中北幸・きまぐれ雑記帳

日々の暮らしから、感じたことをぼちぼちと。

民家の改修 その7

2008-01-29 08:28:47 | しごと
民家の改修その7です。



基礎工事が1月19日に終わり、21日からいよいよ木工事が始まりました。
写真は24日と26日の施工状況です。
1階床下に据え付けられる土台や大引きと呼ぶ木材の施工です。




基礎の上の木材が土台です。120ミリ角の桧1等材です。




正面は仏壇が置かれていた8畳の座敷。手前左側が玄関。




8畳の座敷から逆に見たところ。




8畳の座敷と6畳のおくの大引き材は元の丸太材を再利用
しています。出来るだけ元の材料を再利用したいという
施主の意向を反映しようとしています。



基礎の上に載せれない土台と基礎を緊結するエル型のプレ
ート金物です。このような金物は既製品としてありません
ので仕様書に準じて製作します。



既設の柱の根元部分が蟻害などにより腐っていたところは
新しい桧材で写真のように根接ぎしていきます。




改修プランの間取りによって既設の柱を取り除いた部分には
新しい梁を既設の梁(黒い部分)の下側に据付て補強します。
枕梁と呼びます。




元々使われていた丸太の大引き材を再利用するため加工し
ているところ。




同上。新しい120ミリ角の桧材を使う方が手間が掛からない
のですがもったいないという気持ちを大切に。




土台に続き大引きの据付がほぼ終わったところ。




同上。




80年まえに建てられた時の梁です。
この下は土間でかまどが据え付け
られていた台所です。

今回の改修前に何回か改修が行
われており、かまどは取り払われ
て土間の上に床がはられ流し台な
どの台所家具が据え付けられてい
ました。この梁は天井材が貼られ
て見えない状態でした。

今回の改修ではこの梁を建てられ
た時のように見える状態にしてい
きます。




台所からの見上げ。
台所の上には吹き抜け(かまどの
煙抜きのための空間)と道具蔵と
呼ぶ収納部屋がありました。

今回の改修では道具蔵を一部残し
ながら吹き抜けを少し大きくして
いきます。
      
台所や食堂、居間のスペースに自
然光を出来るだけ取り入れようと
いう訳です。


民家の改修 その6

2008-01-19 18:09:28 | しごと

民家の改修その6です。


■基礎部分の2回目のコンクリート打設状況です。
1月15日にコンクリートを打設したのですが、その前日の14日に
型枠および金物の設置状況をチェックしているところからです。




右側の既設の土台(木の部分)に取り付けたL型の金物と
基礎へのアンカーボルト。こうすることで新しく作る鉄筋
コンクリートの基礎に既設の土台を緊結します。
地震時に土台が基礎から浮き上がるのを防ぐのです。



新設する基礎の真上に据え付ける土台用のアンカーボルト。
土台の芯にアンカーボルトがくる様に据え付けます。




太いボルトは柱用のアンカーボルトで径16ミリ、2本ある細
いボルトは土台用で径12ミリ。




同上。アンカーボルトは横方向および縦方向で所定の位置に
なる様に据え付けます。




正面は仏壇が置かれていた8畳の座敷。




■1月15日のコンクリート打設の状況です。




生コンクリートを圧送するポンプ車から庭を通って主屋への
配管状況。




同上





民家の改修その5でも紹介しましたが、その日に打設する生
コンクリートの硬さを調べている所です。
前回より少し詳しく紹介します。
写真は「コーン」と呼ばれている器にコンクリートを詰めてい
るところ。高さが30センチの筒です。





塩分濃度を測定するための試験紙のようなものですね。コン
クリートの成分に砂があります。当初は川砂が使われていま
したが現在多くは海砂です。洗浄された海砂が使われますが
規定の塩分濃度以下であることを確認します。





「コーン」は天地の抜けた筒です。生コンクリートを満たし
た「コーン」を上に引き抜くと生コンクリートの塊が残り、
じわー、、と横に広がりながらその高さが30センチあったの
が下がり、ある高さで安定します。
下がった数値をスランプ値と呼び硬さの指標としています。
その数値を測定している所です。





同上。 スランプ値15指定の仕様でした。この日のコンクリ
ートは13センチ下がりましたのでスランプ値13です。仕様よ
り硬めのコンクリートです。OKです。仕様のスランプ値か
らプラスマイナスいくらかの数値は認められていますが以下
の数値につまり硬めにする様にしています。水の量を少なく
ということです。 






同上。手前のメーターのついた機器は生コンクリートの空気
量を側定する物です。陶芸で土をこねる作業がありますね。
生コンクリートは練られて空気量を決められている数値以下
する必要があります。





前回と同じく配管チューブを背負いながらコンクリートを打
設する職人とバイブレーターを持ちコンクリートが隅々まで
隙間なく行き渡らしていく職人が相番の作業です。



同上。




同上。




同上。




打設していくに応じて配管を縮小していくようにしていきま
す。




取り外した配管に残っているコンクリートを基礎に流し込ん
でいる所です。今回のように新築と違い基礎の上部分に建築
が残っている状態でのコンクリート打設は障害物がありかな
り手間のかかる作業となりました。配管チューブを背負った
職人は夏以上に汗をかく現場だと笑いながら言っていたのが
印象的でした。



スケジュールの確認です。16日、17日は養生期間に。18日、
19日で型枠を外し、基礎の天端部分を水平に均していきます。



これで基礎工事が終わります。
21日(月)から土台等の木材を運び入れ、木工事がいよいよ
始まることになります。


それでは。次回はその木工事についてです。

神社のお参り

2008-01-18 16:25:02 | いろいろ


1月初めの恒例の御参りです。自宅を基準にして東西南北にある神社へ。


1日は南西にあるスサノオ神社でした。
2日は北東にある広田神社。
3日は北西にある越木岩神社。
そして、10日に南東にある西宮神社。十日えびすで締めという行いが
ここ数年続いています。



■2日の広田神社の写真です。




矢をはなつ神事が行われていました。




千木が七本ある神社で格式が高いとされています。




女性の方も。




はたして今年の運は如何に。



■3日に北西にある越木岩神社に。
 片道徒歩で約45分ぐらいの散歩です。




夙川をさかのぼって行きます。クレソンです。




同上。 昔このクレソンを摘んだことがありますが懐かしい
ですね。少し前に高野山の麓で野生のクレソンを摘んで鍋を
楽しもうという宴会によばれたのですが、あいにく仕事で行
くことができませんでした。毎年の行事とのこと、去年の鍋
の写真を見せてもらいましたが、ワオー、、、と叫んでしま
いたくなるような鍋です。来年こそはと思います。



越木岩神社。新年の神酒





同上





鳥居に見立てたような丸い輪をくぐって参拝します。





去年もとめた御札をここで燃やします。



■10日西宮神社に。














千木は3本





恒例のまぐろのお供え。


「市立枚方宿鍵屋資料館」

2008-01-14 21:42:00 | いろいろ
「民家の改修その4」で、次回枚方のことを少し話しをすると述べていました。

昨年の12月26日、基礎のコンクリート打設の後、近くにある「市立枚方宿鍵屋
資料館」に行きました。その時の写真を紹介します。

枚方市は大阪と京都の中間にあり、淀川の水運および京街道の宿場町でした。
「鍵屋」は淀川を大阪~京都で30石船を運航する船持ちの宿として栄え、現在
はその主屋を江戸時代の姿に復元し、資料館として公開してます。





昔の京街道からみた「鍵屋」




同上 夜景の写真を撮る機会があれば後日紹介します。




同上





同上 郵便受けと同じようにドアホンの納まりもがんばって
デザインしてほしいですね。





同上 この京街道沿いには古い町家がいくつか残っているよ
うです。近くには寺や神社、淀川資料館などあるのでまたの
機会に散策してみようと思います。




主屋とは別棟の室内。




30石船(客船)とくらわんか舟。




くらわんか舟で売られた酒や汁のお椀に使われた磁器「くら
わんか茶碗」です。25年も前だったでしょうか・・・焼き物
を趣味にしている友人の家に招かれたとき、この「くらわん
か茶碗」があり、手にもつ体験をしました。しっとりとした
肌合いに、おもわずちょうだいと言ったことを思い出します。





江戸時代を再現した「鍵屋」の模型です。くらわんか舟が見
えますね。




同上





同上





同上 上側が淀川、下側が京街道です。





30石舟とくらわんか舟です。





同上





くらわんか舟の模型です。





父と息子で商売していたのでしょおうか。





京街道に面した店のおもてがわです。籠がみえますね。





同上。





おくどさん。





土間の吹き抜け部分。





土間の部分、右側の座敷きは舟を待つための座敷き、なの
でしょうか。




「鍵屋」の玄関土間におかれていた竹籠。





階段ダンスや水屋





帳簿にあった箪笥。




いろいろなところで仕事ができる、ということから、その地域の
歴史や文化、社会が少しでも感じられれば・・・と思っています。



民家の改修 その5

2008-01-10 16:04:11 | しごと

民家の改修・その5です。




12月26日午前9時よりコンクリート打設開始です。その30分
前の状況です。




同上




手前の青い車は生コンクリートを運んでくるミキサー車。その
先の車はポンプ車で長く伸ばせるコンクリート配管の管を備え、
コンクリートを圧送する車です。




同上





その日の打設する前の生コンクリートを採取し、仕様通りか
をチェックしている所です。硬さの程度(スランプ値であらわし
ます)、温度、空気量、塩分濃度など。そして、右側にある6
本の筒に採取された生コンクリートは1週間後と4週間後の
コンクリート強度を調べるための試験体です。実際に使われ
たコンクリートが仕様通りの強度に達しているかどうかを調べ
るのです。 



右側の灰色の作業服の二人の職人が配管チューブで生コン
クリートを打設していきます。手前の職人はバイブレーターと
いう道具で生コンクリートが隙間なくいきわたる様に振動を
加えている所です。



打設状況に応じて配管の位置替えをしています。鉄管です
ので大変です。




同上




肩に担いでいるのはゴム製の配管チューブです。かなりの
重さです。




同上





年末年始のスケジュールの確認です。



□■□



12月28日。2007年最後の現場の状況です。



26日にコンクリートを打設した後27日、コンクリート表面に散
水をしビニールシートで覆い常に湿潤に保つ様に養生します。
急激な乾燥はひび割れ等を生じさせ耐久性に影響がでてく
るからです。
粘土で作った器を乾燥させていくのと似ていますね。




同上




同上




2008年1月7日からの現場再開までの約10日間は良い養生
期間となりました。寒い風に吹きさらしにならないように建物
周囲はシートで囲みます。気温が氷点下になると予想される
場合は凍結を防ぐため暖房器具を持ち込む場合もあります。




次回は基礎の立ち上がり部分の施工および柱、土台などの
木造部分と基礎を緊結する金物の施工状況を紹介します。

サヨリの干物

2008-01-09 19:01:59 | 料理

去年の年末にサヨリの干物を作りました。




いつものスーパーでゲットしたサヨリ。新鮮で安い。





頭と内臓は取り除き、昆布をいれた「たて塩」に30分ほど漬け
ます。




同上 





その日は雨模様でしたので一晩冷蔵庫に。いつもは一夜干し
にしています。




翌日は晴れで風がありましたので3時間ほど外に干しました。





その日の晩ご飯に一匹焼き、残りは一匹づつラップして冷凍
に。なかなか美味いですよ~。


民家の改修 その4

2008-01-06 20:49:50 | しごと
民家の改修その4 : 12月19日の施工状況です。

この日はべた基礎の鉄筋の配筋状況の検査および基礎と木造部分(土台や柱)を
緊結する金物の検査です。以下、その状況の写真です。




鉄筋のコンクリートかぶり厚さをチェックしているところ。




配筋のピッチのチェック。




1階床下に新たにべた基礎を施工していくところで、ほぼ配筋
が済んだ部分。



同上。右側が仏間、中央が床の間、左側が縁側です。




仏間の床下部分。既設の束石はそのままで。柱はべた基礎
のコンクリートに触れないように養生がされています。



玄関・土間の部分。




既設の土台とべた基礎を緊結する金物の設置状況のチェック。




新設する土台と柱に緊結する金物。所定の位置に正確に金
物を据付けるようにセットしていきます。



既設の柱に緊結するホールダン金物用のアンカーボルトです。



次回は12月26日のコンクリート打設状況および枚方の街のこと
を少し書いてみようと思います。




現代美術とうどん

2008-01-04 17:42:16 | 

去年の12月24日、愛知県の豊田市美術館へ日帰りで行ってきました。
前前から見に行こうと思っていた美術展ですが最終日にいくことができました。

「ギュウとチュウ 篠原有司男と榎忠」展です。

篠原有司男(しのはらうしお)は1932年生まれ、ニューヨーク、ブルックリン在住。
榎忠(えのきちゅう)は1944年生まれ、神戸市在住。

とにかく元気をだして、我慢強くやりとおせ、ぶっとばせ、という気になった美術展
でした。




榎忠 「PATRONE-35」 2007 パトローネとは35ミリフィルム
が収められてある円筒形の容器です。総重量にして14トンと
いう大量の使用済みパトローネをもちいた作品。




同上




篠原有司男 「地上最大のバイク」 2007 と「ギリシャ神話
ファンタジー」2007 ダンボールを樹脂で固めたオートバイ
彫刻で全長9メートル。ギリシャ神話を主題にした高さ8メー
トル、長さ50メートルの絵画。



篠原有司男 墨汁に侵したグラブで乱打するボクシング・ペイ
ンティング。




豊田市美術館





同上


■□■


年末の慌ただしい時でしたが、見に行って刺激になりました。
午後1時前に美術館を出、名古屋市にもどり遅めの昼ご飯です。

「みそ煮込みうどん」を食べに中区栄にある「山本総本家」へ。
「山本屋総本家」 1925年創業とのこと。



みそ煮込みうどん。もちろんビールもあります。





私が注文したのは名古屋コーチン入りの品。ビールグラスが
陶器製。生のうどんから煮込むとのことで麺が固いのですが
なかなか美味いです。25年ぐらい前に渋谷だったかわすれま
したが「黒うどんの煮込み」を食べましたが麺の固さがその
ことを思いださせてくれました。



取り皿は土鍋の蓋でとのこと。八丁みそと出しとが合わさっ
てまろやかな味わいでした。




漬物とご飯がついており、おかわりもあります。この漬物も
なかなか美味いです。


□■□

その日の夕方、家にもどり晩ご飯もうどんに。
大阪名物の「うどんすき」です。




我が家の「うどんすき」には焼きあなご、鶏もも肉が欠かせま
せん。




昆布とカツオでとった出汁で具とうどんを煮ます。





黒七味をかけて。



いろんな「うどん」との出会い、いろんな「現代美術」との出会
い。いろんな物事の持ち味に出会い、自分をふくらませていけ
たらと思います。

「元旦の宴」

2008-01-02 21:46:02 | 料理

現在妻が中国に留学中なので、今年の元旦は、二人の息子と、隣の義母、東京か
ら帰省した義妹と5人でささやかにお祝いをしました。おせち料理とはいきませんが、
皆でお祝いをした宴です。












義妹作の黒豆





義妹作の酢のもの





義妹作のかずのこ





牛フィレのステーキ





鯛の塩焼き、電子レンジのオーブンで。
この残りで夜は湯豆腐に。




有頭えびの塩焼き。このえびはオーストラリア産ですが、アル
ゼンチン産など東南アジア以外の有頭えびが多くなった様な
感じですね。頭があるほうが鮮度が高いうちに冷凍されている
ので美味しいです。




刺身の盛り合わせです。


残念ながら、ぶりと芹の雑煮とクワイの焼いたものの写真を
撮るのを忘れてしまいました。



■□■ここからは元旦の私の散歩です。

















夙川の堤をいろんな想いで歩きました。






スサノオ神社にて初詣です。




■□■




元旦の夜の湯豆腐鍋です。(朝の祝鯛の残りです)



■□■さらに




美味しいだしが出ているのでまだ使いたいと……。




翌日の昼食は鯛のにゅうめんに。