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「森」への入り口…ヒント1.「腐植」

2008-04-30 | 森林と森づくり
   「森」への入り口…ヒント1.「腐植」
木や草、小動物や土の中の微生物もやがては、死んで分解されていきます。その結果、そこにはタンパク質やアミノ酸などさまざまな有機物がつくられ、さらに微生物によって分解されます。そして再び結合してできる新たな高分子の有機物、これが「腐植」です。
1グラムの土には土壌微生物が数百万匹もいます。もちろんほかにはネズミ、モグラ、ミミズ、ダンゴムシ、トビムシ、ムカデ、ヤスデ、クモ、センチュウ、ダニなどの小動物もいます。
土の中には肥沃な黒土・黒褐色の土では10~15%、黄褐色土で2~3%、砂土は0~1%の腐植が含まれていると言われています。植物体は糖、デンプン、セルロースなどの炭水化物、タンパク質、リグニンを成分としていますので、炭水化物やタンパク質は小動物や微生物などのエサとして分解されていきます。腐植は土壌の団粒をつくるのに重要な働きをします。
粘土、シルト、砂などで固まりをつくるときに、それぞれの粒子を「腐植」が結びつける役目を担っているのです。さらに腐植は、養分を保存する力が大きく、微生物によってさらに分解されていきますが、有害な物質を吸着させ、解毒する効果もあります。 余談ですが、腐植に大きな役目を果たしている「微生物」や各種の菌類は、植物の根や茎、葉や花などの発育に欠かせない成長ホルモンとして知られるオーキシン、サイトカイニン、ジベレイン、アブシジン酸、エチレンなどの生成に関わっていることも見逃せない。
                                 (浜氏 拡)

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