばっている様子が感じられた。
ホームページのリニューアルも彼女たちが力を注いで完成する予定である。
ショー・ザ・フローレも新入社員が全てどこかでかかわって行なっていく。
若くて新鮮な力が活かせるかどうかは、フローレの組織が生きているか死んでいるかの試金石になるのではと思った。
『新しい力が眠っている力を呼び起こす』(小池語録)願ってます。

アジサイ

2007-06-18 07:28:08 | Weblog
アジサイがこの業界で好んで使われだしたのはそんなに古いことではない。
ここ20年ぐらいのことのように記憶している、オランダで本格的に栽培され、日本に逆輸入され大変高価な花に変身した。
アジサイは古くから日本にある植物である、園芸や花の品種改良が盛んだった江戸時代においても見向きもされなかった花でした。
1823年シーボルトが長崎にきた、シーボルトは日本女性『おたき』に恋をする。この「おたき」さんと日本のアジサイがダブったのだろう、医師であり生物学者であるシーボルトは沢山の植物をヨーロッパに持ち帰り、アジサイもその中の一つだった。
アジサイをシーボルトは「おたくさ」とした紹介した、何でも『おたきさん』と呼ぶことが出来なくて「おたくさ」と呼んでいて、そのまま『おたくさ』になったとのことである。
日本人が興味を示さないあいだにヨーロッパに移り、改良に改良を重ね、日本に逆輸入された。
今日もフローレの店頭に沢山のアジサイが並んでいる、若いフローリストが先を争うようにアジサイを手にしてくれる。
『時代が移り、また人々の趣向が変わりゆく』(小池語録より)

「父の日」

2007-06-17 12:30:21 | Weblog
「手塚治虫」さんのことを長男の映画監督「手塚眞」さんが振り返っていた。
今でも実家の壁に張り紙があるそうです、電気の横のスイッチに「用が済んだら必ず消すこと!」と。手塚治虫はいち早く原発反対を表明し、家族にも節電を呼びかけていた。
手塚の昆虫好きも有名であった、昆虫の観察を続けるうち年々その数が減っていくことに気づき、人間の自然破壊にも自身の作品を通して警告を発していた。
また平和に対してもたくさんのメッセージを残した、それはなんと言っても戦争体験だそうだ、空襲で親しい人が次々に亡くなっていく。
そんな情景を目のあたりにして、生命の大切さを身にしみて感じたのだという。
手塚眞さんは父手塚治虫のことを「人間にたする優しいまなざし、上から見下ろすのではなく読者と同じ目線で会話をするように描いていく。
だから人の心に響くのだという気がします。父の作品を貫く大きなテーマとして、生命に対する限りない愛情があります」。
手塚治虫がなくなって19年、眞さんの心に優しい笑顔のまま生きつづけています。

『小さな勉強会』

2007-06-16 06:50:23 | Weblog
先日の縦横無尽でも少し書かせていただいたが、世田谷市場事業協同組合が『小さな勉強会』というのを定期的に開催している。
身近なところから少しづつ自分たちの身の丈にあった勉強会をこつこつとやっていこうと言う取り組みである。

この会に先日講師の依頼がきた、世田谷の仲卸は他市場に比べ格段に買参人の利用率が高い、ことのほか仲卸としてはお世話になっているので、そのお返しに少しでもなればとの思いから講師を快諾した。

花屋さんに日頃感じていることは、少し元気がない、もっと元気を出して仲間作りや、表に出て営業やら勉強をしてほしいと思っていた。
花屋さんは他の物販業に比べはるかに恵まれた環境にいることを、
大田市場花の仲卸の倒産に伴ってブースがいくらで競売され落札されたかを例に説明した、『ベル』のあとは3000万で落札された。

築地の魚河岸はバブル絶頂期には2億3億と言う値がついたが、
今では一番場所の好い所で1千万、平均5・6百万で売り買いされている。
大田の花市場の隣にある大田中央市場の青果の仲卸ブースは値がつかなくなった、魚も青果も日本一の市場、日本一の売り場である。
大田の花市場も日本一の売り場である、私はこのことに仲卸の売り場と言えども他の生鮮との勢いの違いが端的に現れていると思っている。
いまや青果市場はスーパーのバックヤード化している、加工、大型冷蔵庫、自動搬送、スーパーが自前のバックヤードを持たなくとも、支障が出ないように市場でその機能を持ち、スーパーを囲い込む策である。
町に八百屋さんがなくなり、青果市場はスーパーの存在なくして存続しない、その為の施策がスーパーバックヤード機能である。

多くのスーパーマーケットが同じようにセルフの花売り場を持っている、しかしまだお客さんの満足度を満たしているとは思えない。
ギフト、花好きな人、ここぞと思うときは決まった専門店で花を買う、スーパーで花を買う時は仏花が多く、全体の2割程度をスーパー
ホームセンターなどで販売している。
スーパーに並んでいる花を見るとまだまだ本当に買いたいと思う花が品質・鮮度・サービスで本物の域に達してないように感じる。
スーパーの売り場が後、数年で進化を遂げたとき、今の2割が4割になったとき、本当の危機が専門店にやってくる。

私は『SO』の取り組みを通してまだまだ現存の花屋さんに希望があると思っている、『SO』がわずか半年やっただけで確実な手応えを掴んでいること、いい所は多くの花屋さんに真似てもらって結構だと思っていること、
半年の『SO』の経験を話した。

そのためには専門店は何をすればいいのか?店に来て頂いたお客さんにまた次に来ていただく、新しいお客さんに来ていただく。
この二つのもっとも大事なことがどれだけそれぞれの店でやられているか?
この二つのことに秘策はない、毎日一人一人のお客さんに高い満足度を与えているか?品揃え、鮮度、価格はもとより、買いたいと思わせる動機付けがどれだけ店に施されているか?『SO』の例を引き合いに出して説明した。

私たちが将来に渡って、生き残っていくためにこれだけでは不十分だと思っている。
社会が私たちをどう評価してるかと言うことは、沢山のお客さんに支持されていることと、そこのオーナーや会社が社会に対して何を還元しているかは、何にも増して重要なことのように思う。
勿論沢山儲けて沢山税金を払うことも重要なことではあっるが、社会に必要な存在になっているかどうかが問われている。

植物を扱っている我々が、しっかり環境のことを考えているか?弱者のことを、平和のことを考え日々行動しているかどうか?
日々の商売でお客さんの支持を得る、自分だけのことではなく仲間のこと、地域のこと、こんなことが考えられ行動できていれば、社会やそこの地域はその組織や個人を何時までも支えてくれるように思う。
花に携わっている我々は花を通して優しさ、安らぎ、癒しを、多くの人たちに感じていただいている。
これらの事に確信を持ち更に社会に必要な存在に自分自身も含めなりたいと思っている。

仲卸と物流

2007-06-15 09:05:28 | Weblog
どこの仲卸も大なり小なり物流に大変なコストをかけている。
フローレも気が遠くなるほど大変なコストがかかっている。
「物流を制するもの商流を制する」(小池語録)と言われている。
仲卸の悩みの種である、先日の仲卸大阪大会で仲卸各社の社長さんが口々に『何とかならなものか?』と愚痴をこぼしていた。
そこで来月の「東京花の仲卸会」の大田市場で行なう2ヶ月に一回の勉強会は「仲卸の今後の物流をどうするか?」と言うテーマに決まりしかるべき講師に依頼をしているらしい。
世田谷の白ひげ社長が以前から『物流をトータルで考えコーディネートしてくれるすばらしい会社があるのだけれどみんなで話を聞いてみませんか?』とのお誘いがたびたびあった。
仲卸や市場が共同で物流を考える。仲卸が協力して各社が個別に配送するのではなく一括して配送が組めたなら。
仲卸が今後に生き残るための大きなテーマであることだけは間違いない。
来月の大田市場での勉強会に期待しています。
白ひげ社長のおかげです。(本当ですよ、筍社長)

新生ショー・ザ・フローレ 7/20

2007-06-14 15:27:18 | Weblog
松山君が退社してから3ヶ月ショー・ザ・フローレが頓挫していた。
松山、大島の退社で『フロレッタちゃん』だけは休刊になってしまったが、ショー・ザ・フローレだけは続けようと言うことになっていた。
担当は落合女史とそのつど入社1年~2年目の社員で構想を練ることになった。
昨日高杉女史がJFMAの『モーニングセミナー』で花育の講演をさせていただいた、当社のショー・ザ・フローレ担当も講演を聞きに行き、7月のショー・ザ・フローレはこれで決まりと相成ったらしい。
昨日法政の小川先生より電話を頂き、『高杉さんの講演は大変立派なお話でありがとうございました』と丁重なお電話を頂いた。
講演を聴きに行った社員もきっと感激をしたのだと思います。
花に携わっている人たちがそれぞれの形で花を通して子供たちに多くのことを感じてもらう取り組み、北から南までさまざまな花育の取り組みをどこかの組織がしっかりとまとめ、経験交流をし、更なる発展をさせたい。
7/20のショー・ザ・フローレへのご参加をお待ちしております。

鰹(かつお)

2007-06-13 05:59:40 | Weblog
魚屋さんやスーパーの魚売り場で近頃鰹をよく目にする。
鰹が豊漁で型は少し小ぶりですが値段もお安くなっています。千葉の勝浦か銚子で上がったものが多いいです。
私の鰹の食べ方はタタキにしてあるものを買ってきて、玉葱を薄くスライスして水に晒しておく、万能ねぎを細かく小口切り、にんにくをスライス、これを鰹の上にタップリ乗せる、ポン酢を多めに上からかけて出来上がり。
一度試してください、秋の戻り鰹と違い脂ののりはないもののさっぱりして初夏の味覚としては食べたいものです。
『目に青葉 山ほととぎす 初鰹」なかなか良く出来た句で、風薫るこの季節、樹木の緑、ほととぎすのさえずりと初鰹の味から、こよなく自然の恵みを感じるありさまが五 七 五の句によく表現され、日本人の食文化を感じさせてくれると共に日本の自然を讃えた句です。
この句を作った人は、江戸時代の俳人山口素堂、松尾芭蕉の弟子であったのですが別格の存在だったそうです。

巨大な風車ちょっと待って

2007-06-12 14:10:17 | Weblog
長野県山岳地帯にいくつかの風車建設の計画が持ち上がっています。
山の稜線に風車を立てるとその間隔を詰められるメリットがあります、一定の方向から風が吹くためです、しかしデメリットもあります。大型風車は工事の影響も大きくなります。
長野県根子岳発電計画です。山をいくつも越えてくる風は乱が激しく『風の乱はボクシングのボディーブローのようにじわじわ聞いてくる』といいます。『そこで台風でも来るとアッパーカットでドーン』
日本の地形に合った風車はまだ開発されていないと言うことで、今回もスペイン製を使うとのこと。
そのほか入笠山など複数地区での風力発電が予定されています。二酸化炭素の排出では環境にいいですが、「表土の薄い日本の高山で、大規模な構造物を建設するには無理がある』との識者もいます。
足利工業大学U教授『これからは自分たちでエネルギーを選び取る時代になる。
どんな自然エネルギーを利用するかは地域によって違う。大事なのはそれぞれの地域で、どんな町にしたいのかビジョンを持つことでしょう。』
自然破壊と自然エネルギーの利用をどう釣り合いを取って進めていくのか?
大きな問題です。

魚河岸三代目の挑戦

2007-06-11 07:06:49 | Weblog
6月9日大阪で全国卸協会の総会が開かれた、定例の研修会は魚河岸三代目亀和商店の和田社長に講演をお願いした。
4代目5代目まで商売が続けられるよう、限りある海の資源魚を持続可能な資源として海の環境、乱獲を規制、魚の鮮度度を限りなく求める漁法MSC、日本で始めて流通のMSC認証を取得、アラスカでMSCの漁法で漁をしているブルース・ゴアと提携、キングサーモンや銀ダラを輸入販売、竿で吊り上げた魚をストレスを最大限抑え急速冷凍で日本に運ぶ、一味も二味も味の違う魚、海洋資源の保護目指した漁業、
三代目の挑戦に仲卸各社は喝采を送った。
講演の後の食事会で写真のメニューのフレンチのフルコースを頂いた、アラスカのブルース・ゴアのサーモンと銀ダラが『海の幸フリカッセ ニューバーグソース ぱい包み焼き』と言うメニューでテーブルに運ばれてきた。
『大変美味しゅうございました』