「縦横無尽」 フローレ21社長のコラム

花の仲卸フローレ21社長小池潔がつれづれに語ります 快調に更新中

人材

2010-12-18 21:06:53 | Weblog
人材。『ウィキペディア』に「人的財産、すなわち社会に貢献する個人のこと」とあります。
『広辞苑』には「才知ある人物。役に立つ人物」とあるとあります。どの世界においても次世代を担う人材の育成が大切な意味を持ちます。
そしてこの人材が育たないのが零細な企業や商店です。

全国花卸協会の今年度の総会で決議された『目利き会』が、いよいよ1月から月1回、24回連続でカリキュラムが始まります。
この会の趣旨は仲卸としての知識、技能、生産から小売りまでを如何に熟知するのか、これらを身に付け、日常の業務に活かし、講座の中からどのような仲卸を目指すのか考えてもらいます。

24回、二年間に及ぶ壮大なプログラムです、24回の講座はどれも仲卸として顧客の満足度を高めるために欠かせないものです。

講師陣は花き業界のあらゆるジャンルから、また「マーケティング」(販売提案)や「マーチャンダイジング」(品揃え)「接客とサービス」「トレンドはいかに作られるか?」「顧客管理、債権管理、資金流用、ファイナンス」などは異業種や専門家などの力も借りながら行います。

一月から始まる「目利き会」は一つ一つの講座から日常の業務にどのように結びつけるのかがポイントになります。

植物の生理のメカニズムを知ったなら、その不思議なメカニズムを植物に興味を持ってもらうためにどのように伝えるのか?
日本活け花の懐の深い文化に接したら、日本特有な自然との結びつきを理解し、もっと多くの人に活け花を広めるにはどのようにしたらなせるか?
日本の花の流通を勉強したら、その問題点や長所を認識し、改善し、よりよい流通を目指さなければならない。

全てことが上手く運ぶとは思いませんが、少なくとも自分達の仕事が社会とどのように繋がり、社会の中で必要とされている仕事であるということが確認されることが重要だと思われます。
深夜、早朝から長時間にわたる苛酷な環境の中で、たんに花が好きだけでは勤まらない仕事です。
それぞれが少しでも成長が感じられ、社会の中での役割が理解できたとしたら、おのずと遣り甲斐といわれるものも芽生えてくるように思います。

この目利き会は「東京花の仲卸会」の若手精鋭5人により進められております、私の希望は年に一度、泊り込みの勉強会を開催し、夜を徹して花業界の行く末を、元気のいい若者と議論して見たいと思っています。


新しい理念②

2010-12-05 10:34:29 | Weblog
私は花に携わって40年、15年が小売店、25年が仲卸。
花屋の経験が浅く、花の知識や技術がほとんどなく、開業当時は苦労の連続でした。
その頃は一年間一億円の商いをすれば花屋とし認知をしてもらえる、このような風潮があり、その売り上げを目指し頑張りました。
そんなに難しいことではないと思っていたのですが、14年かかりました。それは花屋としての能力が乏しい、経験が浅いことが主たる理由でした。

目標を達成した私は自分にもっと適した花の商売があるように思い、仲卸の開業に踏みきりました。
ここでも、5年で東京で一番の売り上げをあげる仲卸、10年で日本一の売り上げをあげる仲卸を目指す目標を掲げ商売に励みました。
当時大阪の和秀が日本で一番の売り上げをあげていた仲卸で、開業にあたり大阪へ出向き、金子社長に『仲卸』としての教えを受けました。

40年を振り返り、自分が掲げてきた目標に大きな疑問と同時に愚かささえ感じるようになりました。
なんと自分勝手な目標を追い求めてきたのだろうか、一度しかない人生を自分の要求を満たすためだけに使う人生で、後悔はないのか。
自己を満足させる、そのような目標にはたして大きな価値があるのか。
人として人間として成し遂げる目標にしては、いささかお粗末だったと、言はざるをえない自分がいたように思っています。

私達が目標として掲げるものの価値はどこで見出されるのか、その掲げる目標が多くの人から共感や共鳴、支持がえられるのか、多くの人の賛同がえられるのか、ここに価値の大小があるのではないかと考えるようになりました。

自分が40年前に戻れたなら、もっと大きな価値を見出し、もっと大きな価値のために働きたいと思っています。
でも今からでも遅くはない、今からでも出来ることを目指さなければならない。

私の最後の目標『日本一幸せな会社の実現です』この目標こそ人生の目標にして有り余る価値を持っている目標だと考えました。

4月に新しい理念を掲げ、フローレが新たな出発をしたのが11月26日の集いでした。
4月より、今までにない社員の息吹を感じながら歩み始めているフローレを暖かく見守っていただきたいと思っています。








フローレの新しい理念①

2010-12-04 22:33:55 | Weblog
11月26日フローレの社員、パートの60人を超える集いが開かれました。業務上またパートの掛持ちも加え10数名参加できませんでしたが、盛大でした。

実行委員会方式で企画、運営が行われ、第一回の実行委員会でこの会の目的をこのように話しました。
「この会は忘年会ではありません、フローレで働く全ての人が、美味しいものを食べ、素敵な音楽を聴き、美しい花を眺め、それぞれが少しのお洒落を楽しみ、癒される空間で、共に幸せなときを過ごす」

フローレがこの春、新しい理念を作りました。その理念の柱はフローレで働く人、その家族の幸せの実現です。
このような集いでフローレで働く人に幸せが訪れるなどとは思ってもいません、しかしこの理念の実現に向けフローレが新しいスタートをきる、そのための集いとするには十分であると思いました。

フローレの新しい理念のスローガンは『花は人を幸せに出来る』です、花を買った人や花を贈られた人が幸せになるには、花を作っている人、花を売っているわれわれが幸せでなければ人を幸せに出来ません。
フローレで働く人が、会社に疑念や不満を持ちながら仕事をして、お客様に満足をしていただける仕事が出来るでしょうか?
私はお客さんのためにも社員の幸せを目指す会社でありたいと思いました。

幸せとは何でしょう、生活の中で経済的にもう少し余裕がほしい。将来、大きな不安がある、これも少し軽くしてほしい。働くばかりでなく趣味や好きなことを楽しむ時間もほしい。
会社はこれらについても改善を続けなければなりません、しかし幸せがこれで実現されるでしょうか?

本当の幸せは、仕事や生活の中で大きな喜びや感動がある、自らの成長が感じられる、このことが実感されたとき喜びや幸せがやってくるように思う。

フローレの理念の二つ目の柱は、それぞれが成長、進化することです。
4月に理念が出来、8ヶ月しかたっていませんが、それぞれが成長していくための方策を数多く実行しました。
『社員一人一人の目標達成ー社長との約束』『小池講座』『なるほど勉強会』『ショーザフローレ』『小池文庫』『仕事の心得10か条』
それぞれの講座や勉強会は数回重ね今後も継続されます。

私達の最終目標は『社会が発展し、より豊かな生活の実現』その社会の中で『花文化が開花することを目指す』。
社会が発展し豊かな生活の実現は、ある意味必然です、しかし豊かな生活が実現しても必ずしも花文化が開花するとは限りません。
そこに、われわれのたゆまぬ努力が実を結ぶことが条件です。
たゆまぬ努力とは、花の魅力や花の力や花の素晴らしさを伝え続ける努力です。

しこし長くなりました、このあとは次の縦横無尽で!