ジャニーズ所属のタレントがトランスジェンダーを演じる時代になったのですね。
コーイチローのようなおじさんは時代の変わり方に驚ています。
でも、この映画おもしろしそうですね。
メッシーというサイトから引用です。
荻上直子が監督・脚本を担当する『彼らが本気で編むときは、』は、ジャニーズの人気俳優・生田斗真が、MtF(Male to Female:男性として生まれながら女性化する)トランスジェンダー(以下トランス女性とする)を演じることでも話題になっている。
よそよそしいほど「女より女らしい」リンコ
映画は、母親が突然家から出て行ってしまった小学生のトモが、トランス女性のリンコと同居するマキオの元に訪れたところからはじまり、三人の生活が描かれる。
これまでトランス女性は、水商売・風俗業に就く「ニューハーフ」か、あるいはゲイ、女装の男性といっしょくたにされた「オネエ」と呼ばれるタレント業としてメディアに登場する場合がほとんどだ。そういう観点から考えると、介護施設といういわゆる一般的な職業に就き、人生を共にしようとするパートナーと暮らす、隣家に住んでいてもおかしくない、なんでもない生活を送るひとりの人間としてトランス女性像を描こうとした、その志は評価されるに値するだろう。
しかし、実際に鑑賞すると、本作が「トランス女性を描いた映画」として世にはびこることへの怖さがぬぐえない。というのも本作では、これまでメディアで扱われてきた、タレント的な「女より女らしい」トランス女性のイメージが再構築されてしまっているからだ。
リンコとマキオが営む生活がひとつの目指された大きな軸と言えるだろうが、くつろいだインテリアや気安そうな食事に比べて、よそよそしいほどに「女以上に女らしい」リンコの在り方はパートナーに心を許しているようには見えない。
リンコは、ガーリーな洋服を常に身にまとい、いつも化粧をして過ごし、足をきっちり閉じて、その足を斜めに流す、といった動きがいちいち丁寧だ。仕事をしているので身ぎれいにするのが日常的だとしても、家にいても服装も顔つきも崩れることがなく、いくらなんでもくつろいだ場面がなさすぎる。トランス女性はもちろん、誰にだって、自室で肩の力を抜いてあぐらをかくことだってあるだろうし、忙しくて洋服に気が回らないときだってあるだろう。
仮に、リンコという個人が実在し、自由意志でそういった在り方を選択しているという話ならば、他人がとやかく言う権利はない。しかし、これは映画である。先述のとおり、ほとんどの一般人にとってトランス女性は身近な存在ではなく、テレビなどメディアを通して見られる「ニューハーフ」や「オネエタレント」のイメージが占めていると言える現状において、日本のメジャーな映画史でほとんどはじめて描かれた「普通に生活をするトランス女性」のキャラクターがひとつしか提示されていないと、観客が「トランス女性ってこういう風なのか」と全体化して受け取る可能性がある。
あるいは、この映画は2017年前後の日本の話などではなく、何十年も先の、遠い未来か、あるいはあり得た現実を描こうとしたファンタジー作品なのだろうかと考える。それほど、本作に登場する唯一のトランス女性であるリンコは、現在の日本を生きる、血の通った生々しい生活を営んでいるトランス女性には到底見えない。
コーイチローのようなおじさんは時代の変わり方に驚ています。
でも、この映画おもしろしそうですね。
メッシーというサイトから引用です。
荻上直子が監督・脚本を担当する『彼らが本気で編むときは、』は、ジャニーズの人気俳優・生田斗真が、MtF(Male to Female:男性として生まれながら女性化する)トランスジェンダー(以下トランス女性とする)を演じることでも話題になっている。
よそよそしいほど「女より女らしい」リンコ
映画は、母親が突然家から出て行ってしまった小学生のトモが、トランス女性のリンコと同居するマキオの元に訪れたところからはじまり、三人の生活が描かれる。
これまでトランス女性は、水商売・風俗業に就く「ニューハーフ」か、あるいはゲイ、女装の男性といっしょくたにされた「オネエ」と呼ばれるタレント業としてメディアに登場する場合がほとんどだ。そういう観点から考えると、介護施設といういわゆる一般的な職業に就き、人生を共にしようとするパートナーと暮らす、隣家に住んでいてもおかしくない、なんでもない生活を送るひとりの人間としてトランス女性像を描こうとした、その志は評価されるに値するだろう。
しかし、実際に鑑賞すると、本作が「トランス女性を描いた映画」として世にはびこることへの怖さがぬぐえない。というのも本作では、これまでメディアで扱われてきた、タレント的な「女より女らしい」トランス女性のイメージが再構築されてしまっているからだ。
リンコとマキオが営む生活がひとつの目指された大きな軸と言えるだろうが、くつろいだインテリアや気安そうな食事に比べて、よそよそしいほどに「女以上に女らしい」リンコの在り方はパートナーに心を許しているようには見えない。
リンコは、ガーリーな洋服を常に身にまとい、いつも化粧をして過ごし、足をきっちり閉じて、その足を斜めに流す、といった動きがいちいち丁寧だ。仕事をしているので身ぎれいにするのが日常的だとしても、家にいても服装も顔つきも崩れることがなく、いくらなんでもくつろいだ場面がなさすぎる。トランス女性はもちろん、誰にだって、自室で肩の力を抜いてあぐらをかくことだってあるだろうし、忙しくて洋服に気が回らないときだってあるだろう。
仮に、リンコという個人が実在し、自由意志でそういった在り方を選択しているという話ならば、他人がとやかく言う権利はない。しかし、これは映画である。先述のとおり、ほとんどの一般人にとってトランス女性は身近な存在ではなく、テレビなどメディアを通して見られる「ニューハーフ」や「オネエタレント」のイメージが占めていると言える現状において、日本のメジャーな映画史でほとんどはじめて描かれた「普通に生活をするトランス女性」のキャラクターがひとつしか提示されていないと、観客が「トランス女性ってこういう風なのか」と全体化して受け取る可能性がある。
あるいは、この映画は2017年前後の日本の話などではなく、何十年も先の、遠い未来か、あるいはあり得た現実を描こうとしたファンタジー作品なのだろうかと考える。それほど、本作に登場する唯一のトランス女性であるリンコは、現在の日本を生きる、血の通った生々しい生活を営んでいるトランス女性には到底見えない。
彼らが本気で編むときは、 | |
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