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ナラ枯れ蔓延の原因は里山放置等気候変動と無縁な環境要因の変化 森林総研の新研究

2011年07月19日 | サイト紹介
ナラ枯れ蔓延の原因は里山放置等気候変動と無縁な環境要因の変化 森林総研の新研究
農業情報研究所(WAPIC) 意見・論評・著書等紹介

こちらの解説でも、大径木化による被害の増大を指示する結果に異議を唱えています。

森林総研の研究では、ナラ枯れの原因として、①南方系のカシノナガキクイムシが温暖化等により分布を北上し被害を拡大させた、②ナラ類が燃料として利用されなくなって、本種の寄生に適した大径木が増えたことなど環境条件の変化によって大発生しやすくなった、という2つの仮説をカシノナガキクイムシの系統解析を行うことにより、被害拡大の要因を検討したものです。
結論として、①が否定され、たぶん②が大きな要因であろうという結論になっています。

しかし、このサイトではこの結論に対し、『大径木は昔からいくらでもあった。それでも大発生はなかった。この事実はどう説明するのだろうか』と疑問を投げかけています。
やはり「里山放置説」に対して異議を唱えているわけです。

前の記事の内容と関連して考えると、「里山放置説」は政治的に利用しやすかったのではないかと勘ぐってしまいます。

○独立行政法人森林総合研究所プレスリリース
 平成23年1月31日
 ナラ枯れは「地元」のカシノナガキクイムシが起こしている -遺伝子解析が示すナラ枯れ被害拡大の要因-
 Genetic structure of the oak wilt vector beetle Platypus quercivorus: inferences toward the process of damaged area expansion