「縦横無尽」 フローレ21社長のコラム

花の仲卸フローレ21社長小池潔がつれづれに語ります 快調に更新中

2012-01-20 16:34:10 | Weblog
9月10日初めて気仙沼本吉地区天ヶ沢を訪れた。天ヶ沢地区の高台に仮設住宅ができ避難所からの引越しが終わったばかりのころだった。
まだ瓦礫の山が町のあちらこちらに積み残したまま、津波の爪あとが訪れた我々の心に深く突き刺さるようであった。
「花の力プロジェクト」や炊き出しをする「チームカイト」など複数の支援組織の混生チームでの仮設住宅の完成と復興への第一歩を踏み出すお祝いの会を催した。夜の炊き出し後、地元の歓迎の宴、男女30人による「大漁うたいこみ」での歌と踊りのおもてなしだった。父や母を亡くし、家を失い、大切な物を失ってそれほどの時がたってない人達。力いっぱい歌い踊ってくれた姿を見て心を揺さぶられ涙が止まらなかった。
漁師にとって大切な漁場の海、豊かな海の恵みに生かされている。その人達が同じ海に大きな災いをもたされた。
彼らは決して海を憎まず、再び海と共に生きようとする。そんな姿を「大漁うたいこみ」を拝見し感じ取った。

それから4ヶ月が過ぎ、同じ場所で天ヶ沢の人達と「さくら並木ネットワーク」の役員がさくらの植樹についての説明会を行った。地元の地権者からさくらを植えて欲しいという承諾書を頂き、それぞれの思いや要望をお聞きした。
合計74本の桜植樹が決まった。直線100mの海を望む高台に8本のさくら並木の造成も現地の要望で決定した。
74本全て私有地での植樹です、「皆さん仮にその桜に寄付をした人のネームプレートが付いたらどうですか?」と恐る恐る聞いてみると「東京に知人ができたようだ」「もしその人が花が咲いたとき来てくれたら、新しい親戚が増えたようだろう」
私達が願っていた、津波の被害を100年先まで伝え続ける、私達と東北を結ぶ絆に桜が立派に役割を果たしてくれそうである。

8本のさくら並木は花のオールジャパン、全花協(JFTD・花市場協会・花生産協会・日花協・全国花卸協会・インドア協会)で3月11日植樹する事が決定した。
さくら並木ネットワークは第一歩踏み出した。
これからの長丁場、会の存続には一年間2000円を支払って頂く協賛会員の存在が欠かせない。
賛助会員2000人獲得に向け新たな幕が開いた。