「見えないモノが
見えた気がした」
桜の花びらが
春風の誘惑に
酔い痴れて
舞い始めた
瞬間に
「いつも
ボクらは
花見に行きそびれるよね」
って
泣き笑いの真似事
それを
横目に見ながら
「ワタシは
それ以上のモノを
見ている気がするわ
二人で居ると」
そう
キミは
達観した仙人のよう
胡座などかきながら
瞑想しているみたいに
呟く
・・眠いだけだろ（笑）
いつも
短いコトバで
キッパリ
言い切るキミを
羨ましくも
恨めしくも
思う
夢描くのは
欲しがるのは
女々しいかな
ボクばかりじゃん！
キミの居ない時間
ふいに
見上げた桜空に
それは
たしかに
見えたんだ
ココロにいつも
居座ってくれてる
キミが
見たいと願えば
叶うのよ
そうウィンクしながら
あやうく
踏みにじりそうになった
命拾いした
ちいさなハートの花びらを
今度キミに逢えたら
渡そう
「セカイでいちばん
小さなラブレターだよ」
「誰と行ったのかしらん？」
なんてイヤミを云う
照れ隠しの
素直じゃないトコロも
スキだよ
ヒトをスキになると
季節は
あっという間に
巡るようだね
そう感じさせてくれるキミへ
儚く散っていく
桜たちを眺めるのが
実は淋しくて
いたたまれなくて
不安でたまらない
かよわくも
たくましくキミへ
