月曜日の発表の準備中に、Le souci de la nature. Apprendre, inventer, gouverner, sous la direction de Cynthia Fleury et Anne-Caroline Prévot, CNRS Éditions, 2017 という論文集を読んでいて、その中の Hicham-Stéphane Afeissa という人の論文 « La planète, la terre et le monde au temps catastrophique » が参考になった。そこで、その人の著作 La fin du monde et de l’humanité. Essai de généalogie du discours écologique, PUF, coll. « L’écologie en questions », 2014 を読んでみようと、電子書籍版を購入した。まだ読み始めたばかりだが、とても興味深い内容だ。
古代から現代に至るまで、人類は、「世界の終わり」を繰り返し言説化し、表象化してきた。本書は、それらの系譜を聖書の終末論からヒロシマ・ナガサキ、チェルノブイリ、そしてフクシマをめぐる言説まで辿り直し、そこに見られる共通項とそれぞれの固有性を明らかにした上で、それらの言説と現代のエコロジー的言説(生態学、環境保護だけには限定できない)とを比較し、後者の独自性とその盲点を明らかにしようとしている。