民家の改修その11です。
今回の改修では耐震性能の評点を1.5以上にしていきます。
現行の建築基準法の耐震性能は1.0です。より性能の高い
耐震への改修です。
この民家のある枚方市で、将来影響を及ぼすと想定される
地震は、
「直下型」では「生駒断層帯地震」で想定震度6強、
「上町断層帯地震」で想定震度6強、
そして、
「海溝型」で「東海・東南海地震」で想定震度5強が枚方市
近郊で想定されています。
今回の耐震補強では震度6強に対して「倒壊しない」性能を
もたせます。
評点1.0以上1.5未満では「一応倒壊しない」という表現になり
一ランク下がります。
耐震補強の施工状況の紹介がしばらく続きます。
既設の梁、柱の形状に合わせながら耐震壁を造っていきます。
同上、この部分の耐震壁は面格子型で意匠上面白い壁にな
ります。
新しい柱を入れ構造用合板で造る耐震壁の部分です。
構造用合板に使用する釘は専用の物がいくつか決められて
います。打ち付ける間隔についても場所ごとに設計図に表現
し現場にて確認していきます。
この場合は75ミリ間隔で専用釘を打っています。高耐力仕様
で100ミリ間隔(釘CN65)ですので、さらに強くしている壁の
部分です。
使用する構造用合板の種類も指定します。合板には種類を
示すスタンプが押されてあります。
基礎と柱とを緊結するホールダウン金物です。
今回の改修では2階の床の耐震補強を1階の天井側から行
います。既存の2階の梁と床板に構造用合板の受け材を設
置した所です。
同上。
下屋の部分には断熱材を入れて構造用合板を天井に貼って
いきます。
2月の施工工程表です。
今回の施工状況は2月16日(土)に撮影したものです。
それでは。