「縦横無尽」 フローレ21社長のコラム

花の仲卸フローレ21社長小池潔がつれづれに語ります 快調に更新中

熊が里へ下りてくる

2006-11-29 21:10:46 | Weblog
団栗の実が不作だそうだ、熊の大好物が山になくなってさとまで下りてくる。
団栗が不作なら、ななかまどの実も今年は少なかった。
中国産の山帰来の値段が昨年の3倍ぐらいで推移している、中国の山帰来が不作で輸入商社の要請に半分も答えることが出来ないらしい。
100円~120円もしている。
ここまでは仕方ないとしても、この後の千両の状況が心配である。
さまざまな話を総合してみると不作らしい。
夏の暑さが千両を変形させたらしく、先が幾重にも割れて実がついているとのことである。
もう一つ、南天の実付が悪く、フローレでも毎年たくさん売る、郡上八幡の天実が壊滅状態だそうだ。
異常気象で熊も困るが、花屋はもっと困る。

グラミン銀行

2006-11-25 19:40:05 | Weblog
地球上で最も貧しい国、バングラディシュにグラミン銀行という「貧者の銀行」がある。
今年のノーベル平和賞に輝いたムハマド・ユヌス氏がこの銀行の創設者である。
貧困の撲滅に多大な成功を収めている銀行がグラミン銀行である。
現在グラミン方式のクレジットプログラムは世界58カ国で実地されている。

バングラディシュでは女性の地位が非常に低く、貧しければ貧しいほど社会の中で最も困難な役割を担っているのがバングラディシュの女性である。
男性の寿命より女性の寿命が短い国は世界の中でも珍しく、異常な現象である。
女性の85%は読み書きができない、40%の人達が最低の食事さえ満足にとることができない、ここでは平均身長や平均体重が年々低下しつづけている。

バングラディシュ独立以来300億ドルもの外国からの援助を受け取っているというのに、バングラディシュはいまだに危機を脱していない。
きっと援助金も適宜適切につかわれていない事もあるが、サイクロン、洪水などの自然災害が繰り返し起こり何万単位で人が亡くなっていく、ほとんどの町が海抜30メートル以内という地形、1平方km当り830人もの人が住んでいる人口密度、災害が起きた時その被害を増幅させる。

グラミン銀行が出きる前には多くの人達はどのような生活をしていたのか?「ムハマド・ユヌス自伝」の中から少し引用しょう。
バングラディシュの典型的な農村で女性が朝早くから、竹の椅子を編んでいる、彼女達は竹を仕入れるのに5タカ(20円)仲買人に借りる、一日一生懸命編んでその日のうちに仲買人椅子を売る、その値段は5タカ50バイサ、50バイサ(2円)が彼女の一日の儲けである。
米を作る農民達も状況は同じである、田植えのシーズンの初めに借りた米を、収穫時には2.5倍の量にして返さなければ成らない。
竹の椅子を編む人、米を作る人、働けば働くほど貧乏から抜け出す事が出来ない。

グラミン銀行はこの人たちにお金を貸しつづけている、しかも借りての50%は女性を目標に、バングラディシュではグラミンが出来るまで、女性が銀行でお金を借りるなどと考えもつかなかった事である。
なぜ女性か?その理由は飢えや貧困の問題が、男性より女性が抱ええている問題であるという事、そして女性の方が沢山の飢えや貧困を経験してる事、だから彼女達はたとえ僅かな望みやチャンスでも貧困から抜け出せるのなら、どんなに大変な戦いだってすると言うことである。

グラミン銀行と借りての間には幾つかの約束があるが、取り交わす一切の書類は存在しない、紙切れに意味はないと言うことである。
ふつう銀行は借り手の返済がとどこうらないよう、また返済不能に成ったときのためにさまざまな担保や保証人を要求する、つまり相互不信を基礎に成り立っている。
グラミン銀行の貸し倒れは1%にも満たないそうである、しかも返済不能になった人を悪い人だと決め付ける事はしない、むしろ、個人的な環境がとても大変だったから、僅かなローンすら返すことが出来なかったのだろうと考えるそうである。
日本のサラ金のように借り手に生命保険をかけて、命を担保にして高い金利でお金を借りるのとは随分違うものだ。
もっと違う所は貧しい人々が責任感を持ち自らの生活を自分でコントロール出きるように援助する所である、しかもこの事がプライベートで行われている事に驚いてしまう。

先日、6大金融機関が最高益を出したという新聞記事を読んだ。特例法により各行はあと2~5年法人税を払わなくて済むそうだ。
3兆円の税金の投入、ながらく続いていている低金利、300兆円もの金利を国民から奪ったといわれている、勿論ローンを抱えている人の金利は軽減されている。
そして各種の手数料の値上げ、国民の負担の元での復活のように見える。
政治献金の復活、これが社会貢献の第一歩だというのも納得がいかない。
利用者にどのような利益還元が出来るのか?もっと質の高い社会還元が出来るのか?しっかり考え実行をして頂きたい。
日本の金融機関が社会の中でもっと自身の役割を自覚し、企業活動をすれば、高金利や激しいとりたてで苦しみ、自殺者までだす、サラ金も含めた金融業界の状況改善にとりくむべきだとおもう。
グラミン銀行の創設者ムハマド・ユヌスの言葉を最後に記して、一日も早く貧困と飢えがこの世界からなくなるように!

ムハマド・ユヌス・・・「マイクロクレジットだけでは貧困を終わらせることはできない。クレジットは人々が貧困から抜け出すための大きな出口にすぎないのである。もっと多くのドアや窓が・・簡単に抜け出せる出口が・・作られるべきである。望みさえすれば、貧困のない世界を作り上げることは可能だと・・・」

明日の準備

2006-11-21 21:56:00 | Weblog
明日のおでんの準備をしています。まずは大根のした湯で、少し厚めに切った大根を米のとぎ汁でした湯でしときます、おでんにしたときあじがよくしみます。
頼んでおいた、牛筋を串に指しておきます、この牛筋が抜群のスープにしてくれます、でもくしに刺すのがなかなか面倒です。
明日のスープは鶏がらです。スープはどこまでも透明間のあるきれいなスープです。
鶏がらはきれいに水洗いして置きます、明日は10羽の鶏がらを使います。
基本的な味付けは塩だけです、うまい塩を2種類使おうと思っています。
そして最後の隠し味、それは秘密です、明日の「おでん大会」いや、「朝山先生の世界花の旅」是非お楽しみに!山ちゃんくるんだよ!!

おでん

2006-11-20 10:24:25 | Weblog
11月22日のショー・ザ・フロ-レ「朝山和代世界の旅」寒くなってきたこの季節、ぴったりな食べ物は?正解は「おでん」。
当日は小池がとっておきの「おでん」を皆様に振る舞います。
お薦めの具は、こんにゃく・・こんにゃく造りの「人間国宝」目黒の桜井さんがこの日のためにつくってくれました。この人の作ったこんにゃくがあまりにも美味しいので私が勝手に人間国宝に認定しました、それほど美味しいこんにゃくです。
大根は今、下の市場から届きました、甘味タップリの三浦の大根です。
なぜかピーコックで売っているはんぺんが美味しい、これも入ります。
昆布は利尻の昆布です。
まだまだこだわりの具材がタップリ、朝山先生の話しも聞き逃すことはできませんが、このおでんは食べのがすと、生涯悔いを残すと思われますので、ぜひ、みなさんお誘いあわせのほど、お待ちしております。

朝山和代世界の旅

2006-11-19 07:57:33 | Weblog
27回ショー・ザ・フローレは世界中、花のある所駆け巡り、独特の感性で素材から資材まで、新しいトレンドを見つけ出してくる、デザイナーでもありコーディネーターの朝山和代さんがスピーカーです。
時々、ショー・ザ・フローレには参加をして頂いてましたが、講師として話して頂くのは初めてです、エクワドル、オランダその他楽しいお話満載です。
今回は先生取っておきのクリスマス資材最新情報の紹介も期待できます。
万障お繰り合わせのほど、御出席をお願い申し上げます。来てね!
2006年11月22日(水)
午後18時~
会場:東神倉庫別館4階食堂 申し込みはフローレホームページ又は太田フローレ、世田谷フローレまで。


激動の南アメリカ

2006-11-18 16:00:20 | Weblog
10月29日、ブラジルの大統領選挙でルラ大統領が大差で再選された。
11月5日、ニカラグアで16年ぶりにオルテガが大統領に返り咲いた。
過去には「アメリカの裏庭」と称していた南アメリカが大きく変動している。
これらの象徴的な出来事が1998年ベネズエラの大統領選で現在のチャベス大統領が勝利して以来、引き続き大きなうねりが繰り返されている。

南アメリカ大陸は13の国で構成されている、それぞれは豊富な天燃資源に恵まれ、ポルトガル、スペインの植民地として長くその支配をうけていた。
独立後は、さまざまな形での支配や干渉を受けていた、それは「新自由主義政策」といって、膨大な赤字を抱える政府に対して、極端な緊縮財政、補助金の廃止、総需要抑制政策、市場原理の徹底、規制緩和、貿易の自由化、金融・経済活動の自由化などを強要する政策である。

豊富な資源の多くは外資に握られ、貧富の差はますます拡大されていった。
国連の貧困の定義は、「1日1人当り2ドル以下の収入しかない家庭」を貧困とみなし、「1日1人当り1ドル以下の収入しかない家庭」を絶対的貧困層とみなしている。

再選されたルラ大統領は「この政権は貧困層を優先する」といった、ニカラグアのオルテガは「最も野蛮の敵である貧困、飢え、失業と戦う」といった。
彼らの多くは、アメリカが唱える「新自由主義政策」ではいつまで待っても豊さがこないことを見ぬいてしまった。

ベネズエラの首都カラカスにランチョという貧民窟の掘たて小屋が無数に存在する、写真で見ただけだが、昨年、インドのムンバイに行ってで見たスラム以上で、100万人の人口の40%がこのランチョにすんでいるという。

ベネズエラの経済成長率は1980年代マイナス0.7%であった。実質賃金も大幅に減少し、貧困は一層増大した。
1992年には実に国民の80%が貧困層となり、しかも44%は絶対貧困層であった。

私達がベネズエラで思い出すことは、大リーグでも日本のプロ野球でも、優秀な選手がたくさんいることだ、今年メジャーの投手部門3冠(勝星・防御率・三振奪取)に輝いたツインズのサンタナ、彼は2度目の「サイ・ヤング賞」を16日受賞した、あまりにも有名なソーサー、彼はたくさんのお金をベネズエラに送金し貧しい子供達のために使った。
日本では西武のカブレラ、元ヤクルトのぺタジーニ、などいずれも大変な選手である。
また、美人が多いということも有名だ、ミス・インターナショナルやミス・ワールドでベネズエラの女性が何度も栄誉を獲得している。
1960年代によく歌われた「コーヒールンバ」はベネズエラの代表的な曲だ。
ベネズエラと聞いて思い浮かぶことはこんなものだが、ぜひ新しい一人の名前を覚えて欲しい「ウーゴ・チャベス」80%以上のベネズエラ国民の支持を獲得している大統領だ。

ベネズエラは1999年国の名前を「ベネズエラ・ボリーバル共和国」とし、新しい憲法を採択した。
ボリーバルとはスペイン植民地からラテンアメリカを独立させた「独立の父」開放者であり、共和制を推進し、ラテンアメリカの統合を夢見た英雄と紹介されている。
ボリーバルは大変な資産家に生まれ、早くに両親をなくしたが、資材をなげうって社会の改革に取り組んだ、大土地所有の解体、資源の国有化、奴隷解放を進めた。
チャベスはこのボリーバルを尊敬し、自らが推進する社会改革の総称として「ボリーバル革命」と呼んでいる。
この革命の中で貧困、雇用、教育、医療、大土地所有の問題が大きく前進している。

人民の店では市場価格の50%で一般地域住民に、基礎食料、生活必需品を販売している。これまで700万人の上る貧困層の生活支援を図っている。
その他、最貧困層のための救済策として無料の「人民の食堂」が100%政府の資金によって設置されておりこれまで50万人が利用している。
豊富な石油資源を国有化しその財政を、国民の生活と暮らしのために有効活用をしている。
私はチャベスが21世紀のなかでも最もすぐれた政治家の一人だと思われる。

ベネズエラに全長2500kmのオリノコ川が国を二分するように流れている、11月13日、この川にブラジルとベネズエラの共同で新しい橋が完成した、ルラブラジル大統領とチャベス大統領は式典に出席し、南アメリカの統合に引き続き努力していくことを確認しました。
南アメリカ大陸に押し寄せている変革の波は次々と社会を変化させている。
チャベスは2021年、ベネズエラ独立200年には貧困をゼロにする計画を提唱した。
南アメリカから世界から一日でも早く貧困がなくなるように、私達も出きることから始めなければ成らない。





OFLO倶楽部明日開催

2006-11-14 18:25:09 | Weblog
OFLO倶楽部・明日開催!
今回は、マミフラワーデザインの大坪さんと、フラワーソムリエのかねとうさんによるデモを開催。
ゲストは生産者の草花園さん!皆様のご参加をお待ちしてます。

        2006年11月15日(水)
        午後20時~22時
        フローレ21大田店にて開催


温かさ・寒さ

2006-11-13 10:43:25 | Weblog
温かい日が続いた、寒冷地、暖地双方から花が出てくる。
いよいよ北の方から寒さが近づいてきた。相場というものはげんきんなものだ、先週、先々週はこんなに花が安くて、という相場だったが、いよいよ今日あたりから潮目が変ってきそうだ。
トルコ桔梗、白黄菊、SP菊、などはその兆候が今日あたりからでている。
来週、再来週ぐらいにはこの秋最後のウェデングのピークを迎える、冷え込み如何では白バラ、赤バラを中心にばらの高値、品不足が見こまれる。
寒い時には寒く、温かい時は温かくならないと、予定がおおいにくるってくる。
11月残り少し、花が高くなってくれないと、仲卸もバンザイをしそうだ。

世田谷仲卸会の新しい課題

2006-11-11 18:21:30 | Weblog
世田谷市場会場以来5年、世田谷場内仲卸6社は、毎年売上を伸ばしてきた、ポイントカードを導入しているので、店売り現金売上は毎月昨対が出てくる。
開場から6社はお客様に喜んでいただける、気持ち良く買い物をして頂く、アットホームで6社が一体感のある営業を互いに心がけてきた。

お客様が自社以外で買物すると言うことは、自分達の店の品揃えや接客、値段に問題があること、お客さんは自分達の店のいたらないところに、大きなヒントを与えてくれていると、各社が考えられるようにと話し合ってきた。

毎年の「フラワーストリートライブ」、お客さんが自由に使える買物カートの導入、お客さんが望めば自分の店の伝票で、よその店の商品を同じ値段で買うことが出きる、これって結構お客さんに重宝して頂いている。
出来ているかどうか、解からないが、6社が日本一の接客を目指す事など、ことあるごとに話し合ってきた。
駐車場も一作年60台スペースを増やしてもらった、まだ若干駐車場には余裕がある。
世田谷花卉の売上が下がっても、仲卸6社の店売り現金売上は下がったことはなかった。
何より、各社の創意工夫がお客さんに評価されていたと思っている。
又世田谷は、売参人の利用率が高いのも特徴的である、多くの売参人に利用を頂いている。
仲卸会と売参人会との関係も比較的上手くコミニケーションがとれているように思う。

しかしこの数ヶ月、店売りの売上げが下降停滞ぎみである、恐らくフロ-レも含めて、世田谷としての新しい取り組みがなされていないことにも原因があるように思う。
今年の「ストリートライブ」は年を越して4月に実施することになった。

お客さんは、6社の意気を微妙に感じて世田谷以外の市場で買っている可能性がある。
大田の仲卸は常に、入れ変えがあり、毎日20社がしのぎを削っている、又北棟が出来たこともあり、店での分荷作業がなくなり店売り一本に集中出来る環境が整った。
品揃いに関しては6対20で(仲卸の数)、なかなか勝負になりにくいが、世田谷で出来ることがあるように思う。
大田ばかりでなく、東日本やその他の市場も仲卸店頭売りを充実させているようだ。

6社が独自で取り組むべきこと、6社全体で取り組むこと、前者でいえば6社が更に個性を磨き、独自性を出すことが出来るか?ここが大きなポイントのように思う。
お客様は何時も正しく我々の仕事を見ている、それぞれの思い入れや、心意気などが感じられた時、品物を手にして買ってくれる。
そしてオーダーを出すときは、どの店が、自分の店の品揃えにとって一番ふさわしいか、判断をする。
判断の材料は日々、店頭の我々の仕事ぶりである。
フロ-レも含め、スタッフは、常にそのことを意識して仕事をしなければならない。
各社が取り組まなければいけないことは、まだまだあるが、他社の物まねでなく、独自色をどれだけ出すことが出きるのか?お客様はそのことを待っているように思う。

世田谷仲卸組合の責任と役割は更に大きいものがあると思われる、6社が確認していることは、世田谷へお客様に来て頂くというプロモーションは、6社が力をあわせ、組合が主導的にとりおこなう。

振り返ると、この1年我々の世田谷としての取り組みがなされていなかった様に思われる。
今からでも遅くはない、今年の歳末の商戦、来春に向けての取り組み、再度長期的な大きな目標を組合員と良く話し合いつくり上げ、実行していかなければならない。
5年前の我々の目標は、大田仲卸の1社分の平均売上に、おいつけ追い越せが目標だった。
多分、その目標にかなり近づいている様に思う。
今年も、あと残すところ40日と少しである、仲卸ばかりでなく全ての人が、残された課題と新しい目標を明確にしなければならない時期である。
来るべき年に希望がもてるよう、仲間とおおいに語り合いたいと思う。









必見 NHK

2006-11-07 07:29:34 | Weblog
NHKスペシャル、今日は3日めの最後、「ラストメッセージ」日曜日は手塚治虫、子供たち、地球の自然、大人も含めたくさんのメッセージを残した。
昨日は日本初のノーベル賞受賞者(湯川秀樹)の核兵器廃絶をめざす壮絶な生涯をドキメンタリーで放送しました。湯川の「人類は核兵器と共存できない」という主張が見とめられない時期があった。湯川の命をかけた行動がやがて人類の共通の悲願となっていく。
最後の今日は「木下恵介」映画「24の瞳」など名作を送りこんできた監督である。
何時も弱いものからの視点で描いてきた木下が残したメッセージとわ、NHK今夜10時お見のがしのないよう。