「縦横無尽」 フローレ21社長のコラム

花の仲卸フローレ21社長小池潔がつれづれに語ります 快調に更新中

全国花卉卸協会 宮崎大会

2006-06-24 16:26:15 | Weblog
 年に一度,全国の仲卸会社が集まる大会がある。 今年で20回、宮崎で開催されるのは初めてである。

20年前、新たな税である消費税が浮上した時、全国の中央市場の仲卸が一同に会し、消費税導入反対の組織を創ったのがこの会のスタートであったと聞いた。

 フロ―レ21は世田谷市場が開設された年から入会し6年目である。
 昨年、事務局を仙台より世田谷へ移したこともあり、私は常務理事という役職を承ることになってしまった。

 事務局のお手伝いをしているうち、少しずつ仲卸の現状がわかってきた。
 東京や大阪の大都市の仲卸は市場や同業仲卸間の競争が激しく、その経営は従業員の確保、教育、売り掛けの回収やファイナンスそして営業活動、どれを取っても厳しい状況である。

 一方、地方の仲卸は、産地が合併し大型化した中で市場の選別で荷は大都市に集まり、地方市場だけではお客様に満足して頂けない状況が有る。
 勿論フロ―レも例外でなく同じ悩みを抱えている。

 全国組織の協会が少しでも、これらの現状を変える力と成りえるのか?
 今後の大きな課題である。
 
 大会は総会終了後、研修会で昭和花き研究会会長の菅家博昭氏に「21世紀の新しい仲卸像」と題して講演を願った。

 フロ―レの中でも菅家ファンは多く、私もその一人である。一昨年のショーザフロ―レでの講演で「フェアトレ―ド」を知り、まだ実現をしていないが、インドの「べストロ―ズ」とのフェアトレ―ドに向け活動中である。

 講演では、産地と消費者をつなぐ情報と物流、トレンドをつくり出し、情報を発信しプロデュースまで、そして社会にどのような貢献をしていくのか?私たちの問題解決のヒントがあるように思われる。

 忙しい中、福島―東京―宮崎と沢山の資料まで用意して頂き感謝感謝・・・・
せっかく全国の仲卸が集まっているので,もう少しカスミソウの販売もして頂いて良かったのに・・・
 菅家さんの講演後,全国から4人の先行事例の発表後,質疑応答を京橋の江口社長の司会でまとめて頂いた。

 全ての仕事はお客様のオーダーから始まる,私たちはオーダーがなければ朝早く起きる事も、夜遅くまで働く事もない,お客様からオーダ―が来るから仕事ができる、もっともっとお客様のことを考えた仕事をしなくては行けない。私自身も自分の都合だったり、会社の都合だったりを優先してしまうことがある。もっとできる事がある。お客様は私たちを裏切らないが、えてして私たちが裏切っているように思う。

 年に一回たった一日で何が変るか、それは難しい。でも私も含めもっとお客様のことを考えた仕事をすることでみんなが少しずつ変われるように思う。

 お客様から「助かった」 「奇麗だった」「もうかったよ」「お客さんに誉められたよ」 などと言う声を聞くと嬉しくなりまた元気になる気がする。

 私たちはお客様から仕事をもらいお客様から育てられているんだなと思う。

 フローレのスタッフも皆がそのように考えられるように、それは私の大事な大事な仕事です。

ブログのはじまり  フェアとアンフェア

2006-06-19 17:41:59 | Weblog
いよいよブログを書くことになってしまった。

フローラルコレクションの金子社長と我が社の営業企画室長の松山に宮崎の行き帰り二日間にわたり説得された結果である。一週間に一回、肩肘を張らず気楽に思うまま書いていこうと思う。

先月(5月某日)誕生日を迎え、めでたく?還暦60歳になった。残されたそう長くない人生と、60年生きてきた人生、読んでいただいた方が何かを感じてくれれば・・・

フローレ21の社長として、また、個人として何百回、何千回と、毎日起きる出来事の判断を迫られる。その折々に何を基準に判断を下してきたのか?その大切な基準のひとつが「フェアとアンフェア」である。

インサイダー取引で逮捕された村上世彰のファンドに一千万円を投資した福井総裁、金融行政の公平、中立性を保証する最高責任者がチャッカリ錬金術師のマネーゲームに投資して、年によって数十万から数百万もうけていた。「李下に冠を正さず」どころか「スモモ」を食べていたというのである。日銀総裁任命者の小泉首相はじめ各官僚も「その行動は日銀総裁として問題ない」とのことである。

法に反しなくとも、明らかにアンフェアである。日本社会の中枢にいる人物の倫理観のなさにあきれてしまう。

日本の決勝進出がほぼ絶望となったサッカーワールドカップ、オーストラリア戦で負傷をし退場したDF坪井選手の書いたものを読んだ。
サッカーにあまり興味のない私も彼のサッカーに対する姿勢に感動を受けた。

彼が小学校時代の4年間過ごしたサッカークラブでは常に、フェアにたたかうことの大切さを子どもたちに教えている。試合の終わったあとでは互いに健闘をたたえあうことができるように。

サッカーでは故意にファウルをすることやファウルをしたことを讃える風潮があるが、ファウルをしなければ相手のボールを取れないのではなく、技術を磨いてボールを取れるようにという指導を受けたと聞いた。

彼は、プロになってもファウルをせずにボールを奪うプレーを信条にしている。
彼は大学生の時、育ったクラブの20周年記念の冊子に「人は楽なとき、よいときは誰でも前向きに取り組んでいけますが、苦しいとき、悪いときにこそ、くさってしまわずに、努力し粘り強く前向きに取り組んで欲しいと思います」と書いた。坪井選手の信条「フェアに前向きに」、フェアに徹するプレーと日々の努力の積み重ねが言葉から垣間見えてくる。

オーストラリア戦に注目して見ていたのだが、残念ながら負傷してしまい、その後日本はオーストラリアに3本のシュートを許した。

クロアチア戦でも彼がピッチに立つ姿を見ることはできなかった。

フローレ21の社長としてこれからも何度となく重要な物事の判断を迫られることがあるだろう。

公正で公平な判断。私の大切な基準です。


* 「李下に冠を正さず」
疑われやすい行動はしないほうがいいという。スモモの木の下で冠を直そうと手を伸ばすと、スモモを取っていると思われる(日本語大辞典)